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ドアの世界~少女は異世界ゲームで名を揚げる。~  作者: ゆめみじ18
第3章「ザ・ユニティ」西暦2037年11月19日〈水〉

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第26話「承・無力なままでは終われない①」

 ~1時間前~

「レジェンドマン! 何で私を戦場に出さないの!? 私が一番強い存在! 桃花と一緒に居るのは私!」

「リミッツくん、気持ちは解る、だが今回は相手が相手だ、桃花のフォローは私の方が良い」

「でも……!」

「それに、君にしか出来ない事があるんだ。そして、最後のピース、最後のプリンセスも来る」


「え? 最後って……誰……?」

 そして彼女は、いつものようにてくてくと歩いて来た……。

「あなたは……、〈双子の魔法使い〉の時のスズちゃん……」


 踊り子姿の少女である、彼女の首は繋がっていた。

「まあ何のために呼ばれたのかは大体わかったけど、じゃあ見せてあげるわ、本物の魔法ってやつを……!」

 あんなペテン師なんかに負けないと、踊り子は言った。


 一方、ピンクスズは作詞で苦戦していた。

「あーもう! 歌詞なんて作った来ないんですけど!」

「硬いこと気にすんな~や! こういう時は、質より量だぜ! サビメドレーだし! 多少変なポエム混ざってたってい~いから! 判りゃしな~いよ!」

「もう! 人ごとだと思ってさー……!」


「雰囲気でゴリ押せー! 雰囲気で押し通せー! 雰囲気でぶち抜け!」

 蒼スズの要求は滅茶苦茶だった。


「これ歌詞何文字まで書けば良いの!? まだ500文字行って無いよ!? 終わんないよー!? ヒー!?」

「盛りに盛れ! 最低1000文字!」

 蒼スズからピンクスズに無茶振りが飛んできた。


「運命の糸は任せろー! 今から運命論も織り込んで調律・演出してやるぜー!」

 天命アリス=スズははっちゃけていた。


 ~1時間後、インカージョン発生、作戦名「ザ・ユニティ」発動~

 第7の街ノット、ミュージックステージ〈鈴の音ダンスホール〉。


 オーバーリミッツはマイクを持ち、イベントステージ全体に届くように叫ぶ。

『スウー……、じゃあ皆行くよー! ついてこれる奴だけついて来ーい!』

 ~♪~、そして遙かなる歌が流れ始めた。



 楽曲名「無力なままでは終われない」


 メインボーカル、オーバーリミッツ。

 作詞、ピンクスズ。

 ダンス、踊り子スズ。

 ケミストリー・ボーカル、蒼スズ。

 演出、天命アリス=スズ。


 ♪――花よ咲け、星よ輝け、歌響け、空の果てまで、ここにある愛――♪


「来るぞ!」

 真城和季が感知する、洪水が来る、大自然災害が襲い来る……!


「何が起こるか判らんぞ! 気を抜くな!」

 獣人族のリーダーが全体へ指揮を飛ばし剣を抜く。

「この歌声は絶対に止めさせはせぬ! 破魔矢隊前へ!」

 エルフ族のリーダーは全体へ弓矢隊に構えを促す。


『各班、持ち場へ着いたか? 全員精霊無線の確認を再確認』

 最果ての軍勢、強化系1位のバイタルがBIG4の主要メンバーへ伝達する。

 各々のリーダーが各々に反応する、皆無事だし連絡が取れない大隊はまだ居なさそうだった。


『各国の軍隊も配置完了! 地球防衛軍! 配置完了! 各班へ送れ!』

 地球の各国の軍隊じゃ指揮系統が取れなかったのでまとめて〈地球防衛軍〉と名付けるようになった。


 神武海賊団の隊長達も味方である、敵は本当に桜愛神武1人だけのようだ。

「マルチバース海域で航行していた船団がこの時間軸へ来ます! 先行交戦していた船団も一緒です! ゲートを開きますか!?」

「よかろう! ゲートを今の時間軸へ繋げて開け!」

 未来が……今から来る……!


 ♪――空心、光繋がれ、手を取れる、絆は巡る、命の炎――♪


 未来宇宙図書館、海域。

 未来からのゲートが開き、神武海賊団の先行部隊が今の時系列へ辿り着いた。

「いったん船団を引けー! 役目は終えた! 本海賊団と合流だ!」


 狙われたのは一番弱い防衛箇所、ギルド放課後クラブの担当管轄である。

 ここに天上院咲、天上院姫、それとドアの世界で神の眷属をやっている近衛遊歩の主力メンバーは居ない。


 闇の向こう側からアナザーな自分達が飛び出してくる……と思ったが、まず図書館の防衛湾岸壁で攻撃命令を待っていた兵団に異変が……。

 そう〈自分達の影が伸びた〉のである……!


 『ないないなー!!!!』

 影の中から影転移してきたのは、この世界の文化を主食とする歴史の悪食モンスター、元滅種達である、大中小様々な大きさをしたモンスター達の出現である。


「敵先行部隊は元滅種だー!」

「迎え撃て――!」

 各冒険者ギルドのプレイヤー達が戦闘を開始した、剣を交へ激突する、戦争が始まった――。


 第7の街ノット、空中部隊。

 最果ての五帝の各系統5人は会話をする。

「援護したほうが良いんじゃないか?」

「我々が動いたらすぐ終わる……というのはもう過去のものです」

「そうだぞ、油断しない方が良い!」

「そうだぞ! 何せ今回は……」

「おっとやはり警戒されてたようで来たみたいですよ」

 5人が交互に口を揃えて言うと〈想像した通りの軍隊がやって来た〉ようである。


「強くなりすぎたようだな最果ての軍勢」

「今回はその強さが返って仇となったようですね」

「お前達は見過ごせない我々の脅威となる」

「速めに駆除せねばならない存在だ……!」

「よって、我々マルチバース無量大数以上の最果ての軍勢は、全力でお前達を排除する!」


《最果ての五帝、アナザーバイタル、アナザーラフティーヌ、アナザーチェン、アナザーバレッサ、アナザーバハムートがあられました! その数、無量大数(むりょうたいすう)以上――!》


 BIG4の真城和季は指揮官として、即座に桜愛夜鈴に司令を出す。

『出番だ夜鈴!』


「ホイよ! 詩分割刀(スプリット)! 最果ての五帝()の空間をまるごと虚裏闇歴へ!」

 夜鈴は第2の能力である時間軸の切り貼りを使い、今ある一定空間、この場合最果ての軍勢が無量大数以上居た空間ごと切って(・・・)、虚裏闇歴へ移動・貼り付けした。


「流石にアイツらが全力出したらオリジン大陸であるEWの耐久力が持ちませんからね、速めに処理させてもらいました!」


 ソレを見上げて見つめていたラスボス、始祖の闇&桜愛神武が夜鈴に遠くから話しかける。彼はもう、闇の感情しか残っていない、乗っ取られている。

「流石だ、我が娘よ。ではそろそろ地球人にも仕事を与えよう……!」


 続けて第7の街ノット、時空間が歪み、渦を巻き巨大怪獣が姿を現す……!

 予定通り中ボス、今の(・・)四獣王ジゲンドンが顔を出した。

 ……だが予想外だったのはその黒渦があと2つ(・・・・)、ある事だった。

「第1次元滅種大戦と第2次元滅種大戦で活躍した馬2匹だ」

 簡単に言うと合計3匹巨大怪獣の岩馬が出現したことになる。


『ヒヒーン! ブルルルルル!』

 地球防衛軍が戦闘を開始する。

『各国のトップからの迎撃許可を確認いたしました!』


『今より武器の無制限使用を許可する!』


 地球防衛隊、陸軍。

『距離ヨシ! 戦車砲発射!』

 ドドドン!!!!


 重砲が唸りを上げて大地に響き、巨大怪獣に命中した。


 ♪――闇照らせ、黄金ソウル、譲れない、盗らせはしない、継がれる光――♪

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