告白!!
ミヨちゃんが私となべくんの間をとり持ってくれる。学校で告白するのだが…。
次の日。
私はミヨちゃんに聞いた。
「でも付き合うって何することなん?」
「そうねー。私達はまだ携帯電話も持ってないし、交換日記でもする?」
ー 交換日記?! ー
小学校の時、女の子としかしたことないのに…。
目をパチクリとさせてる私を見て、ミヨちゃんはニコニコしていた。
「そうしようか!!」
「えっー、できんよ、そんな事。」
「大丈夫、大丈夫。」
と又もや同じことを繰り返し言った。
「大丈夫と思うよ!」
と言い中学校へと続く坂道を駆け足で彼女は登っていった。
放課後、私は運動場にいた。
告白する時間まであと1時間ほどだ。
ドキドキする心。
はやる心。
時は刻々と過ぎていく。
そんな中、クラブの練習で運動場を駆け足で5周したのだ。
少し休憩していると何かしら私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
「トモー、トモー。」
あれれ…、どこから聞こえてくるのだろうか?
「トモー、トーモー。」
上の4階を見るとミヨちゃんがいる。
窓から顔を出している。
「あっ、ミヨちゃん!」
思わず軽く手を振った。
「トモー、又後でねー。」
少し照れくさくなって苦笑した。
子供みたいに無邪気なしぐさだったのだ。
ミヨちゃんのキラキラした瞳。
彼女は友達のために一肌脱ぐつもりだった。
そんな彼女が好きだ。
「また後でねー!!」
そう言うと窓から大きく手を振っていた。
1時間経って、夕方6時になっていた。
私はまだB棟に行けないまま…。
ー なべくんはもう来てるのだろうかー
ー ミヨちゃんはもう話してるだろうかー
少しずつ向かっていく先に何があるのだろうか。
不思議と何も考えられなかった。
一歩ずつ歩いて階段を降りていく。
どうしよう…。
例え失敗したとしても言って良かったとなるかもしれない。
彼の生活にふれてみたいけど壊れてしまう気がした。
私は二人が待つB棟に向かう。
階段を降りていくと下からの話し声が聞こえてきた。
彼と彼女の声だ。
ミヨちゃんの声だ。
「それでどうするん?!付き合ってあげてもいいかもしれないよ。」
「……。」
「無理なん?」
「付き合うってどうやって…。」
というなべくんの声。
私はドキンとする。
ミヨちゃんはゆっくりとうなずきとりなすように聞く。
「トモちゃんは、私、小学校の時からずっーと一緒だけど、優しくていい子よ。最初、交換日記からでもいいんよ。渡辺くんもそのほうが付き合いやすいでしょう?」
ミヨちゃんはなべくんの目をジィーと見つめた。
私の胸の中が、焦りと期待と不安が入り交じる。
彼女は小首をかしげた。
「いいよね。」
と一言いうと「いいよ。」
と軽く彼は返事した。
私の何かが崩れた。
一瞬だけ怖いと思った。
全身の血が騒ぎ出した。