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残念ロボに歯が立たなかった戦士のパーティのボス。

あんな相手は初めてだったよ。

ゴーレムと戦ったことが無い訳じゃあないんだがアレは別格だったね。

何しろ傷一つ付けられなかったんだ。


オレ達のパーティは戦士が多い。

魔法が使えるのはハーフエルフの魔法使いだけだ。


ハーフエルフは微妙な存在なんだ。

エルフとも人間とも微妙にテンポが合わないって感じかな。

でもアイツは差別されてるとかそーいうことは無いんだよ。

冒険者としては優秀だしな。


オレ達が森の大陸からの依頼を引き受けたのはヤツの知り合いからの

依頼だったからでもあるんだ。

ほんのたまにしか故郷に帰らないアイツに帰省をさせてやりたいって

思ったりもしたしな。


散々色々試したよ。

それでもダメだった。

エルフも魔法とか色々やってみたそーなんだがまともに

相手にすらしてもらえなかったそーだ。


依頼は失敗ということで納得してもらったけどそれでもエルフは

報酬を払ってくれたんだ。

なのでもしかしたら相手にできそうなヤツの話をしたんだ。

そう、、、勇者だ。


魔王国と戦争してた人の国が召喚した勇者だ。

見たことのあるヤツに話を聞いたんだが一見ごく普通の男で

とても勇者には見えなかったと言っていた。


だけどとんでもない魔法を使って見せたんだと。

でっかい魔獣が一撃で消し炭になったって。

しかも属性がソイツには分からなかったらしい。

勇者だけの魔法なのかもしれない。


空の雷みたいな感じがしたとは言ってたんだが、、。


勇者は戦争を停戦に持ち込んだんだそーだ。

それから元の世界に帰ったとか魔王のところで遊んでるとか

噂はあるけどどーもハッキリしない。


不確かな情報で悪いとは思ったんだがちょっとでも希望が持てれば、、

と思ったんだよ。

ハーフエルフは知り合いの依頼主の役に立てなかったと残念がっていた。

スマン、、、。


元の中央大陸に戻ってから暫くしたらあのエルフの依頼主から

手紙と小包が届いた。


オレの話をヒントに異世界から勇者を召喚しようとしたと。

でもきたのは魔術師な子供だったんだそーだ。

失敗だ!と思ったらその子は意外な実力者でゴーレムを止めることに

成功したんだと!。


オレが教えた勇者の話のオカゲだと丁寧な礼を書き連ねてた。

あんなあやふやな話だったのになぁ、、。

子供の魔術師か、、子供でもそーいうヤツっているんだな。


小包の中身は人数分の護符だった。

ハーフエルフのアイツによると魔法耐性と状態異常耐性を上げてくれるモノで

100年は持つという。

サスガにエルフの道具は長持ちな代物なんだな。

コレはあの勇者の話のお礼ってことか。


有難く頂くことにした。

オレ達は戦士のパーティだから魔法には少し弱いからなぁ。


依頼の失敗を責めもせずこんなスゴイモノをくれたエルフと

オレ達の失敗をカバーしてくれた子供の魔導師に感謝だな。

何より仲間のハーフエルフが嬉しそうにしている。

あんなに嬉しそうなのは久しぶりだからな。

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