表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/2

アスフィ・レネガル

~城の最上階~


「ほーら、見てごらん!いい景色ね~!」

と、おっとりとした、しかしどこか神々しい雰囲気の女性が優しく言う。


「よく見ておけ、これがお前が生まれた世界だ」

と、隙がなく、威厳のある雰囲気の男性が言う。


「もう、お父さん、そんな強い魔力発したらこの子が怖がるでしょ」

大袈裟に頬を膨らまして、抱えた赤子を守るように女性が言った。


「・・・だが、この程度で怖がっていてはこの世界では生きていけんぞ」

と、先ほどの威厳はどこへやら、弱々しい顔で男性が言った。


「まだ生まれたばかりよ?・・・それに、私たちの子だもの」

男性の弱々しい表情に対し、女性は強い確信を持った顔で返す。


「・・・確かにそうだな」

男性もそれにつられ、女性と同じ確信を持つ。


「後、()()じゃなくて、()()()()。アスフィ・レネガルよ」

男性を軽く睨み付けながら女性が言う。


「す、すまん、つい癖でやってしまうな・・・よし、ア、アスフィ、()()はやりたいことをとことんやるんだ!無駄な戦いはせず、楽しく生きろ!」

男性が笑顔でそう言った。


「もう、結局()()って言ってるじゃない」

「・・・あぁ~!くそぉ~!また変な癖がぁ~!」


女性はあきれた顔でため息をついていた。

男性は頭を抱えて膝をついていた。



しかし、二人はこれ以上にないほど、満面の笑みを浮かべていた。





この日、魔王(まおう)レヴルという名の男性と、魔神(まじん)マナという名の女性の間に、後に世界の救世主となるものが生まれた。



























評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ