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13.「空家」について考えました。

 こんにちは、加瀬優妃です。

 『田舎の民宿「加瀬優妃亭」』にお越し下さり、ありがとうございます。

 今回の内容は……

  「空家」について考えました。

でございます。


 ある日、民宿のおかみは少し遠くの町に出かけました。

 団子を買いに来てくれたお客さんのお店を、訪ねるためでした。

 そこでは、色々な人が色々なものを売っていました。


 ふと

「隣町のあの店……行ったみたけど、閉まったままだったわ」

という声が聞こえてきました。

 何となく気になり、おかみは足を止めました。


「そうなの……。そういう店、時々見かけるわよね」

「そうよね……」

「店主の都合で閉めることになったのなら……仕方ないわよね」

「そうね。でも……そういうお店ばかりじゃないのよ」

「え?」

「お店に客として来たものの、さんざん暴言を吐いて帰る客とか、壁に落書きする客とか、そういう人達もいるんですって!」

「えーっ!」

「ひどいわよね。お店の人が誰かに意地悪をした、とかじゃないのよ? ただ一生懸命、商売をしていただけなのに……」

「まあ……」

「店を閉めるだけじゃなくて、どこかに引っ越してしまった人もいるのよ」

「淋しいわね……」


 民宿に帰って来てから、おかみは思いました。

 閉めてしまった店――空家を、蘇らせることはできないだろうか。


 店が活気づくには、店主がやる気になることが重要だ。

 そう思って「団子」を売ったり、「虹色に輝くおはぎ」を売りこみに行ったりしてみた。

 けれど……どうしても自分の手には負えない、という人達もいるかもしれない。

 そして……この世界のどこかには、自分で店を持つのは難しいけど、どこかを間借りしてなら店をやってみたい、という人がいるかもしれない。 

 行動を起こすなら……今しかない。お客さんが来てくれる、今しか。

 そう決意したおかみは、ある「ビラ」を作ることにしたのでした。

 

   ◆ ◆ ◆


 「「底辺」と名乗るなかれ!」で「空家」と表現した……筆が折られてしまった作品。

 エッセイを彷徨っているとき、そのことを残念がる声や、筆を折らせるような嫌がらせをした人に対する怒りなどに出会いました。


 創作っていうのは、かなりエネルギーを使います。

 頭の中で妄想していたって、それを文章にするのはなかなか一苦労です。

 ましてや、それを他人に伝えようと思ったら……。


 話を途中でやめてしまうのは、作者のエネルギーが尽きたからだ、と私は考えていました。

 だから「作家もテンション上げてこーぜ!」みたいな文章を書いたんですけど、そうではない人もいるのだと知りました。


 そうすると……ひょっとしたら、店を開けたくても開けられない、店主もいるのかもしれない。

 そういう人が、最後に頼る場所があってもいいのではないか。

 そう考えて、「埋もれた空家を蘇らせろ!」を投稿しました。


 最初は「自分の連載が完結したあとにやろうかな」と思いました。

 声をかけたはいいものの、自分は当分、参加できないからです。

 なんか、無責任な気がしたんですね。

 だけど、読んでくれる人がいるうちに声をかけないと、誰も反応してくれないかもしれない。

 そう思い、見切り発車のような形で始めました。



 この案のきっかけは、親友Nの言葉です。

 最終作まですべて読んだNは、こう言いました。

「これで設定も全部定まった訳だし……改めて、最初から書き直してみたら?」

「無理ー! 無理だよー!」

 私は即座に叫びました。

「何で?」

「私の中では、もうこれで決まってるんやもん。それは、私よりもっと発想が豊かで、文章力もある人にやってもらうしかないんやってー!」

「ふうん……」

(……っていうか、誰かこの設定で面白く書いてくれんかなぁ?)


 こんなやりとりがありまして……私は、そのときの自分の気持ちを思い出した訳です。

 でも……こんな無茶な提案、ノる人はいるのかな……?

 ボッコボコにされるかも。

 投稿したものの、不安でいっぱいでした。

 だけど……もう二度とないであろう、この機会を、絶対に逃す訳にはいかないですからね。

 『埋もれた空家を蘇らせろ!』は1月17日の夕方に投稿しました。

 『「底辺」と名乗るなかれ!』が1月12日の午後3時頃の投稿だったので……。

 1週間という期限を考えると、もうラストチャンスだったんですよね。


 読んでいただきありがとうございます。(^^)/

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