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金木犀を待つ

作者: 山葡萄

秋が来たというには少し早い季節


店先では金木犀を閉じ込めた香水が並んでいる


八月の下旬は曇り空が目立った


夜の気温も30度を下回るようになり


うだるような暑さは去っていた


あと一月も過ぎれば羽織りものが出てくるようになり


もみじが散歩道をかざっているのだろうか


外を出歩かない日々が続いて


少し病んでいたようだ


風の冷たさと日差しの柔らかさ


はらりと落ちた一枚の木の葉は少し黄色くなっていた


夏に栄えた植物が静かになり始めている


金木犀が一面に咲き誇るにはまだ時間がかかる様子


テレビの画面に映し出された天気予報


台風が近づいていると何度も知らせてくる


これが過ぎれば秋がやってくるのだろうか


なんて待ち遠しいんだろう


秋がきたら何をしようか


栗を使ったおいしいケーキが並ぶショーケース


サツマイモにリンゴにブドウ


せっかくだから甘い柿を食べてみようか


考えるだけでお腹がすく


まっすぐな道を挟んで大きく枝を伸ばす街路樹


その下を静かに歩いてみたい


赤に黄色と落ちてくる葉の中で


時間も気にせず歩いてみたい


もうすぐ秋がやってくるみたいと


一人心の中で騒いでは


なかなか晴れない空に憂鬱になる


早く秋晴れの日が来て欲しい


なんでもない道路もきっと歩くのが楽しくなるから


金木犀が咲く頃は秋の盛りだろう


あのオレンジの花から甘い香りが立ち込める頃には


周りはもう秋一色にちがいない


眠るたびに強くなる待ち遠しさ


太陽の日差しに夏の名残を感じた


早く秋が来てほしい


そう願って金木犀の香りを一つ手に取った


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