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11話 天号の魔剣士
「灰の剣士について!」
テラスにてテオは立ち上がった。
「まぁ慌てなさんな。ピザでも食べなよ」
「ふざけんな! 素性が知れないのはアンタも一緒だ!」
「じゃあ」
長身の女は切り分けたピザを口にした。
「それよりも!」
「だから、慌てなさんなって」
「俺には……! 奴を追う事情があるんだ!」
「事情ってどんなさ」
「……! 奴に復讐する!」
「下らない理由だな」
「なんだと!?」
「奴に同じ理由でどれだけの魔剣士が挑み、散っていったと?」
「それは……。それでも!」
「それに、君には魔剣女がいない」
「魔剣女は持たない……」
「甘い!」
長身の女の凄みに怯む。
「わかっているんだろう? 私の実力を」
「天号……」
「そう。私は、天号の魔剣士」
女も立ち上がった。
「ヘンリエッタ・ケンプファー。それが私の名だ!」




