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With the Wind!  作者: 肉丸 もりお
葬炎の担い手
103/361

通話

「どうした」

「和助が死んだ…」

「…“虎伏(とらぶ)せ”にだな」

「ああ…」


「“遺産”はあったのか?」

「なかった、なにも」

「惜しいな。だが、それならあいつも後悔はしてないはずだ」

「…」


「“(つらなり)”は回収したんだな?」

「“虎伏せ”が出てくる前に受け取った」

「ならいい…」



「こっちはまだ時間がかかりそうだ。夏が終わっても怪しいな」

「…本当にあいつを信用していいのか?」

「確かに情報源が伊那(いな)だけというのは気に食わんが、俺たちは出された飯に文句を言える立場じゃない」


「そうだけど…」

「それにな、銃の“遺産”なんて珍しいものを二つも送ってきてるんだ。あれは五つしかない貴重なものだぞ。俺たちを潰すのにこんな手の込んだ真似は必要ない。利用されているのは分かっている。俺たちも利用するだけだ。納得しろ」

「…分かった」


「さっき言った通り、“鬼縛(おにしば)り”は当分見つかりそうにない。あのガキにも伝えておけ」

「あいつと二人きりはひどいよ…」

「ああ、だが(しげる)と一緒にしてみろ、間違いなく殺し合う。“鬼縛り”さえ手に入れば、 “虎伏せ”にお返しするだけだ。それまでの辛抱だと思え」

「…あいつは縛り上げて首を落としてやる」

「和助の分も含めてな」


「じゃあ切るぞ。忘れるな、勝負は夏が過ぎてからだ」

「地下に引き込んで、三人でやる。そしてあいつにも伝える」

「その通りだ」

「茂にもよろしく」

「ああ」


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