お悩み相談員なゲンコツ女子。
体育館で美少女元魔王とトレーニングしてたらマモルくんが
深刻な顔で話しかけて来た。
まだ首も座ってないのに妹さんが戦士だったので心配だと。
ハハハ・・
早すぎだよねぇ。
歩くどころかハイハイだってまだしてないのに。
強い女がモテない訳じゃあないと思うけどねぇ。
女子力アップなんて大人の女性だって頑張ってるんだもの。
今すぐどうこうと焦らなくてもイイと思うけど。
美少女元魔王は論点がズレていた。
「戦士のトレーニングなら別に困らんだろ。
ココには先輩がゾロゾロだからな。」
・・戦士のトレーニングをしたいんじゃあないんだってば!
「ところで女子力って何だ? 」
マモルくんは女子力の説明をしていたけど
「女の子なのに脳筋になりそうでコワイんです。
男の脳筋はまだ目立ちませんが女の子の脳筋は目立ち過ぎると思うんです。」
なんて言うもんだから・・あー捕まっちゃったよ。
どうやら以前に彼女を〔脳筋〕扱いしたことがあるらしい。
あーあ・・お仕置きされちゃってる。
まあ、二人ともなんだか楽しそうだからイイか。
私が茶道とお習字に通ってるといったらマモルくんに「意外! 」と叫ばれた。
あー・・ゴメン・・反射的に手がでちゃったよ。
さすがにマモルくんには避けられちゃったけどね。
でも後ろからイケメン君に一発張られてた。
「女の子を侮辱しちゃダメだよ、マモルくん。オレの彼女は特に! ね。」
あー・・ちょっと嬉しいわね。
そんなこと言われると。
美少女元魔王は元とは言え魔王なのでココで思ってるような女子力とかは
未知のことだったらしい。
聖女な奥さんに相談してお稽古事を始めた。
誰にも言うなって言われたけど・・
なんだか色々試してるらしいのよね。
カルチャーセンターの広告を穴の開くほど見てたわよ。
お稽古事をする(元)魔王って・・ねぇ。
なんかカワイイ気がする。
アレはやっぱりマモルくんに言われたから気にしてるのよね。
もういい加減に二人とも素直になればいいのになぁ。
勇者と元魔王でもべつに構わないと思うんだけど。
恥ずかしがってお稽古事を何にしたのか白状しないのよ。
でもお供に駆り出された神官ちゃんに聞いたから実は知ってるの。
プププ・・マモルくんには言えないわよねぇ。
言ったらこっちがお仕置きされそうだしね。