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回想しても理解できない

今日は一限目から、私が毎週楽しみにしている宮村先生の臨床漢方学であったため、早起きをして授業に臨んだ。


ちなみに私は、薬学科の6年生であり、卒業とともに国家試験を受ける予定だ。

幸い、勉強は嫌いでないため、このまま勉強を頑張れば大丈夫だと指導をしてもらっている教授からはお墨付きをもらっている。

そんな私が最も興味があり、熱心に勉強しているのが漢方の世界である。


身の回りの植物から薬ができて、その組み合わせにより作用が真逆になったり、強化されたりする。

それがとてもおもしろくて、試験勉強の合間に学内の薬草園にも足を運び、宮村先生からこの植物は何だとか、どう作用するだとかを訊きに行っていた。


今日も授業が終わり、ノルマの勉強を終えた後、いそいそと足を運んだ。


そして、宮村先生の話を聴きつつ、植物のお世話をして、歩いて10分ほどの我が家に向かって帰路についていた。

……はずである。


帰りにスマホをいじりながら歩いていたため、足元がおろそかにはなっていた。

そして確かに浮遊感もまあ、感じた。

実は落ちる前に足元が黒くぽっかりと空いたのも見たくなかったが見えた。

だからと言ってこんなに景色が変わるなんてありえない。


理解の範疇を超えている!!



「なんだこれは、不思議の国のアリスにでも迷い込んだか? ワンダーワールドってか? そんな馬鹿な!!! てかここどこなのさ!?」



誰もいない上、脳内がキャパシティーオーバー寸前のため独り言がどんどん増える。

落ち着くつもりが全く落ち着けていない。



「はぁ……こんな叫んでても何も生み出さない、か」


こんなところで突っ立っててもしかたないので、この森の中を探索することにした。

「とりあえず樹海でないことを祈ろう…………いっだ!!!!!」


――――ドサッ


頭に直撃したそれは、そのまま地面に落下した。今度はなんなのだ。


「いったぁ……なにこれ、私のリュック……?」


落ちていたのは私のクローゼットの中に眠っていたはずのリュックである。

ちなみにかなり大きい。


「やったね!なんか重みある痛さだったし食料品でも入ってるのかも」


そんな都合のいい希望を抱きながら開けたそこには。




「……なんでやねん」





―――――――大量の教科書と参考書がありました。



いや、もうほんとなんでやねん。




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