序章
人物紹介
白木 智也【シラキ トモヤ】高校2年生の陸上部。短距離をしている。足は早いほうだ。
石原 凛花【イシハラ リンカ】高校1年生。頭はバカだけど運動神経抜群だ。隣に住んでいる。マイの姉だ。
石原 麻衣【イシハラ マイ】隣に住んでいるリンカの妹。中学2年生。頭は賢いけれど人見知りだ。
[先日、姉妹二人がトラックに跳ねられて死亡しました。なお、トラックの運転手はいまだ逃亡している模様です。]
そんなニュースを見ながら俺は着替えている。
「トモヤ。走りに行くのならその前に話しておきたい事があるの」
俺の母親が暗い顔でそう言う。
今日は休日で部活もないので自主練習で走ろうとしていた。
「話ってなに?」
「昨日トラックのひき逃げ事件があったことは知っているわよね?」
当然知っている。ここら辺で起きた事件のことなんだから。
「うん。知っているけど」
「よく聞いて。今から言うことは本当のこのなの。実はトラックにはねられた姉妹っていうのうはね…。隣に住んでいるリンカちゃんとマイちゃんなの」
俺は言葉を失った。リンカとマイは俺にとって家族みたいな存在だった。
だけど俺は信じたくない。
「冗談はエイプリルフールだけにしてくれよ。」
俺は明るい顔でそうゆう。が、
「本当なの。」
母親は泣きながら俺にそう言う。
俺は外に出た。俺は走っている。ただひたすらに。何も考えず。涙を流しながら。
すると
「ドンッ」
その音が聞こえた時には俺は意識を失っていた。