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ラクダ女子。

もうだめだ! と思った。

アレは巡礼者をオヤツにしてるというウワサの亜竜だ。

付いて来てくれてた護衛はとっくにやられた。

護衛だけでは満足できなかったらしくて追いかけてくる。


ココは神域だからたとえ食べられても神さまが転生させて

下さると神殿長をしている叔父さまはおっしゃったけど

・・・食べられたくない・・・


絶望で気が遠くなったところまでしか記憶がない。

気が付いたら妙な部屋の中だった。

変なチビッこい男の子がスープを飲んでいた。

私の分も作ってくれて目が覚めた。


どうやら助けてくれたらしいんだけど怪しいことこの上ない。

騎獣も無事だったので彼が寝入ったのを確かめてからこっそり抜け出した。

叔父さまの神殿まであと少しだし夜明けもすぐそこだ。


神殿についたらあの子もすぐにやってきた。

付けられてたらしい。

ニコニコと上機嫌に挨拶してきた。

怪しすぎる・・・


襲ってきたあの亜竜をお供えに出していた。

アイテムボックス持ちは珍しい。

ますます怪しい・・・


普通にお参りしてたと思ったら神殿長なのに叔父さまが土下座していた。

叔父さまは最近暴れているという地竜の対処に勇者の召喚を

しようとしたんだそうだ。失敗したらしい。


あの子は間違って召喚された魔術師だそうだ。

「勇者じゃないんですが、神さまから頼まれたのでお試しで討伐をしてみます。」

そう言うと叔父さまから借りた宝剣を持って出かけて行った。


結局、変なトカゲを捕まえて帰って来た。

何なんだコレ! と思ったらコレが地竜の正体で神さまのペットだという。


はぁ・・ペット・・

なぜか私が世話をすることに・・・

神殿の中に置けば迷惑なことはしないらしい。


叔父さまは宝剣をあげようとしたのに断られた。

「ココの勇者はまだ小さな子供だそうです。

いつか彼がソレを使う時がくるかもしれません。

そのときまで保管しておいてください。」


勇者の武器は特別だものね。

返してくれてよかった。

持って行かれても文句は言えないんだけど。


怪しいヤツだなんて思ってしまって悪かったと思う。

でも・・謝れなかった。

「ありがとう。」と言うのがやっとだった。


ニコニコと笑顔で帰って行ったけどホントに勇者じゃあなかったんだろうか? 

神さまが依頼しちゃうくらい強かったんだし・・


地竜なトカゲは神殿のみんなに可愛がられている。

大騒動を起こしたヤツだというのを知ってるのはほんの少人数だけだ。


神さまが時々遊んでやってるらしくて大人しくしてる。

また暴れたら今度はあの子を指定で召喚してほしい。

トカゲも覚えてるみたいだからすぐに解決しそうだもの。


まあ・・また会ってみたいとも思っちゃってるんだけどね。

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