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改憲を議論する場合に必要なもの

改憲を議論する場合に必要なもの3

これから行われる改憲は前例作りだと感想を頂いた。


いやいや、それはないわ。


そうした改憲では、今の解釈、政府見解が踏襲されるだけになるから、まったく意味がない。


しかも、改憲に対する期待や願望を持っている人々からすると、改憲したのに何も変わらない現実に失望する結果しか産み出さない。

今の安倍総理の意向自体が間違いを犯しているからこうなってしまう。


悪いけれど、彼が言っている程度の事ならば、今の憲法をそのままに、法改正で撃墜を明記したり、戦争犯罪を明確にして、裁判所の役割を新たに規定すればすむ話でしかない。

国民に責任を丸投げして国費を浪費せずに、自らが身を削って法律を通す努力をすれば実現可能な話なのだけども。



まあ、それはいい。


今回は改憲で話題にのぼる幾つかの反対意見について見てみたいと思う。



まず、改憲したらまた戦争が始まると煽り立てる意見が罷り通っている。


これになんと答える?


抑止力だとかいうオタクな話で煙に巻くくらいしかやってないのではなかろうか?


まず、交戦権を日本が取り戻すなんて事態はあり得ない。

何故かって?


だって、国連憲章自体が宣戦布告による戦争や外交問題の武力解決を否定しているんだから、「戦争できる国」ってのは、国連脱退と同義なわけよ。


改憲しても、出来ることは国連憲章の範囲内。世界は昔みたいに宣戦布告して戦争で物事解決できるルールじゃないからね。



いやいや、アメリカの戦争に付いていって地球の裏側で戦争が


うん、まず、アメリカがどういう理由で戦争しているのかを見ないと話にならない。

アメリカは子分に加勢はしてるけど、それは「アメリカの戦争」ではなく、親分の矜恃だよね。

日本がついていく理由も簡単だね。日本には米軍に守ってもらわなきゃって依存があるから。


これって改憲したからって話じゃない。日本はどうするのか?って別の話をしなきゃイケないのに、それをせずにすり替えで誤魔化しているだけ。

改憲しなくとも、現に行われている事実だもの。



改憲したから戦争になる訳ではなく、改憲とは関係なしに、どんな政策を行うのかって言う、改憲後の政策論なんだよ。





改憲したら再軍備するって言うのもあるね。


再軍備って何?自衛隊が今既にあるんだから、新たな組織が立ち上がる訳ではない。単に名称の問題だけ。

軍という響きが嫌なら自衛隊って名前のままで良いじゃない。



改憲したら軍人(自衛官)は必ず暴走を始める。


逝ってるよね?


日本のブンミントーセーならば、そうなるかもしれないね。

戦前、軍が暴走したのって、軍人が居たからではなく、明治憲法に実際に政治を行う政府ではなく、天皇に指揮権があったから。

政府と軍は対等、ないしは天皇直属の軍の方が偉いって憲法解釈が成り立ったからだよ。


今はどうだろうか?改憲しても、軍(自衛隊)は政府の指揮権があるわけだから、政府の下に着く組織にしかならない。


政府が暴走したらどうするんだって?そう思うなら、改憲より先に、今すぐ自衛隊法や国会法なんかを改正して、自衛隊の幹部人事に国会が関与できるようにすれば良い話でしょ?

危険だと思うなら、今すぐ出来るところから動けばどうだろうか?叫んでいるだけでは危険は除去出来ないのだから。



改憲すれば軍拡が始まる。


これも改憲とは関係ない話だよね。

どのぐらいの予算、どのぐらいの規模のって話は改憲で状況が変わる話では無いのだから。


それこそ、周辺情勢から日本の防衛力はこのくらいって話を常にやっていれば、改憲が軍拡の引き金なんて話にストップを掛けられるんだから、常に防衛力についてちゃんと関わって居れば良い。

改憲したからって急に話に加わろうとするからストッパーにならないだけでしょ?



PKO法案審議から安保法案騒ぎまでの四半世紀をリアルタイムに見てきたけれども、国会もテレビも、最近はネットでも、まず、「では、自衛隊はどの程度の力があるから、これくらいは出せる」って話をしてきていないんだよね。


これは普通の国では考えられないお話しなんだけど、日本では、自衛隊は願望や幻想の戦力でしか見られていない。


海外出たら戦争云々の根底にあるのは、自衛隊には有り余る兵力が存在するから、憲法ってタガが外れたら幾らでも海外で戦争出来るんだって条件なわけ。


まあ、ある意味仕方ない、一時は世界第3位、今でも6位の軍事費って事になってるからね。

ただ、金額ではなく、兵数なんかで見ると違ってくる。

自衛隊は英仏独と変わらない金額だけど、陸上は1.5倍、海上は2倍近く兵力がある。


一見、それは凄いと思うかもしれない。しかし、同等の金額でより多くの兵士や艦船を維持するとなると、弾薬や武器の購入がそれだけ制約されているという事。

日本は武器が比較的旧式で弾薬の備蓄が少ないってところに気が付く筈なんだけど、護憲、改憲ともに金額だけで話をしちゃってる。


英仏独がやってるから日本も米軍について地球の裏側で戦争出来るのか?っていうと、地球の裏側まで行く金は無いし無駄に撃ちまくる弾もない訳。


・自衛隊の現実を見るに、改憲したからって海外派兵出来るだけの金や物資はない。


・そもそも、国連憲章で宣戦布告による戦争はダメと定められている。


・自衛隊(軍)が暴走しないようにしたければ、国会が関与できる法整備を今からやれば良い。


まあ、このくらいは押さえてから話を始めないとね。

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― 新着の感想 ―
[一言] 私は改憲派ですが、想像していた以上に日本の癌のステージは重篤です。 もはや改憲・護憲云々以前の問題で、これらの深く根付いた矛盾点に今尚も着手できず、ましてや憲法解釈の言葉遊び、左翼やメディア…
[良い点] 日本国の場合、開局、存在していなかった、テレビ放送界と、新聞社、ラジオ局、学校教育で、洗脳をやり続けてきました。今も堂々と、嘘を付いています。宗教になっている、憲法9条教の信者や、洗脳され…
[一言] 憲法9条はかつてこの国にあった、普通の国の感覚を完全に取り去る事に成功したと思いますよ。 家畜の平和ん是とし、日本以外の更新の小国すら持っている独立独歩の精神を失わせてしまった。 それだけ、…
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