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欠落者  作者: Luna
3/3



高校生になり環境が変わっても私自身に変化はなかった

あるとしたら後ろの席の子にボールペンを借りる

という変なきっかけから仲良くなったことぐらいだ

もう1人加わり3人で深い会話をすることもなくなんとなく学校生活を過ごした



家に帰ると夜中に聞こえてくる怒鳴り声

眠れない夜をイヤホン越しに爆音の音楽とともに過ごした

ストレスだけが溜まり発散方法もわからないまま無愛想な日々が続く

今も大人になりきれない原因なのだろう

とても幼稚だと思う



喧嘩が続く中、嫌な予感がした


母が出て行ったのだ



それからより一層ストレスだけが溜まっていく

1番思い出さなくていい感情だった

なにか発散方法はないか

考えた時に歌の歌詞に出てきたリストカットを思い出した

なんとなく実行してみたら不思議と気持ちが落ち着いた

死にたいわけでも構って欲しいわけでもないので変に気づかれるのを避け、包帯で隠すなどはしなかった

気持ちのリセットボタンのようなものだったのだろう

おすすめはしない



それでも完全にどうにかできるわけもなく食欲不振で体重も減り限界はきた

父が肺炎で入院するのをきっかけに母の元へ行くことにした




そんな中、ある動画サイトで新たなバンドに出会った

親に毒を盛るという残酷な歌詞とPVに当時は共感した

実行したいとまでは思わなかったが、気分はすっきりしていた

きっと理解されない感覚なのだろう



進路を考える年齢になり心理学の道を進みたいと母に伝えた



『向いてない』



その一言に立ち向かえなかった

役に立たない、いらない、そんな言葉が頭を過ぎって自分の思いを伝えられなくなっていたのだ

いい子でいなければいけない

その為には自分の意思も捨てなければいけない

自分とはなんなのだろうか




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