それぞれのスタートライン
20○○年、夏。
今年の夏はいつもより涼しくて、
なんだか寂しいような気がする。
だって、私の推しグループはいまそれぞれバラバラに活動している。
お兄ちゃんはもちろん海外でお仕事中。
会いたくても会えない距離。
グループの仲はとても良い!
むしろ一緒にいる方が幸せだと、
ファンの一人として思っていた。
でも、姉と婚約もしたし、
一方でやりたいことが異なる。
それは仕方なかった事…
人間の体は一つだから、やりたい事と
グループ活動、テレビ番組をこなすには
いくら休んでも休みきれないほど足りない体力。
ファンは、ずっと応援する事しかできない
ずっと幸せを願うことしかできないんだよ。
だから寂しい。
大きく寂しい。
私にはお兄ちゃんがいる。けど、
そのお兄ちゃんも会えない距離の所にいる
心配ばかりが大きくなる。
本人は幸せなんだろうか?って
紫「好きな事を仕事にするってどういう感じなんだろう?
夢が叶うってどういう気持ちなんだろう?」
私はずっとたくさん考えて、考えて
考えた。
中「え?好きを仕事にするにはどうしたらいいか?
うーん…この前だと…
「私はこの仕事好きでやってるからな…」って言う人はよくバイト先のお客さんにはいたけど…私自身もよくわからないのよね
紫織はさ、どうしたいの?
紫「え?私?」
そう!紫織自身がやりたいことがあるなら
それは、どうしてやりたいの?
夢?目標?叶えるために頑張ってみる?
色々選択肢はあるんだから、自分がどうしたいか、もう一度ゆっくり考えてみたら?
頭で考えるより、相関図みたいにして
見つめてみたらいいんじゃない?^ ^
紫「うん!やってみる^ ^
ありがとうはるか!」
おぉ!^ ^がんばれ!応援してるから!
なんかあったら相談していいからさ!」
私はいい友達を持った。
はるかは、私と違って優柔不断じゃないから、物事をパッと決められる。
私がやりたいことか…どうしたいか…
紙に書いて考えること2時間・・・
どんなに考えても、悩みだけが増えていく。
私のやりたいことがわからない。
カフェの仕事好きで入ってるし、
それとはまた違う気持ちだから…
どっちかな…
紫「自分のやりたい方がわからない…
で検索…
本?」
あれからたくさん考えて、とりあえず今の、目の前のことを頑張る事にした。
はるかにも、ありがとうとメッセージを送り、今日はなんだか疲れた。
早めに寝る事にした。
3日後。
紫「ん?お兄ちゃんから連絡が…
S「紫織ちゃん元気?
寂しそうにしてたって君のお姉さんに聞いたよ^ ^大丈夫かな?って思ってメッセージを送りました。
会えないの寂しいよね…
俺もすごく寂しい。
次に帰れる時にまた連絡するから、
俺も頑張るから、紫織ちゃんも頑張ってね!^ ^なんかあったら相談していいからね?」
紫「お忙しい中、ありがとうございます^ ^
本当に寂しくて仕方ないです…
お兄ちゃんが頑張ってるので、私も頑張ります!
お兄ちゃん大好きです!」
この後の日常も、お兄ちゃんと何度か連絡を取り合いながら、幸せな日々を送っています。
紫「私はこれから、自分のやりたいことを探しながら、できることを頑張っていきたいと思います。」
END
ここまで読んでくださりありがとうございました。