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琥珀

 小学生までの私はいたって普通な生活を送っていた。あの頃は本当に幸せであったと思う。しかし、その幸せの生活は中学生になり激変した。私は中学3年間、いじめにあっていた。私が廊下に歩いていると周りからはゲラゲラ笑われたり、本当にひどいものであった。中学3年間のことを思い出すと今でも吐き気がするくらだ。そんなことがあり、それから私は現実逃避をするためによく妄想をする癖がついてしまい、その癖が高校3年生になった今でもやめられない。


 「石倉さん、石倉さん」

「.........」

  「石倉さん!」

大声で自分の名前を呼ばれやっと気づいた。周りを見渡すと周りはみんな私のことをみており、先生が私の目の前に立っており、私を睨んでいた。

 「石倉さん、なんで授業中なのにノートもとらないでぼーっとしているのですか!しっかりしてください。」

「はい、すみません.... 」

また私は妄想の世界に入り込んでいた。毎回気がつけば妄想の世界に入り込んでしまっている。

 

 「琥珀(こはく)!」

「.......」

 「琥珀ってば!」

 大声で自分の名前を呼ばれやっと気づいた。

「琥珀っどーしたの?さっきからぼーっとして」

そうだ。今私と友達3人でファミレスに来ていたんだ。

「だから琥珀なんて連れて来なくていいって言ったじゃん。」

「そーいってまた琥珀のこと仲間外れにする。ごめんね琥珀、」

「いいよ、みんなの言う通りだし...」

私のことをかばってくれたのは葵春。春はなぜかいつも私に構ってくる。今日ファミレスに行こって言ったのも彼女が誘ってくれたからだ。他の子たちは正直特に仲もよくなく、名前すら知らない。

「もー琥珀ってば、そんなことないって!ほら、これからみんなでゲームセンター行くんだけど。琥珀、どーする?」

「ごめんなさい、今日は遠慮しておく。」

「なんでも琥珀、行こうよー」

「いいじゃんか春、琥珀行かないって言ってるんだし、さあいこ」

「琥珀..っ本当にいいの?」

「うん。ごめん」

「じゃあ、明日、まあ学校で」

「うん。」


こーして、私はみんなと別れ、家に帰宅した。


琥珀(こはく)!」

「.......」

「琥珀っ?聞こえてるの?ご飯よ」

 大声で自分の名前を呼ばれやっと気づいた。夕飯ができたらしく、母親が私を読んでいたらしい。

「琥珀ったらいつもぼーっとして。時間がもったいないよ」

「はい、お母さん」

「あ、そういえばあんた宛ての箱が届いていたわよ、あれなんなの?」

「え?知らない」

「じゃあ一体なんなのかしらあれ...?まあいいわ、あそこに箱置いとくから」

箱はとても小さく、とてもかるかった。私は何かネットショッピングで物を買ったわけでもなく、全く思い当たるあてがなかった。

 何が入っているんだろうと気になって早速箱を開けてみた。箱の中身はスマートフォンらしき物が入っていた。電源を入れてみると入れてみると何かよくわからないアプリがたくさん入っていて、1件のメールが届いていた。 

 メールの中身が気になって、早速、内容を確かめることにした。

「          石倉琥珀様

 私はあなたを知っている者です。あなたも私のことを知っているはずです。しかし、今このメールをみているあなたは私のことを覚えてないでしょう。

 早速ですが、この機械のご説明をいたします。この機械はスマートフォンではありません。これはあなたが創造なされた世界のデータが詰まっている機械です。この機械をつかうことで、あなたと別の世界にすむあなたが入れ替わることができます。つまり今のあなたは別の世界のあなたになり、別の世界のあなたが今のあなたになるわけです。注意して欲しいのは、記憶は入れ替わることはありませんのでこちらで生活したあなたの記憶は全て無くなり、代わりに別の世界で生活していたあなたの記憶に移り変わります。

 この機械の使い方は簡単です。あなたが望んでいる状態の世界を検索してもらい、検索結果に表示されたアプリの実行ボタンを押すだけです。」


要するにこの機械を使えば別の世界のいけるらしいが、別の世界に行った時今の自分の記憶は消えてしまうらしい。こんな話信じるはずはなかったが、私は興味を持った。このような話は嘘だとは思うが、試しにこの機械を使ってみようと思った。この世界に未練なんてないし。早速、行きたい世界をスマートフォンに似ている機械で検索した。とりあえず私は未来の自分に少し興味があり「大学生」と検索した。すると1000件以上の検索結果が出てきた。もっと入れ替わりたい世界の条件を付け足せば検索結果を絞れると思ったが、大学生ならばなんでもいいやと思って適当に選んで行きたい世界を選んだ。ボタンを押すと、「本当に入れ替わってもいいのですか?」という警告メッセージが出てきたが、私は構わず「はい」を押した。



 




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