1話完結1「第1の街の地図が完成した!」★
咲と姫は新しく依頼して出来上がった地図をマジマジと見つめ合っていた。
「みてみろ咲! この豪華絢爛に輝く第1の街の地図を!」
姫は誇らしく、それでいて軽やかに、大金をはたいてプロに依頼して書いてもらった地図を高らかに揚げる。
「随分と闘技場に行ったもんね、そりゃあれだけ何度も行ったら、そりゃあ地図も欲しくなりますわ」
咲も同様の意見だった、何せ今の今までの地図は曖昧でフワフワしてて、固定化されていなかったのだから。
それが固定化されたことによって、よりこの土地が不動なものとなり、洗練された訳である。
「地図に色が付いている事にも感動しちゃった!」
今の今までの地図はモノクロだったので、そこも大きな情報と化す。地面なのか岩なのか解らない地図は危ういものなのだから。
姫はこの第1の街を持ってドコへ行こうか咲に相談する。
「ん~、じゃあとりあえず学校に行ってみたいかな? 8時学校だっけ?」
「そんな名前だった気がする、じゃあレッツラゴー」
そう言って、咲と姫は学校の方へ歩いて行った。
街は富裕層、一般層、貧困層と格差がはっきりしている。これは、ゲームと物語の関係上どうしても落差が無いと面白味に欠けるからだ。
皆が皆、のどかで平和な土地だとアクシデントが起こらずに面白味も、ゲームとしても成り立たない、そういう訳でココでは貧富の差ははっきりと出来上がっていた。
そんな街並みの喧騒を通り抜けて、学校へやってくる。街には学生達が勉学に励んでいた。
「この始まりの街の学力って、どんなもんなの?」
始まりの街が高学歴、というのは考えずらいが、街自体が結構進歩しているので、田舎町と言うよりほぼ都会、と言う感じだった。
結構活気に満ち溢れている。
それはそうだろう、NPCは普通にポップするが、それ以上に始まりの街はプレイヤーが一番最初に訪れる街だ、実力こそ底辺中の底辺だが、人口はやはり一番多い。故に、一番活気があるのだ。
「ここで学ぶ学生の学力は、まあこの異世界で言うと基礎学力はたいしたもの、と言う感じだろうな。文字と数字ぐらいは学べてると思って良いぞ」
と、姫は情報を開示してくれる。
へー。と咲は学校で学ぶ子供達を眺める。
学生達が咲達の方向へ近づいてきた。
「あ! ギルドの冒険者だ! ねえねえ! 戦ってよ! どれぐらい強いの?」
「強さはどれぐらい?! 何ランク!?」
そういえばこの世界で強さの指標を人に教える事が無かったので、レベルやランク分けの基準値が曖昧だった。
実際には咲達はレベル101とかそこら辺のレベル帯だったが、どうもその強さのランクが機能していない、どころか最近レベルを時間にしたような気がする。
「あー初見の人にレベルだけ言っても偉さが伝わらないね」
「確かに、階級だったら誰でも解るのにな。公爵級とか何とか」
何とかそれらしい基準を考えたが、第何の街をまで攻略した、という言及しか出来なかった。
「だから、第7の街まで攻略したの」
「ええええええ!?!?」
「すっげー!?」
「今の最前線じゃん!?」
「つまり強いってこと?」
学生達にとってて、今居る大陸より次の大陸に行くこともずっと凄いのに。更にその次の大陸に居ることがよっぽど凄いと思えたようである。
咲の背丈の半分ぐらいしか無い子供が、咲の前に立つ。
「じゃあ俺じゃ戦っても敵わないってことか……」
咲は驕りでも不遜でも無く「そうだね」と返す。
「まあ、BIG4の一角を名乗ってるし、流石に今じゃ弱いです、とは中々言えないかな?」
やっぱり強いらしい。咲もその自覚に芽生えた。
「BIG4って強いの?」
子供達が興味津々で訪ねてくる。
「まあね、桃花、真城、戦空はやっぱ強いよ。私はどうか解らないけどね」
韓紅の心氣とか咲は使うし、やっぱり強いのだろう。
姫は子供達に戦わない方が無難だよ、と教えて諭す。
戦っている様子を観たそうだったが、実力差がありすぎて勝負にならないことを解ってくれたようだった。
それから程なく学校を回って……。
「どうだった? 学校を見学してみた感想は」
咲は子供達から元気を貰ったように栄養摂取した。
「うん! 楽しかった! 何か懐かしい気分を味わえたよ!」
まあ中世ヨーロッパの街並みだから古い建物ではあるが……。
そんなこんなで学校からギルド広場へ戻ってきた2人は……。
今日のギルドの報告書、学校への視察クエストを終了したのであった。




