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10話 情報集め
預けられた柄を眺めて
「息子をどうか……」
そんな声が聞こえた気がしたのは気のせいだろうか。
きっと自分は浮かれているんだと、布団に入るカーヤだった。
◇◆◇◆
路地裏にある怪しいバーに入る。
テオの追っている灰の剣士は、裏社会の人間だからだ。
「ミモザ」
「そんな上等な品はウチにはねえ!」
「じゃあなんでもいい」
「やめときな! 少年!」
静止した声は、サングラスをした長身の女性のものだった。
すらりとした体型。一目で鍛えている魔剣士と理解した。
「これはこれは、姐さん」
「こんな店で酒なんか飲んだ日には明日には食肉工場行きだよ」
「……」
テオはマスターを睨んだ。
「やめてくれよ! 魔剣士とやりあおうなんてサラサラないぜ」
「少年! いい店を知っている! そこに行こうか」
「アンタ……、灰の剣士について知っているか?」
「灰の剣士!?」
声を上げたのは酒場のマスターだった。
「この街でその二つ名を出すとはいい度胸してるじゃないか! アンタ!」
「?」
テオは疑問に思いつつもその長身の女に付いていくのだった。




