聖域の守護者
side 運営の人
「うおお……」
俺はモニターを見ていた。
モニターに映るのは聖域の守護者と1人の魔法使いだ。
魔法使いは聖域の守護者の登場と同時に、おもむろに魔法の詠唱を始める。
詠唱が終わり「カタストロフィ!!」と叫ぶと、全てを飲み込む力の奔流が生れた。
が、聖域の守護者の能力で無効化される。
とまあ、こんな感じで戦闘は進行しているのだが……
「うーん……これ、余裕で勝つなんてできるのか?」
魔法使いは詠唱中に攻撃を受けてHPが削られ、渾身の魔法も無効化された。
とても余裕で勝つなんて無理そうだ。
『まさか僕の魔法を無効化するとはね。』
モニターに映る魔法使いはそう言って、余裕の笑みを浮かべる。
『じゃあこれは無効化できるかい?イラプション!ライトニング!』
床からマグマが吹き出し、稲妻が降り注ぐ。
それを受けた聖域の守護者のHPがガリッと削られる。
「とんでもない威力だなぁ……」
俺は呆然と呟いた。
これはヤバいな。
聖域の守護者相手にこのダメージか……
「続けていくよッ!ファイアーバード!」
魔法によって生み出された火の鳥が聖域の守護者を襲う。
その後、魔法使いの怒涛の攻撃――一部は無効化された――によって、あっさり……ではないがかなり余裕を持って倒された。
魔法使いことゼロは、余裕の笑みを浮かべながらその場を去った。