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自分達でやればよかったと後悔してる獣人族のリーダー。

アノ書類の山が現れた時処分すればよかった。

アヤシイから捨てろ!と言う者もいたんだが、、、

なぜか気になって仕方がなかったんだ。


オレ達は魔力はほとんど無いヤツが多い。

あっても大したことはないんだ。

でもアノ書類からは魔力を感じたんだ。


なので部下に魔術師を連れて来させて解読を依頼した。

まさか無理矢理拉致してたとはねぇ。

まあ、秘密を守らせるとなったらやっぱり拉致だったかもな。

部下を責めたくはなかったし、、まあ黙認したんだよ。


魔術師は優秀で解読にはさほどかからなかった。

「勇者の召喚陣」だという。

でも魔術師一人では無理だそーだ。

かなりの魔力が要るらしい。


オレ達じゃあ無理だよな。

だがそんなに大勢の魔術師を拉致なんかできるのか?

オレ達の知ってる召喚陣と言ったらあの森のゴーレムに付いてるヤツだ。

アレは森の魔獣を召喚してる。

魔獣の魔力を巻き上げて地下水を汲み上げるのに使ってる。


あの召喚陣でなんとかできないか?


勇者を呼びだすまでに時間はかかったが成功した。

だが、、、コイツラ、、なんて弱いんだ、、

勇者って弱いもんなのか?

挙句はガキまで出てきやがるし、、、


ともかくあちこちの攻略拠点に行かせてみた。

ところが端から〔敵〕に捕まってしまう。

一体なんなんだ?この〔敵〕は?


森のゴーレムの一つで最後に召喚した勇者だと分かった時は驚いたね。

他の勇者とは段違いだったと報告が来たから。


なので残った連中を全部ぶち当ててやったんだが、、、

一番〔敵〕を手こずらせたのがあのガキだったなんてなぁ。

それでもあっという間にやられたそーだ。


そうしてオレ達はメタボロにされて捕まった。

神殿に連れて行かれてココの世界を管理しているという

中年な薄ハゲオヤジに尋問された。

アレが神さまって、、なんか、、尊敬の念とか、、無理!


「別に信仰とか尊敬とか欲しいんじゃあないからイイよ。

困るんだよね、世界の再生を妨害するようなコトをされると。


特別どの種族をヒイキにもしてないのにどーしてそーいう風に

思っちゃったのかな?」


人族が一番になってる!

オレラも他の種族もなかなか増えないのにアイツラはもうかなりの勢力だ。

このままいくと世界はアイツラのものになってしまうだろう。

これでもヒイキしてないって言うのか!。


「あー、、してないよ。

君達は人族より強いからね。

スペックの高い種族は一気には増えないものなんだよ。

人族は弱いんだ。つまり死に易いんだよ。

なので子供が君達より産まれやすくなってるんだ。


君達は獣人で獣じゃあないからね。

獣は一緒に何匹も産まれるけど君たちは一人だ。

強い種族は大抵そーなんだよ。どこの世界でもね。


ああいう召喚は世界に穴を開けてしまう。

向こうの世界にもこちらの世界にも。

他の世界に迷惑をかけたから君たちは暫く謹慎してもらうよ。


まあ、その間に頑張って子造りでもするんだね。」


結局地域を限定して隔離されてしまった。

でも、あの神さまは寛大な方なんだな。

始末されても文句が言えないだろ?

世界の危機になるかもしれない〔穴〕なんか開けてたらなぁ。


オレ達、、なんで自分達でやろうって思わなかったんだろう。

なんで異世界の勇者なんかにやらせようなんて思っちゃったんだろう?。

あの書類になにか仕掛けでもしてあったんだろうか、、


拉致した魔術師は部下の友達だったそーだ。


「まあ、イヤミの一つも言いたかったけどな。

獣人だからってバカにしてた訳でも無いしギルドにいる弟は

登録できてる獣人だけでも免除してもらえないか、、なんて言ってるよ。


獣人だってこの世界の再生には必要なヤツラなんだと思うぜ。

がんばって謹慎処分を早めに解いてもらいたいね。」


そんなことを言っていたとオレ達を捕まえた勇者が言った。

迷惑をかけたのにイヤミの一つで許すのか、、、

部下が友人だったからか?


なんで自分達に自信が持てなかったんだろうなぁ。

獣人が人族に劣ってるとは思ってなかった。

足りないのは数だけで能力では無かったハズなんだ。


まあ、考える時間はそれこそタップリある。

いつまで謹慎させられるかは分からないがオレ以外の部下達は

早めに解いていただくようにお願いしてみよう。


オレがあのアヤシイ書類に引っかからなければ皆を

こんな目に会わせず済んだハズだからな。

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