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騒々しい下っ端役人。

 あんなアヤシイやつらをほっといていいのか!? 

バカにしやがって! 


兵士も騎士も部屋に入って来られないってなんなんだよ! 

・・向こうは30人位いたから怖くなって窓から逃げた。

だけど落ちたんだ。


連中のチビの仕業だと思うけど宙ぶらりんに吊るされる気持ち・・

お前ら分かるかよ! 


もう思いっきり罵ってやったぜ! フン! 


ヒマそうにしてた上司に訴えた。

相も変わらず面倒くさそうにしてやがる。

コレで領主さまに信頼されてるってどういうことなんだ? 


結局、連中には見張りに騎士と兵士が付いている。

ザマー見ろ!! 


ところが神殿から招待されたとか領主さまが若様の特訓を依頼されたとか

聞き捨てならないことが聞こえてきた。


なんだって?! 異世界の勇者ぁ? 

なんだよソレ! 


怪しさ満載な連中だと思ったけど・・勇者って。


あのチビの若様の特訓を見た奴によると何でもないような訓練で

あっという間に魔法を発動させたそうだ。

そんなバカな! 


あのチビがリーダーでオマケな連中は領主さまの口利きで

「冒険者ゴッコ」なんかを街の外でしたらしい。


「初心者のくせに採集依頼は取り過ぎなくらいに見つけるし

なぜか魔法使いがゾロゾロな連中で魔物でもバッタバッタとやっつけちまったよ。


街中の依頼も楽しそうにしてたしな。

でもどう見てもガキが遊んでるようにしか見えないんだよな。

実際ガキなんだろうけど・・成人してないんだろ? 連中。」


見張りのはずの騎士はどうやら仲良くなってしまったようで

兵士たちとそんな話ををしていた。

ガキか・・


ガキのくせに勇者か・・

ココの先代の勇者さまは誰も文句が付けられないくらい立派な方だったが・・

アノチビが同じ勇者だなんて信じろってほうが無理だろ! 


連中の中に居た神官だというガキは薬やら食事療法とかやらで

若様の体質を改善したそうだ。

確かにお顔の色が良くなってきた。


兵士や騎士の食事も変わったという。

そういえばオレ達文官に出される食事もなんだか彩りまで良くなったな。

まあ、美味いからいいか・・なんだかしゃくな気もするが・・


連中は4日ほどで神さまの助力を得たとかで帰って行った。

せいせいしたが皆は感謝してるようだ。


騎士と兵士は連中が置いてった特訓メニューに挑戦している。

あー・・誰ができるんだよ! あんなの!! 

なんだって?推奨レベルが高すぎる? 

そんなレベルの高いメニューを考えたのってダレなんだよ! 

って、アイツラか・・


もしかしてアイツラって化物なみに強いヤツラだったとか? 


ハ・ハッタリだよな・・きっと・・

ハッタリに決まってる・・


上司がニヤリと笑って言った。

「連中は神さまの知ってる限りだと最強の勇者の弟子たちなんだそうだ。

特にアノチビ助は一番弟子なんだとさ。


連中を怒らせたらこの街どころかこの国くらいは軽く消滅させられるくらいの

戦力なんだってさ。(大嘘。笑。)

お前、よかったなぁ。まともに相手にされなくて。」


ゆ・・勇者がそんなコトをする訳は無い・・無いはずだよな。

アノチビが若様に見せていた笑顔を思い出した。

ゾクッとした。

上司氏は大嘘をついたつもりですが当らずとも遠からずです。

国一つどころじゃあなかったりしまーす。

本気ならね。

まあ、まともに相手なんかする訳ないんですけどね。



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