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負け犬男と嘘つきな君。  作者: N-springgold
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終わりの始まり

初めての投稿になります。よろしくお願い致します。

日が昇る朝、私は寝る。完全な昼夜逆転生活も数年経てば逆に心地良い。


『ていうかね…私飛蚊症なんですよ。朝の光嫌いなんです。ニュースもテレビも嫌いなんです。イライラします。人間出てるとイライラします。

だからアニメは素晴らしい!』

…うん、そう!何を隠そう私はニートなアニオタクズ野郎だ。『…。いつからこうなってしまったのだろう』親が寝静まる夜中、ラーメンをすすりながら毎日思う。が、別に『よし!明日から変わろう』なんて気はさらさらない。でもね、聞いとくれ。私も10代のころはまだ諦めてなかった。立ち直るために初の就職。免許取得し、資格も取った。…が!人間そうそう変わるものではないのだよ。


私のこの甘ったれで臆病、傷付くのが怖いから深く人間とは関わらない性分…。当然仕事上でも少しずつ人間関係にほころびがでる。『すれ違い』『勘違い』『誤解』それらをとくすべもない。知識や経験をつまず嫌なことから逃げればおのずと手札はなくなる。


何より嫌気が差すのが小学生の女子生徒のような根拠のない噂話をする同僚。


私は考える、彼女らはなんなのか?なぜこうも簡単にニヤニヤ笑いながら人を傷付けられるのか?


もし私が今ここで暴れたら私が悪いのか?

捕まり周囲の冷ややかな視線を受け、ニュースの犯人のような見方、扱いを受けるのか?

彼女らは罪にならないのか?


誰が正しくて誰が間違っているのか。


頭に巡るこんな気持ち。…結果私は何も出来ない。


出来ない?なぜ?

怒りに似た不満を抱き私はある行動にでた。冗談じゃない、冗談じゃない!!


そう。



逃げた。


先ほども述べたが学生時代人との関わりや、話し合い向き合う事を面倒に思い嫌ならやめる、逃げる、諦める、しまいにはバカだのうざいだのと(人とは何か)を学ばずに来た私にはちょっとした人間関係のトラブルすら解決方法が見いだせないのだ…。


結果、やめる、逃げる。これしか出来ない。あとは…我慢か?バカらしい。そして


『ああ、また仕事続かなかった、やっぱり私は負け犬男だ。』一体何度こうやって転職したのだろう。

もはや私の人生が語られる事があれば、読む者はさぞ不快だろうなぁ…


そんな事を思いながら今日も独り狭い部屋で一日を過ごすのだ。

そんな時間が長ければ長いほど色々な事に気付く。


どうしてこうなってしまったのか、どんどん汚れる履歴書はもはや、まともに見れたもんじゃない。

…就活すら受からないと決めつけやめていく。

酒に溺れながらお金は減り続ける。


ある境地に達した『もう終わりか、死ぬしかないのか』しかし高所から下を見ると怖い、あまりにも怖い。最後の一歩が踏み出せない!いな、そんな考えは酒で消す。もはや私は社会にも溶け込めない逃げ癖がついた負け犬。


…夜中から12時間ほど飲み続け、恐怖を打ち消し飛び降りる。この高さなら逝ける。あとは…あとは一歩。


行け!飛べ!親も救われる、私が居なくなればこれほど金銭的苦痛も軽減される。だから!!


行け!!!


そして生まれて初めて死ぬほど、死ぬ事に勇気を出した。負け犬らしい勇気の出し方だろう。それが出来るなら、変われる勇気も持てたのだろうか。


…不思議と痛みは感じなかった。不思議と。


そして私の前から全てがきえたのである。

一話目、読んで下さりありがとうございます。

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