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119.「保留期間」が始まりました。

 こんにちは、加瀬優妃です。

 『田舎の民宿「加瀬優妃亭」』にお越し下さり、ありがとうございます。

 今回の内容は……

  「保留期間」が始まりました。

でございます。

 さて、その後しばらくはお互い、それぞれの活動で忙しかったように思います。


 森陰五十鈴様はリサイクル作品である

  『お飾り王妃の我慢はもう限界です! ~嫁いだ国の食事情に物申す~』

を2018年11月29日まで連載しておられました。

 今日の一冊で紹介されたことからも分かるように、感想欄にもたくさんの人が押し寄せるようになっていましたから、執筆活動だけではなくそちらの対応なども大変だったのではないかと思います。

 その後はリサイクル希望作品『グラン・マールに身を投じて ~海賊に買われた令嬢の選択~』も書いておられましたし、『銀影のイリス』の投稿もしておられました。


 そして私はというと、『73.「リハビリ」に取り組みました。』で書いたように、『続・テーヘンさん』の執筆。

 ここで「3日間で17000字も書けた。何かを取り戻せた」と喜びの声を上げているのですが、これはやっぱり森陰様に声をかけていただいたことがとても励みになったからじゃないかな、と思います。

 このあとは、このエッセイの『73~91』に該当しますね。


 『感想欄には魔物が棲んでいる。』を投稿して、その感想欄に本当に魔物が現れたり。

 『ミルメーク・おぼえていますか』で牛乳を1.6リットル飲んだり。

 『ミュート機能・実験報告』では夜中にいきなり声がけをして、周りを巻き込んだり。


 ……ロクなことしてない……。

 えーと、そんなことをしつつも、水面下ではゲームブックの改訂・読み直しをしていましたね。

 期限を決めたのは、私。それまでにある程度は形にしないと、と思っていました。

 ゲームブックと物語の創作は、脳ミソの使い方がかなり違います。これをちゃんと終わらせないと、物語なんて考えられない。


 さて、そうして2月中旬。

 『想い紡ぐ旅人』に森陰様から感想を頂きました。


「…………はぁっ!!」


 そうです、そもそも保留期間を設けたのは『お互いを知るため』で、もちろんゲームブックを仕上げることも重要なのだけど、本来は『お互いの嗜好を知る』が先ですし、重要なんですよ。

 すっかり忘れていました。自分で言っておいて何て酷い……。周りが見えていない……。


 そしてしっかりと前向きに取り組んでくださってる森陰様。

 感謝の気持ちでいっぱいでした。

 あと、ちょっと失礼かもしれないんですが

「本気なんだ。本当に、やりたい事なんだな」

ということも分かりました。

 いえ、疑っていた訳ではありません。ただ、その『本気度』が伝わってきたと言いますか。

 だったら私も、自信がないとか申し訳ないとかゴチャゴチャ言ってないで、まずは動かなくては。


 という訳で、私も読みに行きました。

 森陰様は執筆歴が長く、ジャンルもいろいろあったんですけど、やはり『長編の完結作品』を読むべきだな、と考えました。

 キャラ設定とかその言動、話の展開の仕方には好みって出ますし、描写の仕方で『何に重きを置いているか』とかも分かります。リアルと夢の配分とか(←ココさり気に重要だと思う)。

 そして『どういう風に完結させているか』も大事ですよね。


 で、読んだのが『透澄の翅衣』(異世界恋愛)・『再臨の魔女』(ハイファンタジー)の二作です。

 どっちもしっかりとした世界観と重厚なテーマがあり素敵でした。

 完全な個人的好みですが、『ファンレター』でも取り上げたように、私は『再臨の魔女』がお気に入りですね。

 キャラについてはそっちで語っているので置いておくことにして、設定ですね。

 作中独自の魔法設定とか、細部に至るまでキッチリしてるんですよ。

「なるほどねー」

と頷くことが多かったです。「ここよく分からないな」という部分がまず無い。


 あとは、登場人物の言動に「おや?」と思うところが無い。作中では細々書かれてはいないけれども、でもちゃんと分かる。ベースとしてこのキャラはこういう考え方の人で、だからここでの動きはこうなるんだな、と納得できるといいますか。


 ……という訳で、読んでみた感想としては

「好みは割と近い気がする!」

と、思いました。

 お話を読んでてどういうことを作中でやりたいのかちゃんと分かりましたし、共感できました。

 ということは、今後共作するにあたって『価値観を合わせやすい』と思ったんですよ。

 いや、厳密に言うならば『合わせてもらいやすい』となるでしょうか……。私の方が知識不足ですし、そもそも読書量も圧倒的に不足していますから。


 多分、森陰様なら自分の好みではなくとも、私の嗜好に完全に合わせたネタを作ることも書くこともできるんじゃないかと思います。

 でもそれがあまりにも自分とかけ離れていたら、それだけ負担が大きくなります。

 自分の好みじゃない話を書くのってしんどくないですか? 好みじゃない話を読むのだってしんどいのに。話の展開を考えるのが苦痛になってしまいます。


 これって、その人の考え方とか経験したこととかでかなり左右されると思うんですよ。

 そこがそう遠くないというのは重要な要素だな、と思ったのです。


 例えばですよ?


「主人公が最初からメッチャ強くてガンガン敵を倒していく話が好き」

「主人公がコツコツと努力して少しずつ階段を上がっていく話が好き」


という二人だと、共作って無理な気がするんですよ。やりたいことが全然違うから。

 前者は『爽快感』や『結果』を重視していて、後者は『重厚感』や『過程』を重視しているので。

 まぁ、そんな二人を対決、というストーリーもアリかもしれないけど、じゃあオチはどうするんだ?

 何だか揉めそうです。


 後は、頂いた感想ですね。

 ちゃんと読んでくださったということがよく分かりましたし、私が伝えたかったことは伝わっている、と感じました。

 この2月中に、森陰様は2作品読んでくださり、感想を書いてくださいました。


 少々話が逸れますが、エッセイでも物語でも、感想には『深度』があるんですよね。これは『丁寧・乱暴』、『肯定・否定』とは別なんですよ。

 その人が作中をどういう風に読んでどの部分にどう感じてその感想になったのか。

 ノリとテンポがいいコメディ作品においてはあまり関係ないですが(感想もノリとテンポがいいから)、シリアスな作品だと顕著に出ます。


 自作品に限らず、自分が読んでいる作品に寄せられている感想を読むと、そういうのも読み取れるんですよね(勘違いじゃないといいけど)。

 つまり、『丁寧でも上っ面な感想』、『乱暴だけど熟考している感想』というものがあるんです。


 そういう意味で、森陰様からはとても深度のある感想を頂きました。

 今回は単なる読み合いじゃなくて、お互いの嗜好と思考を探るという目的があったから、これはとても重要なことです。

 相手が書いた作品を読むことで嗜好はわかるけれど、自作品に対してどう感じたかでも分かることはたくさんあります。

 単に読みに行った訳ではなく、どういう風に話を作ってるのかな、というところを感じる必要があったから、だから尚更かもしれないですね。


 つまりはそれだけ真剣、ということでもある。


 という訳で、森陰様のネタ提供がどういうものかはこの時点では予想もつかなかったのですが、私としては

「もし、改めて本当に声をかけていただいたら、絶対に承諾しよう」

と強く思いました。

 覚悟、といいますか、しっかりとした意思といいますか、とにかく、腹が決まったんですね。

 駄目な部分はどんどんダメ出しをしてもらえばいいこと。

 まずはやれるだけやってみよう、とちゃんと決断できたのです。



 煮るなり焼くなり好きにして!……というのとはちょっと違いますが、もう全部自由にやっていただくのが一番いい、と思えたといいますか。

 ネタが提供されたとき

「私には書けない」

と思うようなネタは出ない、必ず書けそうなネタを出して下さる。

 そう確信しました。

 自分を分かってもらえたというか、受け入れてもらえたというか……そういう感じですね。

(そしてその後、旅人駅伝を継続してくださり、カクヨムへの転載を機にそちらに移って最後まで読んでくださいました。

 本当にお疲れさまでしたー! ……な、長くてスミマセン)


~共同制作の軌跡~

・2019年2月12日

  カセユキが決断する。(これ軌跡って言うんかな……)


 読んでいただきありがとうございます。(^^)/

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