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イケメン魔王。

ペンネームを変更してみました。

 あー・・こ・・こわかったぁー・・・


いやぁ・・よく声が震えなかったよなぁ・・オレ。


勇者があんなにゾロゾロだなんてもう怖かったのなんの・・


あの女の子勇者ですら結局逃げ出さざるをえなかった。

あれだけ手足を奪ってホッとした処へ大火力の魔法を使われてメタボロにされた。

おまけにソレで終わりじゃあなくて次の魔法がもう発動寸前。

あわてて逃げ出したんだよ。

まあ、事前にちょっと準備はしといたんだけどね。


勇者の彼女も考えたら気の毒だよなぁ。

無理矢理召喚されてあの首輪まで付けられたらもうオレと戦うしか

選択肢は残ってないんだもんな。


アレを召喚者に付けたがるヤツは帰せないってなにかで読んだ気がする。


逃げぎわに監視用の呪術をくっつけといたんだけどコレは面白いことになったね。

まさか王太子がココの世界の勇者だなんてねぇ。

アレなら何度来ても絶対負けないんだが。


ちょっと王太子を脅しておこうと思ったんだけど結局異世界の勇者達は

彼を特訓していた。

使い魔を使って覗いてたんだよね。


だけどあの魔族の女の子の勇者は別格だね。

使い魔には何重にも隠蔽と隠密を掛けといたのにこっちを見て笑ってたもんなぁ。


笑顔ってコワイもんだったんだな。


「アレは強くなっても魔王には勝てないだろう。

あのままではな。勇者に生まれたことがどういうことか理解していないし

理解しようとも思っていない。

王太子の立場を失ったのが自分のせいとも思ってないしな。」


魔族の女の子勇者はなかなかキビシイね。

勇者に生まれたことの意味・・か。

じゃあ魔王に生まれたことの意味ってなんなんだ? 


オレもなりたくて魔王になったんじゃあないんだが・・

あの大神官とおなじで王族内の押し合い圧し合いの結果で

ほとんどその気のなかったオレが暫く王座ソレに座ってろ! 

って言われただけだしなぁ。


もっともアノ勇者が乗り込んで来たらみんな蜘蛛の子を散らすように

逃げちゃったんだけど。

まあオレも結果としては逃げちゃったからまさしく五十歩百歩なんだけどな。

 

あの王子は特訓してるけどまだオレは負ける気はしないな。

あー・・メタボロから復帰できたらだけど。


魔族の女の子がコッチに味方してくれるんなら怖いモノ無しなんだけどなぁ。

彼等はいずれ帰るからいくら魔族でもコッチの味方はしてはくれないだろう。


勇者の心か・・王子が勇者として本物になれるのかね? 

なんか自分のコト以外は考えたことのないヤツみたいだよな。

オレだってちょっとは魔族の連中のことを考えてるんだけど。


あの魔族の女の子は偵察の使い魔を放置してくれた。

まるきり人の味方って訳でも無いらしい。


でもまあ、ココの世界のことは異世界の連中にはホントはとやかく

言われたくないよな。

あの王子がココに乗り込んでこられるくらいになれるかは分からないが

いくら勇者でもソレが侵略だってことくらいは気付いてほしいね。


ココに来た女の子の勇者は人の国々の総意によるものだった。

昔からお互いに侵略しあってきたからどっちが悪いとも言い難いけれど

今回は向こうからだった。


まあ、逃げ出したから今回はこちらの負けだったけど。


「置物魔王」と言われてたんだけどあの勇者たちの前で見栄を

張っちゃったからなぁ。

意地くらいはオレにもあるからコマ切れが無理でも勇者にちょっとは

キズくらいはつけないとアカンよな。


しっかしスゴイね。あの「勇者特訓」。

アレはオレでも遠慮したい・・

でもアレで勇者が強くなるんならオレも特訓とかして置かないと

ヤバイかもしれない。


・・・サボってないでリハビリしよ・・・


逃げちゃった魔王城の回復要員はまだ戻って来てません。

魔王さまは回復魔法が苦手な方です。


なので自己回復力と回復薬を使いつつリハビリ中です。


やっぱり回復要員って大事だよね。

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