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27日目


27日目



今日の目覚めはよかった。

昨日一昨日とトマトに邪魔されたからな。


うーんと背伸びをして凝り固まった体の筋を伸ばす。

火置き場に火を焚いた。

手をついて思い出す。

昨日トマトが落ちてぐしゃぐしゃだったところが乾いていた。良かった。



かまくらもどきの雪の壁から今日の外の様子を確認する。

どうやら今日も吹雪のようだ。何日続くのだろう。


寒い寒いと洞窟の中に引っ込み火の前で手を擦り当てる。あったかい。


朝ごはんに昨日の焼きトマトを2本と器と箸をインベントリから取り出した。


今日は大盛にしよう。鼻歌交じりにトマトを串から外す。

串はインベントリに戻しておいた。代わりに塩を手に取り器に入れ味を調える。

焼きトマトのインベントリ内の在庫は残り3本。


箸でほぐして実を頂く。温かくてトロッとしててやはり美味しい。


食べ終わると器と箸と串を雪で洗いインベントリに仕舞っておいた。

食器についたトマトの赤い水が雪の上に広がりなんかちょっと事件のようだったが気にしない。

どうせこの吹雪で見えなくなる。




さてと、今日のトマトはどんな感じかな。


薪に火を灯し、ワクワクしながらトマトの世話を始めようとした。

トマトの苗に移動しようとしたところで隣のアイスプラントに目が留まった。



……枯れてる?



確か昨日花芽がついててそのままにして……それで枯れた? 早すぎないか?


全体が茶色く変色していて触ってみるとカサッとした音とともに崩れてしまった。


アイスプラントのことをこの子とか言ったら変かもしれないが……、

この子のおかげで今日まで生き延びられたんだよな、と思うと感慨深くなってしまい、なんだか急に切なくなってしまった。

今日までありがとうございましたという意味を込めて合掌した。



おや……?



一区切りをつけてアイスプラントを片付けようと触る。サヤのようなものから小さな粒が沢山出てきた。

これはもしかしてアイスプラントの種?

百科事典を見てみる。枯れたアイスプラントのサヤから種が取れると記述されていた。



水! 水! と慌ててバケツをインベントリから取り出してウォーターを唱え種をその中に入れてみる。



うろ覚えだけど確か実の詰まったものが沈むんだよな?


ふよふよ水の中に漂うアイスプラントの種、落ち着くまでアイスプラントの後片付けを行った。


あらかた片付け終わってバケツの中を覗く。

浮いているものを外に取り出し、沈んでいるものの中から数粒取り出してアイスプラントの跡地3か所に植えた。


また育ってくれるといいな。

ウォーターを各2回づつ唱えておいた。


バケツは後で水やりに使うので火置き場の前で小さなバケツを作っておいた。

種が入る大きさでいいので小さめの物。MP47を使用した。

余分な魔力水を外に捨て、残ったものを丁寧にこちらに移しインベントリに収納しておいた。




次にトマトの苗


こちらは順調に生育しており、

第一果房には緑のトマト、

第二果房には付き始めの小さな緑のトマト、

第三果房は花が咲き終わり、

第四果房は蕾、

第五果房が出来たばかりとなっていた。



中々に有望だ。

脇芽がいくつか伸びていたので欠いておく。

一度奥に倒し手前に引くと綺麗に取れる。っと。

なるべく株に負担がかからないようにしないとな。

枝が重そうだったので支柱に誘引しサツマイモの蔓で結わえていった。


欠いたトマトの脇芽はインベントリに収納しておく。

最後の仕上げにウォーターを2回唱えて水やりを行った。





続いてサツマイモの世話。


薪を手に取り、サツマイモの苗の場所に移動する。


薪を土壁に刺し、インベントリから柄杓を取り出し、苗A1A2に向かって水置き場の水をかける。

水置き場の在庫はこれで4。

今日は補充しなくても良さそうだ。


途中で肌寒くなったので火置き場を見ると火が消えていた、新たに焚いておく。


続いてインベントリから先ほど使用したバケツを取り出し、インベントリから水を注ぎ入れる。

苗B1B2に向かって各2回づつ魔力水を柄杓でかけていく。

インベントリの魔力水の在庫は20。

少し余裕が出てきたな。


後は柄杓とバケツを仕舞い、それぞれの葉を捲り新たに生えてきた根を引っこ抜いていった。

どちらの株も成長は同じような感じだった。


MP173/316


火置き場の前の洗面台に移動する。

灯りに使用していた薪は火にくべておいた。

トマトの脇芽の具合はどうか………な?


魔力水がまたしても空になっていた。

トマトの脇芽を一本手に取ってみる。

昨日見た白いものが伸びており2cmほどの長さになっていた。

他の2本の脇芽も確認してみる。同じような感じになっていた。

これはもう根で間違いなさそうだ。


植えるにしてはまだ短く心元ないので、ウォータ―を唱えて水に漬けておいた。


MP165/316


休憩がてら雪で手を洗いインベントリから焼き芋を取り出し頬張る。

動いた後の甘未は別格だ。

途中喉に詰まったのでゴホゴホとむせながら慌てて水を飲んだ。



MP177/316


休憩も終え次に支柱を作ることにした。

トマトの脇芽も順調に育っているし、苗になったら植えるしかないだろう!

1m程の長さの棒を10本作る。


ただ火置き場の前はそんなに広くないので3本分づつ土を盛っていく。

園芸用のこてと手を使ってなるべく同じ太さに整えてから魔力を込めていった。


MP95/316


疲れた。


でもなんとか支柱を作ることはできた。支柱同士をくっつけるとか長さを調節するとかは野菜の生育状況を見て行うことにしよう。


今日の残り時間は塩を増やすことに努めた。


途中でトイレ休憩挟んだり、居眠りしてしまったが960kg増やすことが出来た。


MP181/316


余った魔力を水に変えておく。インベントリ内の魔力水の在庫はこれで38になった。

火置き場に火を焚き就寝した。




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