3人の冒険者生活
記念すべき冒険者登録の日から5日が経った。
早くも2人が冒険者登録できる銅貨20枚がたまり、2人とも冒険者登録ができるようになった。
今までの苦労はなんだったのだと思わなくもないが、それはともかく2人と一緒に冒険者ギルドへ向かう。
レイラは俺と同い年だが、ルリは12歳という幼さがあってか、周りから変な目で見られるが、
決まりでは10歳から登録できるはずなので問題ない。二人とも無事冒険者登録を済ませて(ルリは少し痛がっていた)から、3人でパーティーを組むことにした。
「確か、パーティーを組むと一緒に依頼を受けることができて、受けられる依頼の難易度はメンバーのランクの平均。だから俺たちが受けられるのはF、Eランク依頼だな」
「わかった。じゃあ受けるのはこのFランク依頼『城壁修理の石運び』とEランク依頼『別荘の点検』にしよう!」
「わかりました」
レイラが依頼を二つ挙げた。
依頼は一人3個まで受けることができる。とはいえ、失敗したら違約金として報酬の3/1を払わなくてはならない。
石運びの方は期限5日
点検の方は期限10日だ
というか、読んでいたつもりだけど冊子のパーティーの部分とか全然わかっていなかった。
さっき流し読みしたレイラとルリの方がよほどよくわかっているだろう。
このまま頼りきりでは悪いので、時間があったらもう一度読み直してみよう。
期限が近いので、先に石運びの依頼の方をやることになった。
あと、詳細を読んでみたところ、入国時から思っていたが城壁が年月を経て劣化したためらしい。
急ピッチで一日中作っているため、規定数の100個を依頼終了期限までにやればいいらしい。
1日20個でいいので、適度に休みを入れれば楽勝だ。
「新入り!その石は30歩東門側の壁だ!」
城壁の上から大工だと思われる人が叫んでくる。
この城壁は高くて10メートルもあり、周りの雑音もあってかそこそこ声を張らないと聞き取りにくい。
そのため、支える石も大きく、俺が1人で荷車1つ、レイラとルリが2人で一つ使っている。
首都は南の端がスラム、南がギルドや武器屋や宿屋、
東西が住宅街、北が商店街でできており、それぞれを大きな道が分けている。
中央に大きな城があって、周りを貴族の屋敷が囲んでいる。
城に近いほど有力な貴族の証だが、急速に力をつけた貴族が城から遠いなどいろいろあり、一概にそうとも言えないらしい。
城はランド帝国の国力を大きく減衰させたアダルバート共和国の2倍の高さらしい。
アダルバート共和国はいつか滅びればいいのに。
ともかく、南側は道などの問題があるため南の城壁をD級冒険者が、他の城壁をF級冒険者が担当しているのだ。
急ピッチなのはアダルバード共和国と国境で領地問題があるかららしく、なるべく早く進めなければならないらしい。
「お疲れ。何個終わったの?」
「お疲れ様です。こっちは30個終わりました。兄さんは?」
「俺は25個だよ」
夕方に俺たちは石の集積場に集まって、結果報告をした。
俺の方が少し負けてしまっているが、このペースなら期日までに十分間に合うだろう。
スラムだと見張りによる寝不足など、働く際の危険が大きいのでギルドの低ランク冒険者おすすめ宿屋の一つ『鶏の羽亭』に部屋を取ることにした。
本来なら高くて無理だが冒険者割引があるため、泊まることにした。
「『鶏の羽亭』へようこそ!冒険者なら泊まるのは銅貨7枚、ご飯付きでプラス3枚、お湯付きでプラス1枚だよ」
冊子の情報だと看板娘のナタリアだ
事前の取り決めどうり部屋の要望を伝える
「2人部屋1つにご飯3人ぶんお願いします」
俺たちはレイラとルリが生活魔法が使えるため、お湯はいらない。
と言うか、ほとんどの魔法使いと半数近い平民は生活魔法を持っているため、お湯のサービスはほぼ使われないだろう。
「部屋1つ?
はい。わかりました。これが番号札になります。また、ご飯は7時からになります」
街にはだいたい一つ鐘があり、1時間に一度一度時間を教えてくれるのだ。
しかし、鐘は10時から6時までの間はならず、スキル[体内時計]や魔法[時計魔法]がないと時間がわからない
「このご飯美味しいね」
ご飯はおそらく一般家庭と同じくらいなのだろうが久しぶりにまともなご飯を食べられたからか、レイラが言うようにとても美味しく感じられた。
「それじゃあ、おやすみ」
9時になり、体の清掃も終わった俺たちは軽い打ち合わせを済ませた後、すぐに寝ることにした。
冊子にあった通り、冒険者は体が資本である
「う、うん。おやすみ」
「おやすみなさい。お兄さん」
(えっ普通に寝ちゃうんですか。あの人たちそう言う関係じゃないんですかね?)
ステータス
レイラ 14 女
レベル 1
ジョブ なし
スキル
料理 2
魔法
生活魔法 1
城壁が高いというのはこの世界の一般的な感性に基づいています。




