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124.「核」について考えました。

 こんにちは、加瀬優妃です。

 『田舎の民宿「加瀬優妃亭」』にお越し下さり、ありがとうございます。

 今回の内容は……

  「核」について考えました。

でございます。

 さて、事件案がなんとなく出そろったところで、

「事件に遭遇するならばどういう立場で遭遇するのか。どっちがどれを?」

という話に。

 ですが、相変わらず私は「どっちがいい」などはっきりとは決められない……。

 まだふわふわ「ああいう感じかな」「こういう感じかな」とイメージするのみです。

 という訳で、明言できない理由を述べ(前回でも書いてますが根拠を述べることが大事)


『話の主軸がオーパーツですし、グラハムをメインにまず考え、グラハムでなくても大丈夫そうなところをリュウライの担当、という優先順位で考えてみてはどうでしょう?』


と、森陰様に丸投げしました。

 いやー、情けない!

 やっぱりどう考えても、自分側のストーリーを作るのはゼロからは無理でしたね。

 『本編』ができてくれば、途中の「通過ポイント」が見えてくるに違いない。そうすれば、そこから逆算して必要なエピソードを考えられるのでは、と思ったのです。


『自らネタは作れないのでせめてリアクションは頑張りたいと思っています。

 よろしくお願いいたします。』


……と、平身低頭しました。

 す、すみません。よろしくお願いします。私の脳ミソを動かすためのネタをください……という感じでしょうか。(本当に情けないな)


 すると、3月18日にはもう、大まかな話が提示されました。


 は、は、早い……。まだ1週間経ってない……。

 マジ、スゲーっす!


 ……と、感動しているばかりでは駄目ですね。私の仕事はリアクション。

 要するに、森陰様のやりたいことを把握して整頓し、

「それはこういうことですか? だとするとこちら側の流れはこうですか?」

と自分が理解した内容と、感じたことを伝えるという役割です。


 で、ここで問題になったのが『核』である「オーパーツ」の定義。

 話を動かすのは「オーパーツ」であり、ドラマが生まれるのは「日常の中の異常」。

 とすると、「オーパーツ」においては何が「普通」で何が「異常」かの線引きが必要になりますね。

 それに、本文中に設定を全部出す必要はないものの、作者はしっかり理解しておかないと文章に迷いが出ます。

 今回は作者が二人いる訳で、その二人の間で『定義』がズレると大変なことになりますね。


 この辺が、共同制作の大変なところです。『大変』というのは勿論、森陰様の方ですよ。私ではないです。

 もし自分一人で創るのなら、この辺は大まかなイメージで良く、ストーリーを考えているうちにおのずと固まってくるに違いありません。書きたいエピソードから逆算して決めていく、という手法も取れるでしょう。

 でも、書き手がもう一人いるから。

 『核』となる部分を相手に伝えなければならない。それを自らの言葉だけで。でないと始められない。

 その辺りは、共同制作の一番大変な所だったと思います。妥協せずにやり通さなければならないから。


 ……だけど。

 大変だけど、共同制作ならではの利点もあったのでは、と思います。

 物語を書いて感想が嬉しいのは、受け止めてくれる相手がいた、と感じられるから。


 話を創っている間は

「こんな流れでいいかな」

「この辺、設定が甘いかな」

と迷ったりします。

 だけど一人で作っている間は、

「これでイケるだろう」

と信じて、表に出すしかありません。

 そしてそれに対し「ここが良かった」と言ってもらえると安心したり。あるいは「ここはこう思った」と自分が予想もしない反応が返ってきて驚いたり、ためになったり。

 いずれにしても、表に出して初めてわかることです。


 だけど共同制作ならば、案の段階で感じることができるんですね。

 勿論二人の間だけですから、数多の読者に通じる訳ではないです。

 だけど、一人だけで考えるよりもその視野は3倍にも4倍にも広がるのではないかな、と。


 というのも、反応が返ってきてその刺激で新しいネタが思いついたりすることってありますから。

 連載しながら書いている方というのは、そうやってインプットしながらアウトプットしているのではないかな、と思いました。別に読者の意見を採用している訳ではなく、自分の範疇にない考え方が脳を刺激することで、自分の考える幅を広げることに役立てているのかな、と。

 それには応用が利く柔軟な思考が必要で、ポンコツな私には迷いが出て完結まで辿り着けなさそうで、とてもじゃないですが怖くてできませんが。


 あとはですね。

 このB案で行くことになったのは、『121.「ネタ提案」が訪れました。』でも書いた通り

「話を動かすのが『人』より『事象』の方が擦り合わせがしやすい」

という根拠だったんですけども。

 そして『事象』を決める『核』となるのがオーパーツという『物』だったんですが、この『物』ですらその擦り合わせの困難さは予想を超えてました。


 「オーパーツ」は何しろ独自設定の未知のものですから、そのイメージを伝えるのにお互い例え話を駆使してやり取りしていましたね。

 ですが「言葉」に対して持つイメージって双方で違ってたりしますから、誤差が生じたりしてなかなか大変です。

 『51.「リサイクル」が活性化してきました。』で『ヒーロー』という言葉に対する認識が食い違っていたためにおかしなことになった、と書きました。

 その経験を踏まえ、とにかく丁寧に書いたつもりだったのですが、やっぱり例えに使われた『電池』という言葉の認識がズレていて、途中でだいぶん話が混乱しました。

 ですがこの混乱から新しい案もできたりしましたから、結果オーライ(多分)。


 そして

「こういう風に捉えました。で、こんなことを思ったのですが」

と、とにかく思いついたことは自由に書く私に対し、森陰様の取捨選択の決断はかなり早かったです。

 どんどんイメージは固められて行って、20日の夜には


『オーパーツについて一度まとめておきます。

ここまでで話し合ったのと、お言葉に甘えて、私が考案した部分も付け足しておきます。』


と森陰様が整頓して下さり、『核』であるオーパーツの原理はほぼ確定しました。




 こうして振り返ると、やっぱり早いな!

 そして驚きなのは、19日の朝に「オーパーツの部屋」を森陰様が立ててからここまで、12コメントを経て到達している、ということです。追記もあるので、ターン数で言うと7ターンといったところかな。

 平日ですから日中は普通に仕事してますし……それからいくと、かなりハイペースで話が進んでいったよね、という印象です。(まぁ、ここが決まらないとどうにもならないから、かもしれませんが)


~共同制作の軌跡~

・2019年3月18日

  森陰様から大まかな話の流れを頂く。

  『事件案』をいったん保留。

・2019年3月19日

  森陰様が『オーパーツ』の部屋を作る。

・2019年3月20日

  『オーパーツ』の原理が確定する。


 読んでいただきありがとうございます。(^^)/

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