表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
112/134

112.「異世界恋愛」に挑戦しました。

 こんにちは、加瀬優妃です。

 『田舎の民宿「加瀬優妃亭」』にお越し下さり、ありがとうございます。

 今回の内容は……

  「異世界恋愛」に挑戦しました。

でございます。

 2021年11月20日より連載を始めました、『収監令嬢は◯×♥◇したいっ! ~全く知らない乙女ゲー世界で頑張ります~』。

 本日、第1幕が終わりました。手に取ってくださった方、ありがとうございます。

 マユがゲーム世界でバリバリモリモリ頑張っていく姿を応援していただけると嬉しいです。


 さて、この物語は1年以上前にカクヨムで連載を始めたので、なろう世界の出来事ではありません。

 ……が、こうして転載を始めましたし、『田舎~』は一応『創作日記』でもありますので、どうしてこの話を書こうと思ったのか、といったところを少しだけ記しておこうと思います。


 時は2年前に遡ります。

 『トイレのミネルヴァは何も知らない』のおまけとして『友達の友達』をカクヨムにて2019年12月30日に投稿。

 これで頭の中で考えていた分は出し切ったということで、私の中では一段落ついていました。(だからシメっぽくなっている)


 そして、年は明けて2020年1月。

 次は何を書くかということで、自分自身に与えたお題は

   『貴族令嬢の恋愛物を書こう』

です。

 ミネルヴァは『現実世界のポップな恋愛を書こう』というお題に対する自分なりのアンサーだったのですが、web小説で多いのは令嬢物ですしね。


 私は、書きたい話とかないんです。ネタが自然に降ってくることはない。

 ですので、何らかの課題を自分に出し、それに対して応える、という形でお話を作っています。

 カクヨムの同題異話SRに参加しようと思ったのも、自分への課題の一環です。

 みんな同じお題で話を書く。書くことでも、そして他の方の作品を読むことでもすごく勉強になるだろうな、と。


 えー、話を戻しまして。

 その2020年の1月からは令嬢物をいくつか拾い読みしたり、ネットで実際のヨーロッパ貴族のことを調べたり、本を買って読んでみたり(でもって『爵位』に関するエッセイを書いてみたり)したのですが……。

 結局、

「私には無理! 書けない!」

となりました。


 あんな煌びやかな世界だというのに、ちっとも胸がときめかないんですよ。調べても調べても何も心が動かない。ワクワク感もない。


 高校時代、国語便覧で平安時代の資料を見、『あさきゆめみし』や『ざ、ちぇんじ!』『何ジャパ』を読んで

「平安時代の話を書いてみたいなあ」

と思い、この時代の恋愛物語を書いていたことがあります。

 また、『ふしぎ遊戯』『狼陛下の花嫁』などのマンガを読んで

「中華風ファンタジーも楽しそうだな」

とネタを考えたことがあります。(調べること膨大過ぎて投げたけど)

 こういった「じゃあ私だったら……」的なものが、中世ヨーロッパ風世界観を調べたときには何一つ沸き上がって来なかった、ということですね。


 やっぱり、

「苦労せずにテッペン取りたい」

と思うから俺TUEEEが、そして

「めっちゃモテてみたい」

と思うからハーレムが流行る訳で、

「善人は救われ悪人は裁かれる」

と思いたいからざまぁが流行ったのでは?


 リアルでは努力しなければ上に上がることはできませんし、モテる人間なんて少数派ですし、人の良い人ほど便利に使われて不遇だったりしますから。

 こんなことしてみたい、こういう風になってみたい、が創作のエネルギーになるのでは、と思うのです。


 あと、もう一つの大きな問題が。

 そう、私は恋愛感情のやりとりだけでドラマを作ることができないのだー!


 いやね、貴族令嬢の恋愛物をいくつか読んだ感想なんですが、話を動かすのが『恋愛感情』のケースが多いんですよね。「好き」「悔しい」「振り向かせたい」「後悔させたい」「手に入れたい」などなど、純粋なものから歪んだものまで。


 感情が薄めの場合だと、今度は『結婚』かな。

 いい結婚相手を見つける、こんな結婚相手は嫌だ、今の結婚生活を変えたい、という感じで、主人公が行動を起こす根底にあるのは『結婚』。


 この『恋愛』と『結婚』をど真ん中にして話を作るの、無理だわ……。

 人によって恋愛の形も結婚の形も無限にあるはずなのに……なぜだ……。


 思えば、『ミネルヴァ』も恋愛モノと言いつつ話の主軸は『予備校で起こった事件』だったり『莉子の進退問題』だったりして、新川透との恋愛を中心として話が進んでいる訳ではないんですよ。

 私の場合、『話の主軸となる太い幹』がまずありまして、恋愛が必要不可欠な要素として蔦のように絡んでいる、そういう作り方なんです。

 恋愛を書いているのだけど、そもそもの動機が恋愛じゃない。


 しかし逆に言うと、恋愛要素が皆無の作品を書いたことは無いんです。

 それが『貴族令嬢の恋愛』を真ん中に据えた途端、脳ミソがフリーズしてしまうのはなぜだろう?


 そうだ、『恋愛』『結婚』以外だと『環境改善』というパターンもありますね。

 複雑な立場だったり、虐げられていたり、窮屈な生活を送っていたりして、それをどうにか変えたい系の話。

 いやしかし、そもそもその『環境』の部分もしっくりきていないんだった……。

 令嬢の生活はいろいろ調べてみたけれど、その場に置かれたキャラの感情面がまったく想像つかない。それで物語を作れる気がしない。


 うーむ、ならば、階級社会では外せない権力争いとか? 派閥争いとか? 女には女の戦いがあるだろうし。

 いやいや、そもそもそういう陰謀うずめくドロドロは一番の苦手科目だった。無理無理。


 ……となり、完全に暗礁に乗り上げました。

 頑張って捻り出そうとしたのですが、頭がカチーンとなっちゃて何も出てこなかったですね。全然イメージが湧かない。

 しかし、そうなると『貴族令嬢の恋愛物を書こう』というお題に応えられない。

 白紙答案は嫌だ。どうしよう。


 そこで閃いた。

 そうだ、『乙女ゲー世界に転生』というジャンルがあったじゃないか!


 こっちならどうにかなるかも、と思いました。

 乙女ゲーはやったことないですが、ゲーム自体は好きです。RPGが好きですが、SLGやADVもプレイしたことはありますし、何となく仕組みはわかる。

 動機は『ゲーム世界で生き抜くこと』、乙女ゲーなんだから恋愛・結婚は最重要案件。

 この『乙女ゲー』をヨーロッパ風世界観にし、主人公を貴族令嬢にすればいいのだ! はい、解決!


 そう決めると、急にやる気が出てきました。

 既存のナーロッパにどうにかして入ろうとするからフリーズする訳で、自分なりの西洋風世界観を作ると考えれば気が楽。

 だって、自分がルールだから。作中世界について一番把握しているのは私。ここが大事。

 それにゲームなら、仮に

「こんな令嬢物はあり得ない」

と言われたとしても、

「そのゲームを作った制作スタッフ独自の世界観なんです」

で済むでしょう。

 まぁ、その『ゲームを作った人』も私になる訳ですが。


 それに、私は大のゲーム好きです。用意されたイベントは全部見る派。ルートが分岐する系はセーブをいくつも作って完クリします。

 RPGだと『スターオーシャン2』の全イベント、全エンディングを見るのは大変でした(四周半しましたね)。

 ADVだと『かまいたちの夜2』。全ルートを網羅するため、フローチャートを眺めてどれだけ試行錯誤したことか……([完]だけでなく[終]も全部オープンにしたいので)。

 そんな感じなので、一つのゲームにかける時間たるや、もう……。


 おっと話がそれた。

 という訳で、『乙女ゲー』を題材にすればどうにかなりそうだ、と気づき、一筋の光が差しました。

 そして次は『乙女ゲーとは?』という考察になるのですが……長くなったので次回へと続く!


 初めての「異世界恋愛」ジャンルへの投稿ということで、「異世界恋愛」に対する私なりの考察でした。

 というよりは「貴族令嬢物」に対する考察、ですね。正確には。

 読む方はあまり得意でなく(ものすごく遅く複数の物語を並行して読めない)数が少ないので、ひょっとすると偏った認識があり、それゆえ脳ミソガチガチになってしまったのかもしれないですが。

 それにしたって、どうしてこんなに苦手意識が強かったんでしょうね……。これは未だに謎です。

 そして未だに克服できてはいません。うーん。


 読んでいただきありがとうございます。(^^)/

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ