初戦闘
「ここが始まりの町か?」
僕は始まりの町に転送された。
まずは英治に連絡を…名前聞いてなかった。
いやー、完全に忘れてたな。
まあ、なんとかなるか。
ギルドにでも行ってみよう。
チュートリアルとかもあるかもしれないし。
そんなことを思っていたんだが…
「お!君可愛いね。ウチのパーティー入らない?」
三人組の男に声をかけられた。
「いや、僕は…」
「声も可愛いね!始めたばっかりだろ?俺達がいろいろ教えてあげるよ!」
最後まで言わせてもらえなかった。
面倒くさいし、逃げよう。
「あっ!!」
と言って空を指す。
男達がつられて空を見上げた隙にダッシュで逃げる。
「…はあ…はあ、なんとか逃げ切れた。」
僕は今、路地裏みたいなところにいる。
アバター作り直しとけばよかった。
「とりあえずスキルを取ろう。」
スキルには特定の条件を満たした時に獲得できるものと、スキルポイントというものを使って獲得できるのがある。
スキル取得画面をひらく。
現在のスキルポイントは5。
とりあえず隠蔽2ポイントを取る。
これは男達から逃げるためにも必要だ。
初級火属性魔法3ポイントも取っておく。
丁度5ポイントだ。
「今度こそギルドへ!」
隠蔽スキル発動!!
…あれ?なんにも変わってない?気のせいか?
気のせいではなかったらしい。路地裏から出たとたんに視線が集まった。
目立ちすぎじゃね?
とりあえず、近くの店に入る。
装備が売られている。
「おっ!」
フード付きマントを見つけた。
これなら目立たないだろう。
早速、フード付きマントを買って装備した。
うん、目立ってなさそうだ。
ギルドに行こうと思っていたけど気が変わった。
魔法も使ってみたいし、町から出よう。
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
町の外にやってきた。
人多いな…
ちょっと奥に行こう。
町の北は草原のフィールドになっている。
出現するモンスターは"ダッシュラビット"という兎のモンスター。弱い。
奥に行くと"ランニングボア"という猪のモンスターも出現するようになる。
走るの好きだな。
そんなことを考えながら歩いて奥までたどり着いた。
まだ、一度もモンスターとは戦っていない。
猪のモンスター"ランニングボア"が突然突っ込んできた。
なんとか回避する。
初戦闘の始まりだ。
「くらえ!ファイアーボール!」
火の玉が猪に直撃する。
HPが一割ほど減った。
猪の攻撃を回避して、ファイアーボールを当てるこの繰り返しだ。
なんとか勝利した。
《レベルが2に上がりました。》
と聞こえた。
よく考えたら杖とか装備してなかった。
初心者の杖を装備しておく。
レベルが上がったからポイントを振っておこう。
ステータス画面を開く。残りポイントは10になっていた。
INTに振っておこう。
name ユウキ
HP 150
MP 180
STR 10
VIT 25
AGI 20
DEX 15
INT 30+10
MND 30
LUK 5
残りポイント 0
装備
初心者の服
フード付きマント
初心者のズボン
初心者の靴
初心者の杖
スキル
隠蔽、初級火属性魔法
称号
人気者
…おい!人気者ってなんだよ!
効果を確認してみる。
称号
人気者
効果
プレイヤー、NPCから注目を集めやすくなる。隠蔽スキルが使用できなくなる。
これのせいか!これのせいで目立っていたのか!
隠蔽スキル取っちゃったんですけど!僕のスキルポイントを返せ!
僕は八つ当たりでモンスターを倒しながら町に帰った。
レベルが上がった。
ユウキ(篠崎海人)
現実
中肉中背、黒目黒髪
普通の高校生。
MSO
美少女、黒目黒髪、髪は肩にかかるくらいの長さ、身長135センチくらい