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その3「奴隷とシェアリングエコノミー」

主人「ふふふ」


奴隷「ご機嫌ですね。そういえば今日女奴隷が来るのでしたか」


主人「そうなんだよ!」


奴隷「しかし女奴隷は高いのではなかったでしょうか」


主人「ああ。だから1ヶ月だけのレンタルで借りたんだ

   普通レンタルは農繁期なんかに借りるもんだが、こういうシーズンオフはレンタル料も安いんだよ」


奴隷「女奴隷も農繁期が高いのですか」


主人「繁忙期は主人も含めて一家総出で作業するからな

   農作業の手伝いもそうだが、残って家事をこなす奴隷が必要なんだよ」


奴隷「そういえば当家にも繁忙期に老奴隷が来ていましたね」


主人「ああ、彼はシルバー奴隷センターから派遣してもらったんだ

   家事とか軽作業しかさせられないが」


奴隷「今日の女奴隷もシルバーセンターから?」


主人「そんなわけねえだろ! わざわざシーズンオフに! 若い奴隷を頼んでおいたんだよ。ふふふ〜ん♪」


奴隷「本当に嬉しそうですね」



奴隷商人「失礼します! 奴隷を連れてまいりました!」


主人「おお、待っていたぞ」ルンルン


奴隷商人「よし! 女奴隷! 入れ!」


女奴隷「イエッサー!!」


主人「は……?」


奴隷商人「貴様のようなウジ虫を1ヶ月もレンタルくださったご主人さまだ! 感謝の挨拶はどうしたぁ!」


女奴隷「マスター! こんなわたくしめをレンタルいただき報謝の念が絶えません!

    ありがとうございます、マスター!」


奴隷商人「ああ?! それじゃご主人さまに届かんぞ!」


女奴隷「ありがとうございます!! マスター!!」


奴隷商人「貴様、タマついてるのかっ!」


女奴隷「ありがとうございます!!!! マスター!!!!!」


主人「いや、タマはついてないだろ…

   っていうか、なにこの女版伊調馨みたいのは?」


奴隷「落ち着いてください。伊調選手は元々女性です」


奴隷商人「それでは1ヶ月後に引き取りに参ります!

     2週間後にも中間メンテナンスで伺いますが、何かございましたらすぐにお呼びください!

     粗相がございましたらブートキャンプで再教育いたします!」


主人「あ、いや、その…」


奴隷商人「では失礼いたします!」


バタン


主人「ええええ…」


奴隷「これは兵士用の奴隷のようですね。いい買い物だったのでは?」


主人「なんで? ウチは用心棒とかもいらない、フツーの家よ?」


奴隷「戦闘に使わなくても、かなりの重作業もこなせると思いますよ

   女ですけど、おそらく私並みの作業が可能と思われます」


主人「だからそーゆーのはいらないんだよ! お前がいるんだし

   女奴隷とのキャッキャウフフな毎日が…はあ」


女奴隷「…」ビシッ


主人「そんなとこに立ってないで、まずこっちに来て座りなよ」


女奴隷「ありがとうございます、マスター!

    しかし座ってしまうといざというとき反応ができなくなりますので、このままで大丈夫です!」


主人「我が家で『いざというとき』は無いから…いいから座ってよ…落ち着かないし」


女奴隷「アイ、マスター! 失礼して座らせていただきます!」


主人「…まあせっかく借りたんだし、我が家の作業を頼むよ」


女奴隷「イエス、マスター!」


主人「今まで彼が農作業から家事一般まで全部の仕事をこなして来たから、作業内容とかは彼から聞いてくれ

   奴隷、色々教えてやってくれ」


奴隷「はい、ご主人さま」


女奴隷「奴隷殿、よろしく頼む」


奴隷「では、そろそろお茶の時間なのでお茶を淹れてください

   そのときミルクは忘れて持って行って、ミルクを取りに行った後にわざと転んでミルクを頭から…」


主人「それはやらせんでいい!」


奴隷「しかし、女奴隷にこれをやらせるのを楽しみにしていらっしゃったので…」


主人「それはもういい…それより作業をよろしく頼む…」


このあと滅茶苦茶生産性が向上した

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