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【漫才】スマホ依存2

作者: 結城トウジ

二人「はい、どうも~」


ボケ「今の時代、みんなスマホって持ってると思うんだけど、僕スマホが手放せなくってねぇ」


ツッコミ「あ~、いるなぁスマホばっかり見てる奴。ほら、歩きスマホとかやってる奴多いじゃん。あれマジで危ないからやめたほうがいいよな」


ボケ「そんな次元の低い話じゃないんです。僕をそんじょそこらの一般人と一緒にしないでいただきたい、レベルが違うんです」


ツッコミ「なにがどう違うんだよ。歩きスマホを超えるレベルの依存症ってこと?」


ボケ「歩きスマホなんて序の口ですよ。僕くらいになると何をしていても常にスマホを見てますから」


ツッコミ「何をしていてもってなんだよ。何してるときだよ、たとえば」


ボケ「だから序二段ですね、僕くらいになると」


ツッコミ「そんな変わんねぇじゃねぇか! 横綱とか言えよ、レベルが違うってんなら。それで何してるときにスマホ見てんだっつーの」


ボケ「視力検査のときとか」


ツッコミ「視力検査!? スマホなんか見てんじゃねぇよ! 検査板見ろ!」


ボケ「視力検査、なう」


ツッコミ「だから視力検査しろって! 呟いてる場合か。先生も追い出すわ、そんなことしてる奴いたら」


ボケ「そんなことっていうけど、今の世の中のあらゆる情勢とか世界中のニュースがスマホで手軽に知ることができるんだよ今は。そういう最先端なものに常に敏感でいたいわけ、僕は」


ツッコミ「自分に鈍感すぎるだろ。TPOわきまえろTPO。視力検査が終わってから呟いたりすりゃいいじゃん」


ボケ「だから世界は刻一刻と変化していってるんだって! 最先端に敏感でいたいって言ってんじゃん!」


ツッコミ「自分に敏感になれ、お前は! 左目隠してーとか開いてる方向言ってーとか言われてんのに無視してスマホ見てる奴が言うことか」


ボケ「たとえば、僕がスポーツ観戦してるときでもスマホは常に見てますから」


ツッコミ「スポーツ観戦しろ! なにしに来てんだよお前」


ボケ「最前列の席で見てますから」


ツッコミ「うん、いやだからスマホを見てんだろ? スポーツを見ろって言ってんの。ってかなんでわざわざ最前列買ってスマホ見てんだよ、嫌がらせだろ」


ボケ「だから最新のニュースがスマホで手に入るって言ってんじゃん! スポーツの勝敗結果とかも速報ですぐ分かるの、知らないの君は!」


ツッコミ「今まさに目の前で起こってんだろ! なにしに行ってんだよお前は!」


ボケ「僕の応援してるチームが負けたらしいね。なう」


ツッコミ「呟くな! いや、別にいいけどらしいってなんだよ、なんであやふやなんだよ。見に行っておいて一ミリも把握してねぇじゃねぇか」


ボケ「あとはアイドルのコンサートとかでもね、スマホ見てますから」


ツッコミ「アイドル見ろ! なにしに行ってんだよマジで」


ボケ「最前列の席ですから」


ツッコミ「いやだから場所はどこでもいいんだって。なんでわざわざ最前列でスマホ見ようとすんのお前」


ボケ「だから最新のアイドルの動画とかもスマホで見れるんだって、知らないの君は! 僕はアイドルの一挙手一投足も見逃したくないの!」


ツッコミ「絶賛見逃し中だろ!」


ボケ「常に最先端のアイドルの情報を仕入れておきたいの僕は!」


ツッコミ「だから目の前から仕入れろって! 今まさに目の前にいんのになんでスマホから情報仕入れようとしてんだよ、おかしいだろ」


ボケ「今日も僕の応援してるチーム負けそうだなぁ。なう」


ツッコミ「えっ? なんでスポーツのこと呟いてんだよ! せめてアイドル関係にしろ! 何しに行ってんだよマジで。最前列でそんなことされたら、アイドルがかわいそうだろ」


ボケ「あとは、たとえば生徒が職員室に呼び出された、っていうそういう場面でもスマホ見てますから」


ツッコミ「見るなって! 余計怒られるだろ、先生に呼び出しくらってんのにスマホなんか見てたら」


ボケ「おい! 〇〇(ツッコミの名前)! お前最近成績良くないぞ。なにかあったんなら先生に話してみなさい。なう」


ツッコミ「……えっ? なんで先生だよ! でなんでスマホ操作してんだよ、おかしいだろ! 話してみろっつって呟いてどうすんだ。生徒も困惑だわ。まったく伝わらねぇし」


ボケ「えっ、違う違う。これは先生の口癖なんだよ」


ツッコミ「口癖ぇ? なにが口癖なんだよ。……あっ、なうって語尾につけるってこと!? 紛らわしい真似すんな! そんな奴いるわけねぇだろ!」


ボケ「そういう人だっているでしょ! 現実とネットの境界があいまいになって、今自分がどっちの世界にいるのかわかんなくなっちゃったって人が! なう」


ツッコミ「お前じゃねぇか! お前しかいねぇよ、そんな危ない奴。いやいるかもしんないけど、教師にいたら大問題だろ」


ボケ「先生! 僕の応援しているチームが負けそうでなにも手につかないんです! なう」


ツッコミ「先生の前でスマホ操作すんな! いっつも負けてんじゃん、お前の応援してるチーム」


ボケ「まぁ、このくらいスマホに依存してるってことですね。もう常にスマホ見ていたいもんね。死んでも見てたいもん」


ツッコミ「死んだらもういいでしょ、さすがに。っていうか見れないから」


ボケ「今日こそうちのチームは勝てるぞ。今日の結果が楽しみだ。なう」


ツッコミ「だから見れないっつの。いいかげんにしろ」


二人「どうも、ありがとうございました~」

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