84.「原案提供」は難しいのです。
こんにちは、加瀬優妃です。
『田舎の民宿「加瀬優妃亭」』にお越し下さり、ありがとうございます。
今回の内容は……
「原案提供」は難しいのです。
でございます。
「原案提供」の難しさ。
それは、キャラと設定だけあっても、それを生み出した本人以外は、なかなかそこから話を構築することはできない、ということ。
小説として話が完結している場合、明確な文章にはしづらい、でもこういう雰囲気なんですよ、と伝える事ができる。
そして読み手側は、そういったキャラの性格や世界観、作者の意図するところなどを文章から読み取ることができます。
続きを書くとしたらこんな感じかな、とか。裏側はこんな感じかな、とか。
イメージを膨らませることができる。
しかしこの「小説本体」がない原案提供の場合、キャラや設定を箇条書きで並べておくだけでは、言葉では説明できない「雰囲気」、そして「この話はどう膨らませればいいのか」という「イメージ」が伝わらないんですね。
いや、自分でどんどん発想を広げて話を書ける方なら、キャラと設定だけでどれだけでも話を作ることができると思うんですよ。
でも、そういう方は既に自分で書きたい話をどんどん書いてらっしゃるでしょうから、仮に「面白そう」と思っても手を挙げるには至らないんじゃないか、と私は思いました(時間と余力の問題ですね)。
むしろ手を挙げるのは「物語を書きたいけどネタがない」とか「全然違う話を書いてみたい」とか……とにかく、少し何かのハードルを感じている、あるいは違う自分に挑戦しようとしている人ではないかと思うのです。
つまり、身近な私が「これで話を作るのは難しい」と感じるという事は、見知らぬ他の方が積極的に手を挙げることはできないのではないかと。
発想力底値の私でも、「こんなのはどうだろう」とイメージできるようにしておくべきである、と考えたのです。(実際に文章化できるかどうかはともかくとして……)
そして私は、上記で書いたような根拠のほか、
・雰囲気を伝えるSSを書いてほしい
・情報・設定がもう少し欲しい
の2点を要望し、そのあとにこのように書きました。
* * *
いずれについても言えるのは、「原案」の域にはきていない、ということです。
真っ暗闇の中にキャラがポツンといても、話は動かない。話を動かすためにはきっかけなり何らかの出来事が必要で、そこぐらいまでは原案者に例として見せて欲しいところです。
例えると……基本の部品があり、何かの設計図が書きかけになっている。
「原案」としてはこれぐらいまで欲しい。
現在は部品があるのみ。全くの他人が部品だけ貰っても設計図を引くことはできない、ということですね。
* * *
率直に思ったところを書いてしまったので気を悪くされるかもしれないなあ、と思いました。
イメージできないのは私が悪いだけで、他の人から見ればこれでも全然問題ないのかな……と。
しかし、このリサイクル活動を始めたのは私で、私に責任がある。
だから「自分が自信を持って扱えないと駄目だろうな」と考え、思い切って言ってみました。
もう一つ、「ちゃんと言わないと」と思った理由は、都森のぉ様が上記で言ったところの
A「自分でどんどん発想を広げて話を書ける人」
であり、私が
B「情報をとにかく集めてそこから拾い上げる人」
であるということ。
つまり、双方の発想力の差がありすぎる、ということです。
Aタイプの人にとっては、詳しすぎる設定は窮屈に感じ、発想の妨げになる。
そう考えて、のぉ様は「創作の自由度」を優先し、細かい設定は削ったのだなと思いました。
でもそれだと、Bタイプの人はどこへ向かったらいいかわからず、迷子になってしまう。
この辺をどこで折り合いをつけるのかがポイントになりそうです。
幸い、のぉ様には私の言いたかったことが伝わったようで、気を悪くされることもなく(……多分)、
「設定を細かくして、SSを追加してみます。登場人物のイメージももう少し作ってみます」
というお返事をいただきました。
……心の底から安堵しました(笑)。
何せ私は現在、ゲームブックのみで物語の創作は停止中。
そんな奴が言う事ですので、どこまで合っているのか。本当に手探りです。
さて、このお話はもう少し続きます。……いよいよ私、テンパるので(笑)。
読んでいただきありがとうございます。(^^)/
※次回はあさっての金曜日に更新します。