アホ三人組の勇者に魔法の手ほどきをしたのに作者にも忘れられてた魔術師。
今まで大勢に魔法を教えて来たのだがあれほど手こずった生徒は初めてだった。
一緒にいたチビな魔術師は平均以上だと思えたのに、、
三人が三人とも生徒としてはサイテーってどーいうことなんだ?
一応ヤル気はあるようなんだが、、、
イメージと集中が大事なんだと何度も、、何度も繰り返す。
チビな魔術師が補助してくれた。
「げーむ」ってなんだか良く分からないがどーやらアイツラの遊びらしいな。
ソレに例えてイメージと集中の強化をしてくれたんだ。
オレはハッキリ言って強くなんかない。
チビな魔術師は多分実力を隠してると思う。
もしかしたらその辺の魔術師なんぞ足元にも及ばないかもな。
でも、オレは教えることには自信があったんだよ。
だけど、、、あんなヤツラは、、初めてだった、、、
「すみません、、、連中、勉強と名の付くことはなんでも苦手なんです。
そー思い込んでも居るんです。
〔ゲーム〕なら得意なんですけどソレもモノによっては覚えることが多いと
パンクしちゃうんです。」
連中は学生だそうだ。
コレで?!
う~ん、、オレは魔術しか教えたことが無いんだが普通に学問とか
教わってるのか、、、
な、、なんだかソノ先生役なヤツが気の毒になってしまった。
初級が発動できた時は自分ができた時よりうれしかった。
こんなヤツラでもちゃんとできるんだなぁ、、、ってね。
召喚された勇者だったことは魔王国とのイザコザが全部済んだ後で聞いた。
連中はまだ魔族と戦うほどは強くなかったハズだけれど戦わずに済んだようだ。
それでもダンジョンを一つ完全攻略して帰ったそーだ。
オレの授業は連中の役に立ったんだろうか?
チビな魔術師は魔法を教えてるところを観察してるように見えたよな。
アイツは教え方が知りたかったのかもしれない。
まあ、異世界のヤツだからオレの教師の敵って訳じゃあない。
連中を弟子扱いするのはちょっと恥ずかしい気もするんだがオカゲでこれから
どんなヤツが来てもちゃんと魔法を発動させてやる自信が付いたと思う。
アノチビともども忘れられないヤツラだったよ。
まあ、出来のイイ生徒と手こずらせた劣等生ってのは記憶に残るよな。
普通のヤツってすぐ忘れちゃうんだけどさ。
その辺は気を付けとかないとな。
相手が貴族のボッチャンだったりすることがあるからな。