”遺産”の紹介
こんにちは、肉丸と申します。
この章では紹介できる人が少なかったので、かわりに物語に出てくる“遺産”の紹介をします。掲載時点より先のものには触れていません。
・翠嵐
風が“命題”の一族出身者の“遺産”です。一族内での立場を早々に捨てて自分の好きなように諸国を漫遊していた人物だったので、死後“遺産”が残ったことには彼女を知る者は皆驚きました。どうやら、旅先で出会った人物の為に人探しをしていた途中だったようです。
・悪雷
鎌倉の頃に“可能種”の界隈を荒らしまわった悪人の“遺産”です。とても力が強く、中国の伝説にちなんで悪雷とあだ名されました。“可能種”が見下している人という種族の歴史にちなんでいることは非常に侮蔑的な意味合いを含んでいましたが、彼はむしろ好んでその名前を名乗りました。
・赤霆
周防家の“可能種”の“遺産”です。悪雷を出した家に近い血縁であり、その上雷が珍しい赤黒い色だったことから迫害されていました。彼女はそれに対して武功を上げることで黙らせようとしましたが、“命題”を使って雷を放つごとに血だらけとなる姿に、周防家の中でも、異端の家の出だという陰口は止みませんでした。
・白梅
結の母親、六城紡の“遺産”です。六城家の“命題”、そしてまず人に慣れようとする彼女の性格から、“遺産”も他の“遺産”の力を増幅する効果を持ち、またほとんどの人が使えます。
“遺産”には意識を持つものと持たないものがあり、前者は元となった“可能種”の人格を引き継いでいたり、また記憶を保持している場合があるため、結と庵はそれを期待しましたが、“白梅”は黙して何事も語りませんでした。
心残りを強烈に意識したまま命を落とす場として戦場が多く、そのために戦闘に関連したものが多いだけで、日用生活向けの“遺産”も存在します。勝手に食材を切ってくれるまないたとか。その職種に従事した人物の“遺産”である場合もあれば、“遺産”の製作を“命題”とした“可能種”が死亡した際、生前製作していたものが“遺産”へと変貌する場合があります。このとき、“遺産”は死亡した場所には遺されず、また本人が最高傑作だと自負している物だということもあれば、生活のために作った粗悪品や贋作だということもあります。
あと別に色と漢字一文字というルールはありません。二文字縛りもありません。私がアホなので偏りに気づかなかっただけで物によって様々です。非常にふざけた名前だったりもします。