20.「焼きたらこ」について語ってみました。
こんにちは、加瀬優妃です。
『田舎の民宿「加瀬優妃亭」』にお越し下さり、ありがとうございます。
今回の内容は……
「焼きたらこ」について語ってみました。
でございます。
「こんにちは~」
田舎の民宿「加瀬優妃亭」のおかみは、今日も街角に立っていました。
道行く人の中には、きっとまた例のビラを配るんだろう、と呆れていた人もいたことでしょう。
「さて、皆さん……」
おかみは大きく息を吸い込みました。
「今日、語りたいのは……焼きたらこおにぎりの不遇について、です!」
「……はあ?」
◆ ◆ ◆
と、いう訳で……。
この「焼きたらこおにぎり」のこと、私は長い間不満に思っていました。
Nにはちょいちょいぶつけていました。
優「……ない……。明太子はあるのに……」
N「ここにあるやん」
優「これは、『バター醤油風味』やん」
N「いや、焼きたらこって書いてあ……」
優「違う! 違うんだよ~。焼きたらこでも『バター醤油風味』は全然別物なんだよー!」
N「……わからんな……」
連載小説において、私はかなり頭でっかちになりがちです。
構成とか、伏線とか、設定とか、そういうのを背後に据え、そこからきっちりと「組み立てる」作業をしているんですね。
でも、本当は「書きたい!」と思ったものを勢いで書いた方が、文章って生き生きするんじゃないかと思うんです。
ですので、「焼きたらこってどうなん……?」とちょっと不安ではあったのですが、今自分の中で一番アツいネタだったし、勢いだけで書ききれるだけの情熱も材料もあったので、思い切って投稿してみました。
結果……2月20日の日間ランキング、2位!
パチパチパチ……。
文章力のない私ですが、情熱だけは皆さんに伝えられたようです。
本当に嬉しかった。
そして、いろんな方の「焼きたらこ」関連の文章が読めたのも、よかったです。
「なぜ焼きたらこは売れないのか」という冷静な考察を語ってくださった方。
子供の頃の思い出を語ってくださった方。
私と同じように「焼きたらこ」が消えたことを嘆いてくださった方。
「明太子派」ですよ、と宣戦布告なさった方。(笑)
この一日だけは、皆さんが「焼きたらこ」についていろいろ考えて下さったのだと思うと、涙が出そうでした。
……いや、本当に。
小説の感想と、また違うんですよね。
あれは架空世界についての感想だから、整っているというか……。
きちんと考えられた文章というか、作者を気遣って、ちゃんとした文章になっているんですね。
実際、私も小説などの作品の感想を書くときは、誤解のないように、というか、失礼がないように、というか、「ちゃんと読んだ」ということが伝わるように、かなり気をつけて書きます。
創作するために消費するエネルギーってのは分かっているつもりですし、それをちゃんと受け止めましたよ、ということをきちんと伝えたいからです。
だけど、こういうたわいもない日常のエッセイの感想は、「私はこう思うなー」とか「違うんじゃない?」とか、井戸端会議のノリで気楽に書けます。
だから臨場感があるというか、より書いた人の性格が見えるというか……とにかく、直接、親しげに話しかけてもらえたように感じました。
現実世界ではイロイロありますから、見知らぬ人に急に話しかけられるのは怖いです。
ですが、この世界ではそういう殻はないというか……ある意味「精神世界」なので、私も構えることなく、自由でいられるのかもしれません。
(そして元々自由人なのが、さらに自由に……。大丈夫か? 檻に入れとくなら、今! 今ですよ~!)
ちょっと話は逸れますが、私、表情が乏しいので……現実世界ではビビられることが多いんですよ。
そして距離感にも敏感な方で、人にいきなり近くに寄られるのがすごく苦手なんですね。構えてしまって。
でも不思議と、この世界では「どういう人なのかな?」と興味を持てますね。何でだろうな?
多分、ある程度はちゃんと選択できるからでしょうね。関わるか、関わらないかを。
そして幸運なことに、今までヒドい目には遭っていないからかもしれません。
(ん? あったっけな? 忘れた、忘れた)
読んでいただきありがとうございます。(^^)/