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召喚主(首輪が外れない王様と貴族)。

 王さま

「この首輪は外せるのか?! 」


貴族A

「付けた者なら外せます、簡単に。」


王さま

「彼等は元の世界に帰ったのだろう? 

ということは誰にも外せないということか? 」


貴族B

「大体貴様が勇者の召喚なんかさせるからこんなことになったんだ! 

責任をとれ! 責任を! 」


貴族C

「何を言う! 貴様は一番に賛成しただろう! 

召喚の目的を連中は果たしたんだ! 

なのに首輪を外しもせずにこの国に縛り付けて戦争のコマにしよう

なんてしたのはお前だろ! 責任は貴様が取れ! 」


貴族A

「ダンジョンボスも始末してくれたし溢れた魔物のリーダーも

あっというまに片付けたそうだ。

小物の魔物は騎士や兵士に残したそうだから軍の連中は手柄を

横取りされなかったとホッとしてるらしい。


連中に礼のひとつも言わずにこっちの都合のいいように扱おうとしたのが

間違いだったかもな。」


王さま

「それでコレは外れるのか? 」


貴族A

「ですから付けた者なら簡単です。

でも連中はもう居ません。無理ですね。」


貴族B

「だけど連中は簡単に外してたぞ! 

首輪を発動させても反応をしてたのは年長者だけだったし。」


貴族A

「首輪の発動をレジストできるのは相当の実力者だそうだ。

年長者だけが反応したということは彼以外は見た目どうりの

実力じゃあなかったってことだろうな。

首輪なんぞ最初から簡単に外せたんだろう。」


王さま

「じゃあその相当な実力者ならコレを外してもらえるのか? 」


貴族A

「一応国中に触書ふれがきを配布はしました。

ですが・・もとからそう言う者が居れば勇者の召喚などせずに

魔物の氾濫に対処できたでしょう。

望みは薄いですね。」


貴族C

「じゃあ、どうすればいいんだ? 

さすがにこんなものを付けて人前には出られないぞ! 

アイツラはもう居ないから首輪を発動されないのは有り難いのかもしれないが。」


貴族B

「もう一度勇者を召喚するってのはどうなんだ? 

ソイツに外してもらうってのは? 」


貴族A

「連中がレベル1のフリをしてたってことは多分大抵の召喚者は

レベル1なんだと思う。

召喚の資料でもそんな感じのことが書いてあったしな。

相当の実力者になるまでどれくらいかかるかも分からん。

それまでお前は待てるのか?」


王さま

「じゃあこのままコレを付けたまま過ごさねばならないのか。

せっかく危機は去ったというのに・・。」


貴族A

「実は占い師に解決策を占わせました。答えは『神殿』だそうです。」


王さま

「神殿? 神殿に実力者が居ると言うのか? 」


貴族A

「いいえ・・神殿にもそれほどの者はおりません。

コレは神託をお願いしろということではないでしょうか? 」



そうして彼等は神殿でお祈りした。

神さまは笑い声とともに首輪を外してくださったそうだ。

泣き出すほど神さまに感謝した召喚主たち。


「もう召喚なんかするなよー! (笑。)」

と神さまに釘をさされちゃったのでした。

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