表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
交換日記  作者: 恋下うらら
8/21

告白!!

ミヨちゃんが私となべくんの間をとり持ってくれる。学校で告白するのだが…。

次の日。

私はミヨちゃんに聞いた。

「でも付き合うって何することなん?」

「そうねー。私達はまだ携帯電話も持ってないし、交換日記でもする?」

ー 交換日記?! ー

小学校の時、女の子としかしたことないのに…。

目をパチクリとさせてる私を見て、ミヨちゃんはニコニコしていた。

「そうしようか!!」

「えっー、できんよ、そんな事。」

「大丈夫、大丈夫。」

と又もや同じことを繰り返し言った。

「大丈夫と思うよ!」

と言い中学校へと続く坂道を駆け足で彼女は登っていった。


放課後、私は運動場にいた。

告白する時間まであと1時間ほどだ。

ドキドキする心。

はやる心。

時は刻々と過ぎていく。

そんな中、クラブの練習で運動場を駆け足で5周したのだ。

少し休憩していると何かしら私の名前を呼ぶ声が聞こえた。

「トモー、トモー。」

あれれ…、どこから聞こえてくるのだろうか?

「トモー、トーモー。」

上の4階を見るとミヨちゃんがいる。

窓から顔を出している。

「あっ、ミヨちゃん!」

思わず軽く手を振った。

「トモー、又後でねー。」

少し照れくさくなって苦笑した。

子供みたいに無邪気なしぐさだったのだ。

ミヨちゃんのキラキラした瞳。

彼女は友達のために一肌脱ぐつもりだった。

そんな彼女が好きだ。

「また後でねー!!」

そう言うと窓から大きく手を振っていた。


1時間経って、夕方6時になっていた。

私はまだB棟に行けないまま…。

ー なべくんはもう来てるのだろうかー

ー ミヨちゃんはもう話してるだろうかー

少しずつ向かっていく先に何があるのだろうか。

不思議と何も考えられなかった。

一歩ずつ歩いて階段を降りていく。

どうしよう…。

例え失敗したとしても言って良かったとなるかもしれない。

彼の生活にふれてみたいけど壊れてしまう気がした。

私は二人が待つB棟に向かう。

階段を降りていくと下からの話し声が聞こえてきた。

彼と彼女の声だ。

ミヨちゃんの声だ。

「それでどうするん?!付き合ってあげてもいいかもしれないよ。」

「……。」

「無理なん?」

「付き合うってどうやって…。」

というなべくんの声。

私はドキンとする。

ミヨちゃんはゆっくりとうなずきとりなすように聞く。

「トモちゃんは、私、小学校の時からずっーと一緒だけど、優しくていい子よ。最初、交換日記からでもいいんよ。渡辺くんもそのほうが付き合いやすいでしょう?」

ミヨちゃんはなべくんの目をジィーと見つめた。

私の胸の中が、焦りと期待と不安が入り交じる。

彼女は小首をかしげた。

「いいよね。」

と一言いうと「いいよ。」

と軽く彼は返事した。

私の何かが崩れた。

一瞬だけ怖いと思った。

全身の血が騒ぎ出した。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ