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With the Wind!  作者: 肉丸 もりお
六城庵とその義兄
188/361

浅木 その(2)

「いたぞ…!」


 声に弾かれた全員の視線は、公園の入口から堂々と侵入する男を捉えた。

 夜を拒むような“威装”の白色に思わず注意が引かれるが、その反面黒い手袋でもつけているのか、手先は判別しにくかった。恐らく意図的な配色だ。派手な”威装”のカラーリングもそれに意識を割かせるために(おこな)っているに違いない。 

 そこから実戦を経験した者の独特な臭いを嗅ぎ取った浅木(あさぎ)は、刀を握りしめる手に必要以上の力が入るのを止められなかった。

 部下たちからも息苦しそうな気配が伝わる。短くなった呼吸が重なり合い、公園の静寂(せいじゃく)を乱していた。

 植えられた木々の影から踏み出たとき、男の顔が街灯に照らされた。同時にけたたましい音がする。

 体を震わせてやっと、(からす)の鳴き声だと気づいた六人を、ぞっとするほど暗い瞳が収めていた。



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