手品師なクラスメイト。
マモルのヤツがそんなに強いだなんて知らなかった。
だってアイツチビだし。
まあ、元気のイイヤツだとは思ってたけどさ。
学校をフケたりイケメンにとっ捕まってたり
忙しそうだなぁと思ってたんだけど。
勇者とかやってるなんてねぇ。
まあ、おかげでオレラは魔王と戦わずに済んだよ。
イケメンの魔法特訓には参ったけどな。
アイツあんな顔してホントはスゲー怖いヤツだったんだな。
マモル達が逃げられないのも無理ないよ。
でも、おかげで魔法が使えた。
コレは嬉しかったね。
だって魔法だよ!?
少女じゃあなくても使えたしドー〇ーでおっさんにならないとダメ!
なんて話があったもんなぁ。
オレは風の魔法が一番合ってるらしくてコレがなかなかカッコ良くてねぇ。
もうウィンドカッターを使いまくっちゃったよ。
アイツラがやられちゃったらマジでヤバかったってケモ耳姉さんが言ってた。
マモルのヤツめは姉さんの耳をこっそりモフモフしてやがった。
どうも家族とか気に入った異性にしか触らせないらしい。
アイツは気に入られたかもしれないけど多分異性とは思われてないよな。
う~ん・・もしかしてそう思われてるのを全部承知の上だったかもしれない。
ガキに見られるのって得なんだろうか?
魔族の神さまがちゃんと帰してくれたけどあのバイトなあんちゃんが
オレラんトコの神さまだって誰が信じるんだ?
威厳もなんもあったもんじゃあない。
あー・・でもあれくらいのほうが妙な緊張とかしなくてもイイから
気楽でいいのかもしんないなぁ。
イケメンが言ってたとおりココの世界だと魔法は使えなかった。
マモルが「手品だよ。」と言ってたけどほんとだよなぁ。
でも・・ムフフ・・ちょっとイタズラくらいはできちゃうもんね、手品でも。
そう思ってた時がオレにもありました。
なんでゲンコツ女子には分かるんだ?
オレの同類はみんな彼女のゲンコツの餌食になった。
「あー・・スマン・・言ってなかったけどソイツも〔勇者の弟子〕なんだよ。
お前ら程度の魔法はモロバレなんだ。
魔法は楽しいかもしれないけど突然召喚されて人殺しの仕方を叩き込まれて
戦争の道具にされるなんてイヤだろ?
〔手品〕で我慢しててくれよ。マジで。」
ゲンコツ女子は勇者だったんだそうだ。
マモルと同じで何度か召喚されてるらしい。
ん? ・・勇者の弟子?
アイツラが弟子入りしてる勇者が他にいるのか・・
そういえば魔族の神さまが「アノ勇者の弟子なら・・」って言ってたよな。
う~ん・・アイツラよりもっと強い勇者がいるのか・・
なんかちょっと見てみたい気もするよな。
コワイけど。