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エナジードリンクのカラには何も残っていない。

作者: 今日の死にたい

エナジードリンクのカラには何も残っていない。

手元にある紙くずたちはゴミ箱に捨てられることもなく、そこにある。

片方だけのワンデイ・コンタクトレンズと使われていないゲームコントローラーはホコリを被っていた。

深夜になって、ようやくその事実に気づく。


前にカメラ越しに通話した時に下唇をよく触ると言われたが、あながち間違いではない。

正直、今にもパソコン・モニターを殴りたいし、スマホを地面に叩きつけ、ヒビをなぞりたい。暑くもないのに扇風機を回している。知りたくもない人の気持ちを知りたくなる。

勝手に裏切られた気分にさせられ、どうにもぶつけることが出来ない怒りを自分の中に押し留めながら、何年がたったかわからない。ビニール袋をかぶせて紐で縛っているうちは良いが、結局そのうち紐が解けて、腐った汁が漏れてくることを抑えることは出来ない。


ツイッターとゲームは人生の毒だと知っているが、薄い人間関係をどうにか保とうとする本能が働くのかなかなかやめることは出来ない。いや、ゲームに関しては現実逃避の手段でも有るのだから、ビニール袋を捨てない限りは辞められそうになかった。

人間関係を捨てたいのか、保ちたいのか、二つの道を行ったり来たりしながら、すでに21年が経とうとしている。ここまで長い道草は生まれて初めてだった。


もし、願いを一つだけ叶えられるのならば、死んでみたい。

そう思う人が他にいてほしい。


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