第16話「結・著作権と第七の街から先」
西暦2037年11月19日〈水〉
咲が姫の世界種クールマに対してルールをつけ始めた事に対して若干の落ち着きが視て取れた。色々問題もあるようなないような感じだが、今この場で考えないといけないのは〈自分達じゃなきゃ変えられない案件〉についての事である。
「だいぶ落ち着いて来たね」
「そうだな、だが今まではフォローとして他の作品がルールを明言・記載していただけで、元の世界の住民や世界にそんなルールは目に見えない法則としては存在していたかもしれないが、そんな事は書いていない事がほとんどだ」
「例えば3神の〈新たに作り、行為を広め、暴走を罰する〉とかは、行動としてはそういう行動は取ったけれど、そんなルールは明記してない、とか相手側のフォローの部類だよね、結局」
「そう、だからまず第1に〈他の世界のルールよりも元の世界のルールが優先される〉ってルールがないといけない、それがないと本末転倒になるからな」
「その上で所有権の問題でしょ?」
「そゆこと、所有権は当時創作ノートにキャラ名とかは書いていたが。そんなルールは元のノートには書いてなかった。その後創作も一杯したが、結局動画は完成こそしたがダビングは出来なかった、よってド〇ンゴにデータもあるし色んなサイトに閲覧権や利用権は存在するが、著作権や所有権とは別口に考えられていた」
「だから私の物語は紙に印刷されなかったから所有権がネット小説サイトに利用権があっただけで、所有権では無かったと」
「まあだれも〈それが正解です〉とかは言わないが。サブスクリプションやサイト経由で保存されているデータに所有権は無いのは確かじゃな」
よってこの咲と姫に出来る事と言えば、創造と導きと天罰のルールに関する名言化と、所有権と利用権のルールの名言化・定義再確認化は出来るわけだ。
「あと何かあったっけ?」
「この世界での魔法の代償にについてとか? 基本等価交換とか物々交換が主流だけど……」
結局はそうなっている。
「んじゃ、まずはこの世界での所有権について深掘りしますか、つまり、誰の物か。って事でしょ?」
咲はおもむろにそう言った。
「……何か所有権よりも著作権の方が重要性高そうだな。まず所有権と利用権と著作権では効果範囲が違う、という認識で合ってる?」
「……合ってそうだね、てことはどういうルールがいるんだろう? 著作権で……」
その上で咲は考える。
「私達の場合では特に作者に著作権はある、で、いいけど。アニメとかスタジオ、委員会形式だとそのIP、知的財産がどこにあるか解らなくなるからまずはそこじゃない? 著作権と知的財産は原作者に帰属する。とか、どこか矛盾とか不都合無い?」
「じゃあ〈原作の著作権は著作者に帰属する。基本、原作者に帰属する会社とタッグで知的財産権の事務内容を処理する〉とかでとりあえず捌けるんじゃないか?」
「……、ん~1人じゃ無理だけどまあ会社絡むし複数人なら何とかなるか……」
姫は次の定義確認に進む。
「じゃ次、この元の世界での創造・導き・天罰についての名言化」
「これはそのまんまで良いんじゃ無いか? 新たに作り、行為を広め、暴走を罰する。ただ重要過ぎるのに文言が短すぎるって事だろ?」
「まあ単純過ぎるというのはある」
草案としては。新たに想像力豊かに自由に作り、知的行為を相互理解と共に広め、秩序維持の為に暴走を各国の法の範囲内で罰し守護する。
「こんな感じかな?」
「まあ、その3神についてはそれでいいんじゃない? 結局吸血鬼大戦の頃の余波でしょ? どっちかというと私達は自由の悪神と家族の善神としての理をあ新たなルールとして作るべきじゃない?」
「……なるほど、それだったら出来るな」
草案としては、悪は異変を起こしやすくし、善は異変を解決しやすくする。家族はバラバラにならず、お互いを支え合い助け合う。
「これでどうかな?」
「うん、問題ない」
咲と姫は合意に至った。
「次は何だ? 魔法の等価交換か?」
「じゃない? デ〇ズニーが魔法には代償がつきものと言ってたし、等価交換の原則がベースなんじゃないかな? つまり、何も無い状態から望む物を生み出すことは出来ない訳で、まず魔法は万能では無いという認識が必要になる」
草案としては。魔法は万能では無い。魔法は等価交換の原則に基づき、無から有は生まれず対価が必要。
「こんなところか?」
「おーけー」
新たに追加されたルール。
・他の世界のルールよりも元の世界のルールが優先される。
・原作の著作権は著作者に帰属する。基本、原作者に帰属する会社とタッグで知的財産権の事務内容を処理する。
・新たに想像力豊かに自由に作り、知的行為を相互理解と共に広め、秩序維持の為に暴走を各国の法の範囲内で罰し守護する。
・悪は異変を起こしやすくし、善は異変を解決しやすくする。家族はバラバラにならず、お互いを支え合い助け合う。
・魔法は万能では無い。魔法は等価交換の原則に基づき、無から有は生まれず対価が必要。
◇
咲と姫は次の街、第七の街破局した世界ノット。の進行経路を導き指し示すことになった。
ずばり、ここから先は難易度がグット上がり、サバイバルクラフトモードになる。
「そういえばさ、新章はマインクラフトがやりたかったんだっけ?」
「ああ!? そういえばそうだ! サバイバルサバイバル! 何かこのゲーム以外のゲームやってたらさ、大事なことを教えてくれるゲームに出会った気がするんだよね、異世界サバイバルみたいな。それをこのエレメンタルワールドとドッキング? 融合したら世界観深まりそうで良いよね! って思ってたんだ! 例えばサバイバルで水を手に入れるのってメッチャ苦労するんだよ!? とかさ」
今まで異世界へ行ったら当たり前のように異世界人とばったり会ってその土地の言語や知識チートを発揮出来たが、異世界サバイバルだとそうはいかない。
まず咲がマイクラをやって衝撃的だったのは〈夜が暗い〉とか〈時計が無い〉とか〈地図が無い〉とか〈方位磁石も自分で作らなければなら無い〉といった、現代人にとって当たり前すぎて何か大切な物を見落としていた気がして感動したからだ。
VRゲームではさほど問題にならなかった〈時間〉という概念ですら最初は自分達の手で作らなければ表示もされない土地となる。
何より、このサバイバルゲームの予測だが。第七の街から先の冒険は【方位磁石が使えなくなる】というのが一番ダメージが大きいかもしれない。
地図は現状あるが、第七の街の外へ出た瞬間、現地時間と東西南北の自分の位置情報が解らなくなる。
自分でクラフトしなければ、松明も無く、夜は真っ暗なり、モンスターは凶暴化して襲ってくる。
最初は何も手に持っていないところから始まり。人間が飲める水を飲むのもやっとというサバイバルゲームが始まる。
「というわけで、新章は〈エレメンタルクラフト〉でどうでしょうか? 最初は原住民という村人も居ないところから未知の冒険が始まるわけです!」
「おお! 面白そうじゃないか! いいぞいいぞやろうやろう!」
こうして新章エレメンタルクラフトが始まった。




