無計画の第二話
はじめましての方は一話をご覧ください。
はじめましてじゃない方は引き続きありがとうございます。
どうも、ボブです。
今回も前回と変わらぬテンションでお送りしています。
二人の波乱はまだまだ終わる気配はありませんので、よろしくお願いします。
「確かに痛いのは嫌だとはいったけどさぁ・・」
カロスはぶつくさと往生際悪くつぶやいた。
「もうなっちまったもんは仕方ないだろ。こうなったらいかに楽しむかどうかだぜ、相棒」
もうすでに状況に慣れているダイパが茶化しながら言う。
「お前なぁ・・・」
「もう準備は済んだのか?・・ほぅ、それなりに様になってるじゃあないか」
安堵ともとれる笑みを浮かべながらカロスとダイパを眺める村長ガイルに、
「こんなの似合っても嬉しくないですよ」
「へへっ、俺は何着ても似合いますからねぇ」
対象的な反応を取る二人を見て、村長が軽く吹き出し、一拍遅れて笑い声がこだました。
「さて、準備が整ったなら早く行くぞ。案内するところが大量にあるんだ」
そう言いながら安物の弓と気持ちばかりの防具を身に着けた二人は、簡素な壁で出来た砦の内外装や受付の説明を受けた。
途中、ダイパが受付の女性をナンパしようとして村長に叱られたり、カロスが迷子になったりとトラブルらしきことが起こったが、概ねの案内が無事に終わり、村長は他の仕事で忙しいと帰ったあと、受付で弓使いとしての登録を正式に行うこととなった。
「こんな大した村でもないのに手続きなんかいるのかねぇ」
面倒くさそうにダイパがつぶやく。
「俺に聞くなよ、それ」
カロスはそう言った直後、そういえば、に続き
「お前、弓の使い方とか知ってる?」
「あん?俺が弓なんか使ったことあるように見えるかよ?」
「だよなぁ・・・」
無論、カロスも同様に使ったことなどない。
「「・・・どうすんのよ、コレ」」
言葉が重なるのと、受付嬢が結果を持ち帰ってくるのは同時だった。