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交換日記  作者: 恋下うらら
7/21

ミヨちゃんの提案

女子仲のいい3人…。

それぞれ好きな子がいた。

ある日…。

6月の半ば過ぎだった。

ミヨちゃん、谷本なっちゃん、と私と仲のいい3人で放課後誰もいない教室にいた。

そして好きな子を告白しあっていた。

最初、少し躊躇したが、占いをきっかけに言い合った。

占いの本を見ながら、私の今気になってる人は、

渡辺くんだ…と言った。

ミヨちゃんは野球部の森脇くん。

なっちゃんの好きな人は水泳部の浜岡くんだった。

占いの本を見ても、相性が書かれていたが、彼らの血液型も、誕生日も知らない。

もっと彼らのことを知りたい。

もう少し彼らのことを考えてみよう。

まず年のわりには落ち着いている。

渡辺くんは頭がいいし、あとの2人も人気者で女の子が放っておかなかった。

憧れている私達。

ひとりひとりが素直で自分にないものをもっている彼らだった。

突然ミヨちゃんが切りだした。

「私にまかせときなさい!!」

と胸をドンと叩く。

ミヨちゃんは皆んなに1人ずつ告白し合うのもいいんじゃないかと提案した。

ー そんな告白だなんて…。

私も急な事で驚いた。

それは嬉しいことでもあり、もっとも緊張する事でもあった。それでもミヨちゃんは応援してくれると言った。

それからそれぞれのあだ名を付けることにした。

野球部の森脇くんは少しニヒルな感じだ。

森脇純一郎という名から純くんということにした。

水泳部の浜岡健太くんは笑顔の可愛らしい男の子だ。

あだ名は浜りん。

私の好きな渡辺くんはなべくんになった。

純くん、浜りん、なべくん…。そう決まった。

ミヨちゃんの好きな純くんは、

「野球をしてる姿は好きだけど、普段は普通よ。」

と純くんのことは好意を寄せてる程度だと言う。

だから、ミヨちゃん自身は告白しないそうだ。

そのかわり、ミヨちゃんが二人のなかを取り持ってくれるそうだ。

「ミヨちゃん、いいの?私も別にかまわんよ。」

と言うと「大丈夫、大丈夫、私、こういう事上手なのよ。」

という。

頼もしいミヨちゃんだ。

私達の信頼にこたえるように、早速浜りんとなべさんに明日言いに行くと言いだした。

「そんなに急がんでも。」

「こういう事は早いほうがいいんよ。ひとりひとり頼みに行くから大丈夫よ。」

「えー、本当に告白するの?」

「まかせとき!じゃあ明日の放課後、なべくんをB棟の階段の下に呼び出すからきてね。」

と部活動の音楽室へと急いでいく彼女。

なっちゃんもあわてて教室を出ていった。

ー どうしよう…。

  本当に告白するの?!ー

私には無理だ。

明日の朝、ミヨちゃんに言って断わろう。

私はそう自分に言い聞かせるように、その場を立ち去り、バスケットの部活へと急いだ。

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