120.「打診」させてしまいました。
こんにちは、加瀬優妃です。
『田舎の民宿「加瀬優妃亭」』にお越し下さり、ありがとうございます。
今回の内容は……
「打診」させてしまいました。
でございます。
さて、お互いの作品を読むところまで来ました。その続き……ということになりますが。
『再臨の魔女』の裏感想をメッセージで送ったのが、2019年3月4日。
~説明しよう! 裏感想とは!~
ネタバレなどは感想欄に書くのは憚られる。いろんな人の目に留まるという事を考えると、言葉づかいも気をつけたい。
しかしネタバレなどは気にせず、もうちょっと作品内容に踏み込んだ感想を言いたい!
そういう場合にメッセージで作者あてに送った感想を『裏感想』と言うのだ!
表はナシでメッセージのみ、ということもありますね。状況によりますが。
作者本人と交流がある場合、かなりくだけた物言いになってきます。
連載中だとさらっと一言ツッコミとかしたくなるんですけど、ハタから見たら馴れ馴れしい、とか、単なる茶々入れに思われたら嫌だなあと思って、そういうときにメッセージで送ったりしますね。
あとは……例えば感想欄に否定的なものが来て、それがあまりにも理不尽だったり、作者の方も対応するのが大変過ぎるな、と感じたときに、ストッパー的に表に書き込みに行ったことはあります。
でも、ケンカを売りにいく訳ではないですよ。
「全く内容が理解できてないじゃない。その感想はトンチンカンだよ」
とでも言おうもんなら、大変なことになりますから。
「この内容はこういうことですよね? 私はそう解釈したのでこう思いました」
という風にやんわりと、あくまで理路整然と『後から感想欄に訪れた人に知らせるために行く』という感じですね。
あれって、誰か一人が書くと他の人も「言いたい事を言っていいんだ」という風に「言いたい事」の意味を履き違えておかしなことを書きこむ輩……おっと失礼、書き込む人達が現れたりするんですね。多数決の心理っていうんですかね。
ですので、まだ一人の状態のときにストップをかければ、それ以上は広がらないんじゃないかな、と思って。
この際、それより前にあまりにも表に頻繁に登場していると
「無条件に擁護しているだけじゃないか」
と思われるのは悔しい。私はあくまで客観的に述べているだけなのに。
アンチは「敵」だの「味方」だのに煩いことが多いんですよ。
ですので、第三者的立場でコメントした、というテイで行きたいので、そんなことをしたりしていました。
特にこの頃は創作が全くできない状態だったので、必然的に読み手活動が主体になっていましたね。
「物語を書くのって大変なんだよ、なのに……」とどこか憤りがあったのかも。あとは、「あー作者さん、その返しは火に油……」なんてことも。
交流のある方なら励ましたり、かける言葉を考えたりといろいろな手段が取れるけど、無い方だと勝手にヤキモキするしかないですからねー。
だから『感想欄には魔物が棲んでいる。』を書いたんだろうなあ、この頃。
……あ、大幅に話が逸れてしまった。
えーと、そんな訳で、裏感想を送ったのですが、その際に迂闊にも『読み合い』の話題を出してしまいまして、もうその件の3月だったので、結果として
「話題に出たので一応尋ねますが、共同制作の件、どうでしょうか?」
と打診させてしまいました。
だ、ダッセェ! あまりにもダサすぎる。
ちょっと自己嫌悪に陥りましたね。これはアレですよ、期待した言葉を相手に言わせようとするウザ系女子のようです。
うぐぐぐ……。
しかし、ここでその辺をほじくり返すとまたややこしいことになる。
とりあえずちゃんと「YES」と言わねば、と思いつつ……ただ、自らネタを提供できる感じではない、戦力にはならないので本当におんぶに抱っこになりそうなんですが、ということは伝えねばと思いつつ、以下のように返事をしました。
『物語のネタは全くない状態で、自ら創り出すのは本当に苦手です。
森陰様の方で何かプランがあって
「この部分のここを……」
的なものがあれば書いてみたいな、と思います。』
予防線張りまくりです。……ダサい。
いや、だって、仕方ないですよ。見栄を張っても仕方がありません。本当にこのときはオリジナルの創作は何もできない状態でしたから。
その分、森陰様から出てきた案をちゃんと読んで、世界観を理解して寄り添い、広げることに全力でいこう、と思ったのです。
結果、森陰様からは以下のような返事が。(抜粋になります)
『では、ネタはこちらから提供しましょうか。
ちょっと考えて、いくつか候補を出しておきますので、その中から決めるというのはどうでしょう?
来週くらいに第一案を提案してみます。
こんな感じの舞台、お話なら書けそう、というものがあったら、言ってください。
特に、舞台はモデルがあると後々描写が楽です。
進行は、提案通り、GW明けからにしましょうか。
それから、設定や話の構成を決めていきましょう。
あとは細々とした準備をこちらでしておきます。話し合いの方法も決めないといけませんね。』
い、至れり尽くせり……。厚遇ってこういうのを言うんだな、と思いました。
本当に、ありがたいことです。
そして一番驚いたのは、「来週くらいに第一案」というコメントですね。
「そんなに早くネタって作れるの!?」
という驚き。
この頃、森陰様はこの共同制作のみを考えていた訳ではありません。
『魔書』を本腰を入れて進めておられましたし、後に『紫陽花』も発表されてましたし。
す、すごい……。書きたい話がどんどん出てくる人というのは、そんなペースなのか……と、感心しました。
さて、それに対する私の返事。
『小説は友人に勧めてもらったものを読む形。
漫画も友人に勧められたものの他、中古屋で適当に読んだり、実写化された原作を読んだりといった具合です。
つまり、あまり好みがありません。
ですので読む際も「これ系はこうでしょ」みたいな先入観を持たないで読むので、そこだけは自分の中で唯一の利点かな、と思っています。
で、書きやすい書きにくいは、これまた絶対量が少ないのでさっぱりわかりません。
ですので、私に関係なく「森陰様が共同制作でやってみたいこと」というのを主軸で考えるといいのでは、と思います。
いくつか案があれば
「これはどういう感じですか?」
「こっちはどういう流れになるんでしょう?」
など、いろいろ質問事項も出てくると思います。』
……まぁ要するにですね、真っ白過ぎて何もない、ということを言いたかったんですね。
ネタ提供して頂いて、初めて脳ミソが動く感じです、とお伝えした訳です。
「全部、任せた――!」
と丸投げした訳なんですけども。ああ、情けない。
しかし、「先入観を持たないで読む」「あくまで書かれている事柄から世界観を理解する」というのは、本当に数少ない自分の利点だと思っています。
こういう話ならこうなるはず、みたいな思い込みはないので、
「期待していたのに裏切られた。ガッカリ」
みたいに感じることは無いですね。
作中の文章に伏線があれば、「こういう展開とかこういう展開が考えられるな」というようなことを思うこともあります。
ですが何もなければ、知らないので考えようもないですから。ただ作中の物語を受け止めるのみですよ。
『こんな感じで相当無知ですが、調べればどうにかなることなら調べますし……。
まぁとにかく、何でもやってみようと思います。
とてつもなくおんぶに抱っこ状態ですが、何卒よろしくお願いいたします。』
とまぁ、私としては
「ご指導ご鞭撻のほど……」
という口上を言いたくなるぐらいの気持ちで、森陰様のお言葉に応えたのでした。
その他、以下のような会話もしました。
加瀬
『ちなみに共同制作って
A:森陰様の話だけで成立しているが、逆サイドがあることでより世界観が深くなる形
B:二人の話を両方読まないと成立しない形
のどちらなんでしょう?』
森陰様
『共同制作は、Aのほうです。
一作品読んで良し、複数読んでなお良し、が理想です。』
加瀬
『なるほど、リサイクルを原作者監修の元、同時にやる感じですね』
森陰様
『そうですね、それが一番しっくりくる表現ですね』
……ということで、つまりリサイクルにも関わらず、創作の最初から関わることができる、何とも贅沢な状況でやらさせて頂くことになった訳です。
うーむ、手取り足取り腰取りという感じ。すごいぞー。
~共同制作の軌跡~
・2019年3月4日
森陰様から共同制作の打診がくる。
・2019年3月5日
本格的に企画が動き始める。
読んでいただきありがとうございます。(^^)/