炭酸があんまり好きじゃあない転校生勇者。
修学旅行でアホ三人組は散々騒いでた。
あれだけ騒がれるとかえってコッチも騒ごうという気には
ならなくなるって初めて知ったよ。
まあ、見てるだけで満足しちゃったというか、、
チャラ男がそっと夜中に抜け出そうとしたので付いて行った。
連中とマモルが摸擬戦までいかない、、、
なんというかふざけっこをしていた。
あきれたねぇ。
エネルギー切れなんて言葉はコイツラには無縁だろうな。
イケメンがコイツラが抜けだしたのに気づいて追いかけて来てたんだけど
その前に召喚されてしまった。
召喚主の連中は驚いてたね。
まあ、一人で来るはずの勇者がゾロゾロ出てきたら驚くよな。
でもコッチも驚いたよ。
相手がオーガでしかも禁忌のオーガらしいと言うんだから。
マモルでさえ速攻で最強勇者を呼んでもらってたもんな。
もっともオーガの相手はオレ達がした。
最強勇者の師匠は相手の本拠地に乗り込んだそうだ。
オーガ自体より造ったヤツに逃げられるのが困った事らしい。
う~ん、、確かになぁ。
捕まえないと次々に造り続けかねないもんな。
オーガはマモルの雹と積乱雲から誘導した雷で
前回より簡単に殲滅できた。
勇者が5人も居るととんでもないことができちゃうんだな。
「オレって今回はオマケだね。
転校生って意外にやるじゃあないか。
マモルに特訓されただけはあるね。」
チャラ男にそう言われてなんだか嬉しかった。
もっともコイツだって魔法を飛ばしまくって雷から逃れた連中を
潰してたんだけどね。
禁忌のオーガの製造者は魔術師だったそうだけどさっさと
自害したそうだ。
「死んでも神さまからは逃げられないからね。
魂が消滅したりしない限り、、、。
まあ、大分情報も増えたよ。
まだ大元にはたどり着いてないけどね。
前回は完璧に逃げられたけど今回は魂を捕獲できたからね。
進展があると思う。
速攻で片付けてくれたから帰還してもそんなに時間はズレてないはずだよ。
ご苦労さま。」
師匠な最強勇者は軽く元の神社に送還してくれた。
イケメンに捕獲されて僧侶な先生に叱られたけどまあ先生も
表情の割には怒ってないって感じたね。
帰還してからちょっとマモルのマネをしてみた。
例の雹を降らせるってヤツがスゴイカッコよく見えたんだ。
「だからココは異世界じゃあ無いんだってば!。」
あー、、、そーだった。
やっぱり修学旅行の浮かれ気分がオレにもあったようだ。
この世界で魔力切れでひっくり返るなんてなぁ、、、
魔力の回復薬はコーラそっくりの味だった。
オレ炭酸の強いのは苦手なんだけど、、、
「今度は微炭酸のヤツを造ってあげるよ。
今はそれで我慢してよね。
ココであんなコトをすればどーなるか分かっただろ?」
イケメンに慰めともお説教ともつかないことを言われた。
「でも雨になったからまるきり失敗でもないと思うゾ。
意外とこういうのは得意な分野かもしれないね。」
でも天候を操るなんてのはホントはやり過ぎなことなんだとマモルに言われた。
まあ、多分コレは神さまの領域だったんだろうなぁ。
アイツも異世界でしか使わなかったし、、、
もしかしてあのバイトな神さまにも何か言われてるのかも、、
やっぱりちょっとやり過ぎだったかもな、、
古都はずっとカラカラ天気だったそうだから雨になって
みんなちょっと嬉しそうにも見えた。
、、、もう一度試してみようとは思わないけどね。