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めりりと宇宙の魔法  作者: 高朋(こうほう)
第一章 『白い光のその先は…』

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第一章 8 『水面に映るもの』

スサノオ「お互い自己紹介も済んだし、めりりのステータスを確認しようか。さっきの森の中では、わかんない〜って叫んでたけど。」


そう言うと、スサノオは私の顔の前でタブレットの画面を拡大するような指の動きをした。

ん?なんですと?

ステータスなんてみれるの?

すると不思議なことに、目の前にアニメやゲームで見たことがあるステータス画面らしきものが現れた。


めりり「わぁ!すっごーい!なにこれゲームみたーーい!ねぇねぇ、なんて書いてあるの?」


パラレルワールドヤバくない??

こんなことができるの??なんて、感心していていたけれど。


スサノオ「え?!もしかして読めないの?」


めりり「うん?読めないよ?だってこれ、始ましての文字なんだもん…」


スサノオ「まじか…」


スサノオが慌てた感じで画面の操作を始めた。


スサノオ「会話が出来てるから、読み書きも出来ると思い込んでた…ちょっと待ってね。えーと、これでどうかな?見てみて。」


おぉ!!!日本語に変換されてる!!

えーと、なになに?

名前は…めりりね。

種族は人間(SR•h)ん?SR•hって、何だろ?

性別は女性で、誕生日は…空欄。これ、自分で設定していいのかな?後で決めよう。

それで、年齢は…20歳……はい??

誰が20歳??


やだもう!何でよりによって歳、間違えるかな!

自慢じゃないけど、もう更年期に片足突っ込んでる年齢よ?

頑張って若ぶっても、流石にこれは盛りすぎでイタいでしょ。


めりり「ねぇ、いきなり間違っているけど、これどうすればいいの?」


スサノオ「ん??めりりにして欲しいのは、空欄の誕生日のところを埋めることだけだよ?他にどこかおかしい所、あった?」


めりり「えーとね?あの、年齢のとこなんだけど、ちょっと盛ってると言うか、盛大にサバ読んでると言うか…」


スサノオ「あぁ〜ごめん!10代がよかった?

そこ、15〜25で設定変えられるみたいだけど、10代だと若すぎて生活しにくいかと思って、とりあえず20歳にしといた。成人済だとできることも増えるからさ。」


めりり「そうじゃなくて!!!

私、見ての通りおばさんだよ?

20歳って向こうでの実年齢の半分以下じゃん。

どこをどうしたら、その年齢になるわけ?

ここの人たちの寿命って50歳くらいなの?

だったら納得出来るんだけど?!」


なによ、もう!

女性にとって年齢はものすごーーーくデリケートな問題なのよ??

ちょっと信頼しかけてた、仲良くなりかけてたと思っていたスサノオにバカにされたような気がして思わず声を荒らげてしまった。

いきなり私に怒鳴られて、困惑している様子のスサノオには心がチクリと痛むけど…

恥をかかされたのはこっちなんだから!

流石に譲れないでしょ。


スサノオ「めりり、ちょっと落ち着いて。」


スサノオは私のステータス画面をサッと閉じると腕を掴んで立ち上がらせた。


スサノオ「ついてきて。」


不貞腐れた態度のまま、手を引かれて少し歩くと、そこには綺麗な泉があった。


スサノオ「そこ、水面が揺れてるからちょっと分かりにくいかもだけど、見て。自分の姿、確認して。僕はあっちで待ってるから。」


スサノオはそう言うと、少し離れた木の下でこちらに背を向けて座り込んだ。

その後ろ姿を見て、少しだけ言い過ぎたかな?って思ったけど…

いやいや、知るもんか。私だってイラッとしてるし。

それでも言われた通りに水辺に近寄り、泉を覗き込んでみると…若い娘がこちらを見ていた。


え??誰???

慌てて髪や顔を確認すると、泉に映った娘も同じように動いていて…まさかこれが私??

後ろで結ばれていたから気が付かなかったけど

ゆるく癖のついた金色のロングの髪に深い蒼の瞳。

父親譲りの大きな目と、母親そっくりの口元。

髪色と瞳の色は違うけど…少し童顔のこの顔は、紛れもなく若い頃の私そのものだった。


よく見ると、手指もシワひとつなくてほっそりしているし、そっと確認した身体は、胸にあったはずの大きな手術痕が消えていた。

そういえば、ここ数年、毎日飲み続けている処方薬を飲んでいないけれど…体調に全く問題ない。


んーーーーこれ、どう見ても10代後半か20代前半の頃の私だし!ドレスのデザインが村娘風なのも納得だわ。

スサノオ、ごめんっ!!!


スサノオの待つ木の下に戻ると、振り返りざまにこう言われた。


スサノオ「わかった?めりりは全然おばさんなんかじゃない。今のめりりはどう見ても若い女性か、下手したら少女って感じでしょ?

だから…20歳でOK?」


めりり「う、うん、わかった。OK。それよりスサノオ、さっきはごめん。私、あなたのこと…」


スサノオ「気にしなくていいよ。僕も説明足らずだったし。さて、機嫌が直ったら、もう一度ステータスの確認しようか?」


あぁ……!!!

なぜかわからないけど、にわかに信じがたいけど、私、めっちゃ若返ってるぅ!

本当にやり直しできるんだ!!!


年齢詐称問題も無くなり、再びスサノオと一緒に私のステータスをチェックしていたら、恐ろしいことが判明した。


私めりりは、力、身の守り、素早さ、体力が20歳女性の平均。

賢さは、転移前の生活での貯金があったのか、少し高め。

それなのに、生活力の項目が何故かゼロ。

二度見したけれどやっぱりゼロ。

どゆこと???

私、元主婦なんですけど???

生活力の基準とはなんぞや…???


MPもゼロ。

HPは20歳女性並。


スサノオ曰く、めりりは転生じゃなくて転移だから、成長に連れて上がる数値が赤ちゃんのままなのかもしれない…とのこと。


なるほど〜!私こっちじゃ産まれたてホヤホヤの赤ちゃん扱いなのね〜!

なーんにも知らないし?なんてふざけている場合じゃなくて。

20歳(年)分、今から取り戻すことなんて出来るのかしら?

魔法が生活に浸透しているらしいこの世界で、これは由々しき問題だわ。


スサノオ「うーん。これじゃ、めりりの一人暮らしは難しいな。

よし!じゃあ僕と兄妹ってことにして、一緒に住むか。近くにいた方が何かと便利だし。」


めりり「は???ちょ、まって?それって、スサノオと私が同じ屋根の下で生活するってこと?

いやいや、無理でしょ!

私たち、さっき会ったばかりよ???」


はぁ〜びっくりした。

一体なにを言い出すのよ、このイケメン天使さんってば!

こんなイケメンと同棲…もとい、同居して暮らすなんて、心臓がいくつあっても足りないじゃない!

しかも兄ですって?

イケメンの兄貴とか、溺愛モノのラノベの設定じゃあるまいし。

こっちは、今でこそこんな外見だけど、中身は主婦でおばさんなのよ?


…恥ずかしいじゃない!!!


スサノオ「あぁ、そっか、そうだよね。年頃の女性に配慮が足りなかったね。ごめん。

誰か他にサポート係の女の子を探すか…

でも、少し人選に時間が掛かるから、暫くは僕で我慢してくれる?」


そ、そんな申し訳なさそうに言わないでよ。

スサノオの同居の申し出に他意がないことは分かってる。私を心配して傍にいてくれてるのも。

それに、我慢とかじゃないのよ。


カッコよすぎて目の毒なの。

緊張しちゃうのよーーー


めりり「あーいや、えっとね。スサノオはぜんっぜん悪くないの。むしろ、何かと気遣ってくれて、感謝してるのよ?

なんて言うか…やか?れ慣れていないの。

私、兄弟も居ないし?

スサノオみたいに若くて綺麗な男の人って、今まで私の周りにいなかったから。

決して嫌とかじゃないの、免疫がなくて、恥ずかしいだけ。ごめんね。」


スサノオ「うーん…それって、僕の見た目が問題ってこと?

めりりの世界の若者に合わせてるつもりだったけど、AIも当てにならないな。

それにね、めりりは僕を若いとか言うけど、こう見えても、僕はめりりよりずーーっと年上だよ?

そもそも、年齢の概念があまりないんだよね、天使って。寿命もあってないようなものだし。

少なくとも、めりりの居た世界で言うと、ショーグンとかブンメイカイカ?とかはこの目で見てるよ。

その前は太陽系の他の星の担当だったから、地球の出来事は詳しくわからないけど。」


はい??ショーグンって、何時代のこと言ってんの??

ブンメイカイカって、文明開化のこと??あれ、明治時代じゃん。

えええええええ???

どういうこと?まって、ホントにまって?

AIとかショーグンとか聞こえたけど?


めりり「ねぇ、スサノオ。びっくりするほど情報量が多すぎなんですけど?

要するに、スサノオは300年も前の人や出来事もリアルで見聞きしていて、今のその姿はAIで作られてるってこと?」


スサノオ「ん〜300年じゃきかないかな〜?

まぁ、でも、そんな感じだね。

僕の仕事は前にも話したけど、太陽系惑星の担当だから大抵のことは見聞きしていてわかるよ。

特に地球は人がいるから変化が大きいし、注視している。ちょくちょく視察にも行ってるよ。

あ、でもこの姿は変化の魔法だよ。AIでデザインを参考にしただけ。」


AIとかも使いこなすのね。天使さん、恐るべし!

それに300年以上前の時代も知っているって…確かに年上だわ。天使さん、めっちゃご長寿!


スサノオ「姿、変えられるよ?やってみる?」


そう言いながらスサノオが指を鳴らすとさんてんあ

長く艶やかな黒髪をポニーテールにした、漆黒の瞳に涼しげな目元のワイルド系イケメンが目の前に現れた。


めりり「わわわわわ!今度は違うタイプのイケメンきたーーーーー!」


うはっ!!めっちゃヤバいですっ!!!

第2形態のスサノオさんも、、、第1形態に負けず劣らずなイケメンでした。こちらのイケメンさんからはモテ男の危険な香りがいたします。


スサノオ「これならどう?」


いや、もう、なんなのよ。モデルばりのポーズを決めて、こっち見ないでよ。

真っ直ぐに見れませんって!見ちゃうけど。

スサノオ第2形態も超絶にかっこいい。

でも、私は・・・


めりり「くぅ〜どっちもかっこいいけど、どちらかと言えば前の姿がいいな。ちょっぴり見慣れた分、刺激がマイルドで心臓に優しい気がする…かも?」


いや、実は見慣れてなんかいないけど。

第一形態のスサノオの方が私の好きなKーPOPグループの推しメンに雰囲気が似てるから、ちょっとお気に入りなのよね。

言わんけど。


スサノオ「そ?じゃあ前の姿に戻すけど。ちなみにこれは… 2.5次元舞台のアクターのイメージなんだ。最初の方は、KーPOPアイドルのイメージね。流行ってるでしょ?めりりの世界で。」


めりり「へ?あ、うん。KーPOPも2.5次元も確かに流行ってるし、私も好きだけど…え?もしかしてその姿って、私のため?」


スサノオ「そうだよ?だって、第一印象は大事でしょ?」


そう言って、第1形態に戻ったスサノオはKーPOPアイドルばりの笑顔で微笑んだ。


あーもう、ずるいわー

こんな笑顔でこんなこと言われたら、誰だって

何でもOKしちゃうんじゃない?

とりあえず、スサノオ・めりりの兄妹設定で新生活をスタートすることなりましたとさ。


さてさて、私たちの村はどんなだろう?

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