36.「第1章」ができました。
こんにちは、加瀬優妃です。
『田舎の民宿「加瀬優妃亭」』にお越し下さり、ありがとうございます。
今回の内容は……
「第1章」ができました。
でございます。
ゲームブックの創作に取り掛かったのは、自分の連載作品が終わってからです。
ですから、3月末ですね。
はたしてどれぐらいの時間でできるのか、全く見当もつきませんでした。
ゲームブックを作るのは、もちろん初めてです。
ですので、創作部分は分岐の作成に留め、あくまで「原作の再構築」というスタンスで臨みました。
これがですね……。大変だったのは、作成よりも完成後のデバッグ作業ですね。
作ったあと、エクセルで表を作りまして、すべてのルートの確認をしたのですが、想像以上に大変でした。
ですがpt制を導入していたので、途中のptによる選択肢とかがちゃんと機能しているか確認しないと駄目なんですよね。
実際やって大正解でした。
作るときは、このSceneでどれぐらいの増減があったか、この時点でのMAXの数値とminの数値はどれぐらいかなどは手作業でメモしていたのですが、実際にきっちり確認してみたものとは結構ズレがありました。
選択肢の数値がズレていたり、曖昧だったりとか。
いや、ゲームのデバッグ作業、重要です。
実際にゲームを作っている方々はこの比ではない、とんでもない量のデバッグをされてるのですよね、きっと……。
そうして、約2週間で完成しました。4月15日です。
いつ発表するか――。
事前に梅雨空あんこ様にチェックしてもらうか――。
そして、この先はどうするのか――。
第1章を本格的に異世界を旅する前で止めたのは、前回述べたように序盤で膨大になってしまった、というのが第1の理由ですが、もう1つ、「ここまでは原作の踏襲で問題ないけれど、この先は「完結」に向かうための設定にしなければならない」と考えたからです。
ここから先の話では、ローナ村の村長さんがチヒロにこの世界のことを説明するくだりがありまして、ここであまり世界観を広げすぎると後で回収できなくなってしまうんですね。
「ゲームブック」としては、基本「読み返しはしない」「サクサク読めるもの」であるべきだと考えていました。
つまりそれだけわかりやすい設定でなければいけないし、「小説」と違って伏線はあまりいらない。ありすぎると、かえって解りづらい。
村長さんの説明がどれぐらい必要かは、この話の完結まである程度見据えた上で、どれだけ情報を前に出しておくか決めなければならない、と考えた訳です。(相変わらず先が見えないと全く動けない)
そうして――私は悩んだ挙句、原作者である梅雨空あんこ様にメッセージを送りました。
「文章中にない設定を教えて下さい。そして――彼らにこの世界でさせたかったことは、何ですか?」
……と。
いやはや、
「リサイクルして完結を目指します!」
と豪語しておいて原作者を頼るんかい、とツッコミたくもなるでしょう。
それはもっともな意見だと思います。
ですが……原作を読んで下さればわかります。
この作品には裏に大量の設定があって、表に出ているのはほんのわずかである、ということが。
梅雨空様の熱意の強さの表れですし、そしてその作品に「リサイクル希望」のタグをつけられたというのは、
「誰でもいいから彼らに旅を続けさせてほしい。完結させてほしい」
という本気の願いである、ということを痛感した訳です。
それならば、「自分の創作と言えるものを」なんていうプライドなんか捨てて、「原作者の意思からブレない創作」を目指すべきだと考えたのです。
「埋もれた空家を蘇らせろ!」では、本当に事情もわからず、深く考えず、思いついたことをただ言ってみただけだったんだな、ということをこのときに思い知りました。
原作者の願いを叶えるということは、相当な覚悟が必要なんですよ。
試験的に「どう料理してもらってもいいですよ」と自作品「県乱武闘!!」を提供してくださったNOMAR様には、改めて感謝しました。
ここで一度「リサイクル作品」を作るとはどういうことか、というのをやらせていただいたおかげで、梅雨空あんこ様の「作品を完結させてほしい」という願い、そして私の「ゲームブックを作る」という望みに挑戦する勇気を持つことができた、と思うからです。
読んでいただきありがとうございます。(^^)/