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Alive In World Online  作者: 一狼
第4章 Fang
22/83

21.九尾城と狐人と異世界人

 殺生石。それは伝説の妖狐・白面金毛九尾の狐が討たれた際に周りに呪いを振り撒く石になったと言われるものだ。

 そしてそれは現実世界(リアル)の伝説に留まらず、このAIWOn(アイヲン)天と地を支える世界(エンジェリンワールド)でも同じらしい。


 古の昔に暴れ回った九尾の狐が、勇猛神ブルブレイヴの巫女に討たれ石になったのが殺生石と言われている。

そして100年前にも復活した巫女神フェンリルに討たれて再び殺生石の中で眠りについていると言う。


「その為殺生石の周辺は半ば禁断の地とされている。子供たちには近づかない様に言いつけているのだが・・・

 バカ娘が、警備長の娘が規則も守れないとは何事か」


 行方不明になった子供たちの内1人はターニャの娘・ウルスらしい。

 そしてそのウルスといつも一緒に居るのが、子供たちが行方不明になったことを教えてくれた蛇人(ラミア)のエナさんの娘・ドナと羽鳥人(ハーピー)・チキル種のパティ村長の娘・ティナと言う事だ。

 ターニャ曰くこの3人は他の子供たちと違いじゃじゃ馬らしくいつも手を焼いているのだとか。


 つーかターニャって村の警備長だったんだな。


 俺達はすっかり日も落ちて暗くなった森を明かりの魔法を灯しながら禁断の地といわれながらもいつもそこで遊んでいる殺生石の所へと走っていた。


 人馬(ケンタウルス)であるターニャは俺達に併せて速度を落として走っている。

 俺とトリニティは全力で走っているのだが、流石に人馬(ケンタウルス)には敵わない。

 ターニャの背中に乗せてもらえばいいのかもしれないが、人馬(ケンタウルス)は己の(あるじ)と認めた者しか背中に乗せないのだそうだ。


 こういう時は小回りの利く騎獣が欲しくなるな。

 スノウだとその巨体が故、森の中での移動は困難なのだ。


 全力で走ったお蔭で殺生石の所へは20分ほどで着いた。


 だが殺生石の場所で遊んでいると思われた子供たちは見当たらなかった。

 その代わり目の前の殺生石の前に空間の歪みと思われる光の渦が存在していた。


「これは・・・なんだ? 初めて見る現象だ」


 どうやらターニャにとってもこの光景は見たことないらしい。


「その光の渦、別空間へ繋がっていると思うぞ。言って見れば転移魔法陣の光の渦バージョンってところだな」


 光の渦を見てトリニティが言ってくる。

 この場合、その別空間ってのは多分だが九尾の狐が居る空間になるんだろう。

 そして子供たちもこの中に居ると思われる。


「娘たちはこの中だと?」


「多分な。トリニティちょっと調べてもらえるか?」


「こう言った野外の場合は狩人(レンジャー)の方がいいんだけどな。盗賊(シーフ)はどちらかと言うと町中で力を発揮するんだよ」


 そう言いながらもトリニティは殺生石の周辺の足跡などを調べる。

 追跡と言う点では盗賊(シーフ)狩人(レンジャー)も同じようなものだから辛うじてだがトリニティにも調べることが出来た。


「間違いないよ。それぞれの種族特徴の足跡がこの光の渦の中に向いている。

 ただ・・・それ以外の人間の足跡もあるんだ」


 その言葉に俺とターニャは嫌な予感を覚える。

 ターニャが言っていた悪意ある冒険者の恐れがあるからだ。


「こりゃあこんなところでグズグズしてられないな。ターニャ、この中に入るぞ」


「ああ、悠長に調べてからなどと言ってられん」


 俺達は躊躇なく光の渦へと飛び込んだ。




◇ ◆ ◇ ◆ ◇



 光の渦を抜けるとそこには和風の城がそびえ立っていた。

 事前の予測通り明らかにここは別空間のようで、城の周辺の景色も和風づくりの町並みが広がっている。

 どうやらこちらの空間も時間が連動しているらしく、夜の帳が降りている。

 とは言っても6階建ての城は現実世界の様に魔法の光でライトアップされていて、とてもファンタジーの世界には見えない。

 周辺の町並みにも街灯の様に魔法の明かりが灯されていたので、まるで不夜城のようだ。


「これは・・・とてもこの世の物とは思えぬな」


「とは言え、この中から子供たちを探すのは骨が折れるぞ」


 ターニャは見たことが無い景色を見て驚きを露わにしている。

 だが俺は思ったよりも広がりを見せる九尾城下(仮)を見渡して捜索範囲の広さに頭を悩ませる。


「だけどそれは悪行冒険者側にも言える事じゃないか? 子供たちがここに逃げ込んだならそう簡単に捕まらないかと思うけど」


「だといいがな」


 トリニティの言う通りこの広さなら子供を狙った悪行冒険者側も探すのが容易ではないだろう。

 だがこういう時は最悪の事態を想定して動いた方がいい。


 しくったな。こういう時はアイさんが居れば気配探知で捜索がしやすいのだが・・・

 まさかこう言った事態に陥るとは思わなかったしなぁ。


 取り敢えず城を目指して探そうと歩き出したところで、目の前に1人の狐の獣人――狐人(フェネックス)の少女が現れた。


「あのあの! 助けて欲しいのです」


 ターニャは槍を構え少女に突き付けながら警戒する。


「貴様は何者だ。ここの住人か?」


「ですです。あたしはここの九尾城に住んでいる狐人(フェネックス)です。

 このままじゃ姫様――白面金毛様が危ないのです。助けて欲しいのです」


「我々は子供を捜しにここに来た。悪いが貴様の望みは聞けない。

 それに九尾の狐は災いをもたらす妖狐と認識している。助けることは出来ない」


「あのあの、ウルスならこちらで保護しているのです」


「何だと? ウルスを貴様が保護しているだと?」


「ですです。外から来た人間たちに暴行を加えられていたのでこちらで治療をしたのです。死にそうだったのです」


「む・・・話を聞こう」


 ターニャは流石に娘の命を救ってもらったとあっては無下にも出来ないらしく槍を下ろす。しかもどうやらこの狐人(フェネックス)はウルスの事を知っているっぽい。

 但し警戒は怠らない。

 俺とトリニティも周囲に気を配りながら狐人(フェネックス)の少女の言葉に嘘が無いかを注意深く探る。


「あのあの、外から来た人間たちはティナとドナを連れ去ったのです。その時に仲間を奪われまいと抵抗したウルスを痛めつけ討ち捨てて行ったのです」


「・・・もしかして貴様はウルス達と知り合いか?」


「ですです。あたし達は友達なのです。彼女たちはよくここに遊びに来てたのです」


「・・・まさかこのような場所にまで入り込んでいたとは」


 どうやらターニャの娘たちは思った以上にじゃじゃ馬だったようだ。

 娘の予想外の行動にターニャは少し頭を痛めていた。


「あのあの、ですがあたし達は姫様に仕える狐人(フェネックス)です。友達よりも姫様を優先させなければならないのです」


 悪行冒険者たちの狙いは子供たちだけじゃないのか?

 ここに入ったのは偶然なのだろうが、奴らは九尾の狐を狙っている?

 俺はそのことを狐人(フェネックス)の少女に尋ねた。


「悪行冒険者たちは九尾の狐も狙っていると言うのか?」


「ですです。この城の情報を引き出すためにあたしの仲間の1人を痛めつけ、1人を道案内に連れて行ったです。

 何でもこの城の財宝だけでなく、城の最上階に眠っている姫様を手に入れるとほざいていたのです」


 狐人(フェネックス)の少女の話によると、九尾の狐は再び蘇るために再生水晶の中で力を蓄えているらしい。

 そのことを聞いた悪行冒険者たちはあの最強の妖狐・九尾の狐を手に入れるチャンスだと思い城に向かったのだと言う。


 手に入れるって・・・奴らの中に従魔師(テイマー)でも居るのか?

 いや、従魔師(テイマー)でなくとも水晶の中で力を発揮できない状態なら従わせる手段が他にもあるのかもしれない。


「あのあの、なので姫様を助けて欲しいのです。これは賭けだったのですが、貴方方が入って来たのは幸運だったのです」


「む・・・」


 流石にターニャは返答に詰まってしまう。

 災いをもたらす妖狐を助けてくれと言われて「はい分かりました」とは素直には言えない。

 だが彼女は友達と言う事もあるが、ターニャの娘を助けてくれた恩もある。


「あのあの、因みに九尾城の中は空間が湾曲していてまともに進めないのです。今なら秘密の通路を使えばまだ追いつけるのです」


 俺は狐人(フェネックス)の少女の言葉を聞いて、これは味方に付けた方がいいと判断した。


「ターニャ、この子の言う通りにしよう。

 俺達の最優先事項は子供たちの安全だ。だが、今子供たちを攫った奴らは九尾の狐の元へ向かっている。

 その九尾の元へ行くにはこの子の道案内が必要だ。

 それにこのままだと九尾の狐が外の世界に持ち出されることになるぜ」


「む、それはいかん」


「確かに九尾の災いを見過ごすのは気まずいが、今すぐ九尾の狐は復活するわけじゃない。なぁ、そうだろ?」


 狐人(フェネックス)の少女はですですと頷く。


「ですです。姫様の復活はもう暫く先になるのです」


「という訳だ」


「・・・分かった。貴様の望み通り九尾の狐を助けよう。だが我々の最優先事項は子供たちだ。九尾の狐はそのついでになる。それでいいか」


 ターニャは九尾の狐を助けることに渋々だが納得する。但しあくまでも子供たちを助けるついでだと言うスタンスだ。


「ですです。姫様を助けていただけるのなら構わないのです。それにティナたちも助かるのなら言う事なしです」


 狐人(フェネックス)の少女もそれで了承する。

 だが城の最上階に行く前にまずはターニャの娘の確認の為、そちらへ向かう。

 その途中で俺は悪行冒険者の構成を聞いておく。


「悪行冒険者の数は? どの武器を使っているかとか覚えてないか?」


「あのあの、人数は4人。刀と槍と斧と盾を持っていたのです」


 4人か・・・ 決して多い数ではないが、警備長の役職を持っているターニャもいることだし3人なら何とかなるか。


 俺達が入って来た光の渦の近くに狐人(フェネックス)の少女――ネリネ達は住んでいた。

 そこにターニャの娘とネリネの仲間の1人が休んでいる。

 怪我はある程度魔法で治しているらしく、見た感じはそう酷くはない。


「ウルス!」


「母上・・・すみません」


 横たわっているウルスを見つけたターニャは思わず駆け寄って抱きしめる。

 母を見て安心したのか、規則を破ったのが見つかって気まずいのか、ウルスは複雑な表情をしながらターニャに抱かれていた。


「小言は村に戻ってからだ。兎に角無事で何よりだ」


「いや、ボコボコにされたんだから無事とは言い難いんじゃ?」


 トリニティが変な茶々を入れる。まぁ2人はそんなのは聞いちゃいないが。


「母上、私は友を守ることが出来ませんでした。凄く悔しいです」


「いや、お前はまだ子供だ。大人にはまだ敵わない。まずはそのことを認識しなければならない。

 だが、その気持ちを忘れるな。その気持ちがお前を強くする」


「・・・はい!」


「あのあの! そろそろ城に向かうのです。仲間が時間稼ぎで遠回りをしているかもしれないですが、早くいかないと姫様が危ないのです」


 ちょっと焦り始めたネリネは早く城へ向かう様に催促をしてくる。

 そんなネリネにウルスは頭を下げる。


「ネリネ、ごめん。私たちの所為でトラブルに巻き込んでしまって・・・」


「いえいえ、トラブルは予想外に起こるものです。ウルスは気にし過ぎなのです。

 元々ここは白面金毛九尾の狐――姫様の住まう城です。いつかはトラブルが起こる場所でもあるのです」


 確かに九尾の狐が住んでいるところともなれば、いつかは争いが起こるのは必須だ。

 そう考えればこの程度(?)のトラブルは予想範囲内でもあるのか?


「おい、急いでいるんだろ? 早くいかなくていいのかよ」


「ですです。早く行くのです」


 トリニティに促され、ネリネは先頭に立ち城へと向かう。

 俺達はそれに付いて行き、城の最上階を目指す。






◇ ◆ ◇ ◆ ◇



「おい、この水晶床に固定されているぞ。クラウド、お前の斧で削り取れよ」


「ち、面倒くせーな。ちょっと下がってな」


 ネリネの案内の元最短ルートで湾曲空間を抜けて来たものの、既に悪行冒険者達は最上階の部屋にたどり着いていたみたいだ。

 部屋の中から九尾の狐が眠っている再生水晶をはぎ取る相談をしていた。


「やめなさい! そんなことしたら水晶の中の姫様が消えてしまうかもしれないわよ!

 再生水晶の中の姫様はまだ完全じゃないから衝撃に弱いのよ。そんなことして消えてしまったらどうするのよ!」


 どうやら道案内で無理やり連れてこられた狐人(フェネックス)らしい。

 悪行冒険者の行動を止めようと声を上げていた。


「おいおい、じゃあどうするんだよ」


 俺達は部屋の入口の所からそっと中の様子を覗いた。


 部屋の奥には3m程の強大な水晶が置かれており、水晶の中には9本の尾を生やした狐人(フェネックス)が膝を抱えて蹲っているのが見て取れた。


 その水晶の周りにクラウドと呼ばれた斧を持った金髪の男と大盾を背負った銀髪の男が水晶をどうにかしようとしていた。

 少し離れたところに体を縛られ猿ぐつわをされたドナとパティとおぼしき子供を抱える槍使いと、両腕を縛られた狐人(フェネックス)の少女が居る。

 そして一番入口に近いところで刀を腰に差した茶髪のイケメンがその様子を眺めている。

 多分この刀使いがリーダーなのだろう。


 一応、最上階に着く前に打ち合わせをしたが、現段階では子供たちを人質にされている状態だ。

 このまま突入しても状況は不利のままだ。


 予定ではターニャが先行し悪行冒険者の注意を引きつけている間に俺とトリニティが子供たちを取り返す手はずになっている。


「貴様ら! 子供たちを返してもらおうか!」


 ターニャは部屋に突入し、槍を突きつけ悪徳冒険者たちに恫喝する。

 そして予想外の事に、ターニャと一緒に突入してしまった人物が居た。

 ネリネだ。


「あのあの! 姫様に手を出すのはやめて欲しいですの!」


 ネリネは無駄だと知りつつも九尾の狐に手を出すなと叫び立てる。


 そんな2人の突然の乱入に悪行冒険者たちはこちらを見る。

 図らずも2人が部屋に乱入したことによって悪行冒険者の注意がそちらへ向いた。


「ああ? 誰かと思えばあの時の雌馬じゃねぇか。ちっ、こんなとこまで邪魔しに来てんのかよ」


 リーダーの刀使いはターニャを見ると不機嫌な顔をしながらこちらを見てくる。


 最初にアーキティパ村に来た時に追い返されたことを思い出したのだろうか。

 ターニャの話によるとその時は素直に引き返したが、決して諦める様な輩ではなかったらしい。

 実際こうして子供たちを攫っているわけだから、ターニャの目は正しかったという訳だ。


「んーー! んーー!」


 ターニャに気が付いたティナとドナは唸り声を上げる。

 こちらに気が付いたのは狐人(フェネックス)の少女もだ。


「ネリネ!」


「ですです、テルマはそこで待っているのです。優先されるのは姫様なので、テルマは後回しです」


「勿論よ! 姫様を守って!」


「おいおい、入り口で邪魔をした狐もいるじゃんか。わざわざお友達を助けに来た・・・って訳でもないか。お友達よりも狐様が最優先って、お友達かわいそ~~」


 銀髪の盾使いはそんな2人を見ながらからかう様にネリネ達をなじるが、2人は左程気にしていない。

 寧ろどうやって再生水晶を守るか必死になって考えていた。


 忌々しげな顔をしてこちらを見ていた刀使いは、ふと何かに気が付いたとか思うと薄ら笑いを浮かべる。


「おいおい、返せと言われて素直に返すと思っているのかよ。

 折角手に入れた羽鳥人(ハーピー)希少(レア)種なんだ。簡単に手放すかよ。ああ、蛇人(ラミア)はついでだな。マニアックな奴に高く売れるしな」


 悪意を持ってアーキティパ村に来たと言う事は、こいつらの狙いは間違いなく羽鳥人(ハーピー)・チキル種なのだろう。

 どうやって村に入り込むかを決めあぐねていたところに偶然子供たちを見つけたと言うところか。


 それにしても・・・こいつら見た感じ異世界人(プレイヤー)っぽいな。

 異世界人(プレイヤー)のくせによく平気で人身売買紛いな事が出来るな。


「貴様らの欲望の為に子供たちを渡すわけにはいかん。力尽くでも返してもらうぞ」


「おう、怖い怖い。だけどいいのな? あん時は後ろに何十人もお仲間がいたけど、今はたった2人しかいないじゃないか。

 おい、出てこいよ。そこに隠れているのはバレバレだぜ。早く出てこないと子供たちの安全は保障しないぜ」


 なっ!? 何でバレた!?

 ・・・くそっ、そうか、こいつ気配探知持ちか。


 バレてしまった以上、不意打ちによる奪還は不可能だ。

 俺とトリニティは大人しく部屋の入り口から姿を現す。


「おお! 女だ! 女が居るぜ! なぁ、やっちゃっていいんだよな?」


「バカ、落ち着けよ。こういうのはじっくり身の程を分からせてからの方が美味しいんだよ」


 トリニティの姿を見た槍使いが興奮して、盾使いがそれを治める。とは言っても会話の内容が下種い為、トリニティは悪寒しか感じなかったみたいだ。


「うえぇ・・・何だこいつら、気持ち悪・・・」


 そんな中で刀使いはふと俺の姿を目にとめる


「あん? お前・・・異世界人(プレイヤー)か? 何でこいつ等なんかと一緒に居るんだ?」


「あ? 一緒に居るってどういう意味だよ。仲間なんだから一緒に居るのが普通だろ」


 俺の言葉を聞いた悪徳冒険者たちは一瞬ポカンとした後、大声で笑い出した。


「ぷっ! あははははははははははははははははははっ!」


「マジかよ! こいつマジで言っちゃってるよ! うぷぷぷぷっ!」


「ギャハハハハハハハハッ! NPCを仲間だってさ! 何言っちゃってんの、コイツ!」


「くくくくくくっ・・・お前、頭大丈夫か?」


 ひとしきり笑った後、刀使いが馬鹿にしたかのように聞いてくる。


「何がおかしいんだよ」


「あのさ、このAIWOn(アイヲン)はゲームだぜ。げ・え・む。こいつらNPCはデータの塊。分かるか? お前はたかがデータの塊を仲間だなんて言っているんだぜ? 何マジになっちゃってんの?」


 ・・・ああ、そうか。こいつらAIWOn(アイヲン)をただのゲームとして割り切っている奴らか。

 しかもNPC・・・いや天地人(ノピス)を人だと思わずに、命の無い人形として軽んじるタイプの。


 なるほどな。だからこそ獣人たちを平気で売り捌こうとしている訳だ。

 確かにAIWOn(この世界)はデータの塊だが、1つしかない命を一生懸命生きている姿を見ているだけに、こういう奴らを見ると胸糞悪くなるな。


「なぁ、鈴鹿。こいつら何言ってんだ? データとかNPCとかワケ分かんない事言って」


「気にすんな。こいつらがイカレテいるだけだ」


 流石にこの世界の住人であるトリニティに現実世界(リアル)の事を話すわけにはいかない。

 話したところで理解しがたい事だしな。天と地を支える世界(エンジェリンワールド)は実は異世界人(プレイヤー)が創った世界だって言っても信じてもらえないだろう。


「おいおい、酷い言いようだな。

 なぁ、お前もこっちに来ないか? 同じ異世界人(プレイヤー)だろ。俺達の力を使えばこの世界は思いがままだぜ」


「そうそう! 女は力尽くで抱けるし、現実世界(リアル)じゃ出来ないプレイだってやりたい放題だしな!」


「NPCを生かすも殺すも俺達次第だ。現実世界(リアル)の倫理観はこっちじゃ関係ないし」


幻想(ファンタジー)の世界で真面目に生きるなんてバカらしいぜ。だったら好きなように生きたらいいじゃんか」


 刀使いの誘いの言葉に他の悪徳冒険者たちも思い思いの言葉を並べてくる。


 ・・・こんな奴らと同じ異世界人(プレイヤー)だと思うと反吐が出るな。


「残念だがお互いの見解の違いだな。お前らはそう思っていればいいし、俺は俺の想いで動く。

 お前らの仲間になる理由は1ミリも存在しないな」


 俺は刀使いに指を突きつけキッパリと誘いを断る。


「はぁーーー、こいつ馬鹿だぜ。ただの遊びにマジになっちゃって。

 こういう奴らの扱いは面倒なんだよなぁ。なぁ、刹那、こいつらいつものように殺っちゃっていいんじゃないか?」


「そうだな。後々粘着されると面倒だ。殺しておけ。

 ああ、女の方は好きにしていいぞ」


「やりぃ! 今回は俺が最初に頂くぜ。文句言うなよ」


 斧使いが刀使い――刹那に俺の始末を提案し、それを認める。

 そして刹那の言葉に槍使いがトリニティの最初の権利を主張する。


 こいつらの言動から今までも似たようなことをしてきたんだろうな。

 その所為か、こちらを舐めきった態度で油断しているのが分かる。


 俺は油断しきっている槍使いに疾風迅雷流の奥義・(またたき)で一気に間合いを詰めながら鎧の隙間を縫って肘打ちを叩き込む。

 刀を使って瞬動でぶつかる攻撃の剣姫一刀流・瞬刃の打撃版と言ったところだ。


「ぐぇぇ・・・!」


 余りの威力に槍使いは子供たちを手放し、打撃を食らった勢いでうめき声を上げながら壁に吹き飛んで行った。


「おっと・・・トリニティ!」


 俺は落ちそうになった子供たちを抱え込み、当初の予定通り俺の合図とともにトリニティがルフ=グランド縄剣流のロープでティナの方を引っこ抜く。

 そして俺はついでとばかりに狐人(フェネックス)のテルマの首根っこを掴みながら刹那達から(またたき)(重量オーバーで速度は出ないが)で距離を取る。


 ターニャの見立てではターニャとタメを張るほど一番強いのが刀使いの刹那で、他の3人はそれほどでもないと言う事だ。

 確かに油断していたとは言え、今の一撃をあっさり食らった槍使いはそれほどでもないだろう。

 美刃さんやアイさんクラスになると(またたき)を簡単に躱すなり防ぐなりするからな。

 ・・・比較対象が間違っているような気がするのは気のせいだろう。


 俺がトリニティに合図を送った瞬間、ターニャが刹那に向かって構えた槍を突きつける。

 一番強いと思われる刹那をターニャが止めている間に他の3人を退ける作戦だ。


 槍使いは打ち所が悪かったのか、あっさりと壁際で気絶していた。

 ならばとドナをテルマに任せ、俺は斧使い――クラウドへと向かい、トリニティは盾使いへと向かう。


「てめぇ!」


 慌てたクラウドは斧を構えて迎撃態勢を取るが、どう見ても隙だらけにしか見えない。

 油断していたのを差し引いてもお粗末すぎる。こんなんでよく深緑の森を抜けてこられたな。

 最初の頃は強かったが、強さに胡坐をかいて欲望に身を任せ過ぎて実力が衰えたとかか?


「グラビティインパクト!」


 クラウドは斧戦技で俺に向かって重力場を叩きつけるが、剣舞嵐刃(ソードダンス)のステップで背後に回り込みながら両手両足を斬りつける。

 後は後頭部に雷属性魔法の雷球を直に叩きつけて昏倒させる。

 本当であれば雷属性魔法のスタンボルトで気絶させられればいいが、まだ覚えていないので直撃ちで黙らせるしかない。後で後遺症なんか出ても自業自得だし文句はないだろう。


 トリニティの方を見ればそっちもあっさりと終わっていた。

 盾使いは全身を縄でグルグルに縛られ目を回して床に沈んでいた。


「弱っわ。何こいつら、あんだけ啖呵切っておいてこれだけの実力しかないって・・・バカじゃないの?」


 まぁ確かに俺達に比べれば弱いかもしれないが、この3人の実力はC級くらいはあるんじゃないか?

 そんなこいつらを倒したトリニティの実力はいつの間にやらかなり上がっていたことになるな。

 ・・・まぁ、俺達に付き合わされて短期間にドラゴンやら宝石人間やらミノタウロスやら戦争やらを体験しているんだもんな。そりゃそこそこ実力は付くか。


 3人の悪行冒険者が片付け、残りは刀使いの刹那だけだ。

 ターニャと刹那の剣戟をする方を見れば、僅かながらターニャの方が押されている。

 打ち合いの後、距離を摂った刹那はこちらを見て忌々しげな顔を見せる。


「ちっ、何やられてんだよ。いろいろ目こぼししてやったのにいざという時役に立たねぇとは。

 ・・・そうだな、折角だからお前ら全員実験の相手になってもらうか」


 打ち倒された3人、ターニャ、俺とトリニティを一瞥した刹那はおもむろに刀を首筋に当て一気に斬り裂いた。


「なっ!?」


 突然の凶行にターニャは目を剥く。

 頸動脈から溢れ出る血は辺り一面を血の海に染め、このままだと刹那の命も無いかと思われた。

 だがそんな予想とは裏腹に、奇想天外な現象が起こった。


 血の海から幾つもの血の触手が伸び、打ち倒されたクラウドたち3人に突き刺さる。

 触手が突き刺さった3人は血を吸われ、あっという間に干からびてしまった。


 そして3人の血を吸った血の海はそのまま刹那の体内へと戻っていく。

 それと同時に刹那の体に変化が起きる。


 目は真っ赤に染まり、犬歯が伸び牙になり、爪は鉤爪の様に伸びる。

 背中からは蝙蝠の様な皮膜の翼が生え、体を包み込むように漆黒のオーラが溢れ出る。


 一見すれば吸血鬼(ヴァンパイア)のようにも見えるが、明らかにそれ以上の化け物に見える。


「ふぅぅ・・・どうやら問題なく発動できたな。

 どうだ、見てみろ。夜の国で手に入れた真のヴァンパイアブラッドによる真・吸血鬼(キル・ヴァンパイア)の姿を。

 日の光を克服し、他者の力を吸い無限の力を手に入れた究極の吸血鬼(ヴァンパイア)だ」


 刹那は自慢そうにその姿を振る舞うが、俺から見れば完全に人間を止めた化け物にしか見えない。

 まぁ、奴にとってはここはゲームだから人間の姿に拘る必要は無いんだろうがな。


「さて、この力の性能を試してみるか」


 そう言いながら刹那は刀を振るう。

 ターニャも槍で応戦するが、明らかに先ほどとは剣速が違うため後手に回っていた。

 それを見た俺達も刹那との戦闘に加わる。


 背後からの隙をついたトリニティの短剣による攻撃は鉤爪で弾かれ、死角から繰り出した俺の刀戦技の突き技・閃牙も背中の翼に阻まれ体までには届かない。


「はぁぁ! トライエッジ!」


 刹那の振るう刀が俺達3人を弾き飛ばす。


 だが、今の放った戦技は剣戦技だ。奴の獲物は刀であり、使える戦技も刀戦技のはずだ。


「どうやら驚いているようだな。

 刀もカテゴリーとしては剣でもある。ならば刀で剣戦技を使っても何ら不思議ではない。

 刀で剣と刀の戦技を扱う流派・刹那刀剣流。俺が編み出した流派だ」


 なっ、マジかよ!?

 こいつ一から流派を編み出したって言うのか? 異世界人(プレイヤー)がか!?


 刹那は更に刀を振るい追撃をする。


「ダブルラッシュ! 閃牙! スラッシュインパクト!」


 剣戦技の二連撃から刀戦技の突き技、態勢を崩したところに剣戦技の強攻撃。

 タダでさえ剣戦技と刀戦技の変化に対応しきれないのに、真・吸血鬼(キル・ヴァンパイア)の力を使った刹那の攻撃に防戦一方だった。


「四連閃!」


 ターニャが槍戦技で四連撃の突きを放つも、刹那の剣戦技のスクエアによって総べて迎撃される。


「これならどうだ! 剣姫一刀流・瞬刃!」


 一旦バックステップで距離を取り、一気に(またたき)で間合いを詰め斬り裂く。

 流石にこの速度には対応できなかったのか、刹那の脇腹を一閃する。


 だが攻撃を受けたはずの刹那の表情は苦痛に歪むどころか薄ら笑いを浮かべていた。

 それもそのはず、脇腹の傷は血煙を上げながら治っていく。


「くくく、流石は真・吸血鬼(キル・ヴァンパイア)の力だな。無敵じゃねぇか、これ!

 ははははははははははははははははははははははははははははっ!」


 刹那は背中の皮膜の翼を広げ高笑いを響かせる。


「だったら衝撃ならどう!?

 ルフ=グランド縄剣流・波縄撃!」


 トリニティがロープを波のように床を叩きつけながら刹那に向かって放つ。

 それと同時に床を撃つ衝撃波が魔力を伴ってロープの波状攻撃に合わさって刹那に襲い掛かる。


「しゃらくせぇ!」


 刹那が襲い掛かるロープに向かって雄叫びを上げた。


 轟っ!


 信じられないことに只の大声が衝撃となってトリニティのロープを弾き飛ばす。

 その衝撃はロープだけに止まらず俺達にも襲い掛かる。


「がはっ!」


 トリニティとターニャは壁に叩きつけられ、俺も背後にあった九尾を収めている再生水晶に叩きつけられる。


「あうあう! 姫様に何をするんですか!」


「ああ!? バカ! お前、ぶつかるんなら一人で壁にぶつかってろよ!」


 おい、少しはこっちの心配もしろよ。俺達がやられればお前らの姫様が危ないんだぞ。


 狐人(フェネックス)の2人の少女は俺の事より、ぶつかった再生水晶の方を心配していた。

 まぁ、気持ちは分からんでもないが。


 と、そこへ俺の頭に直接何処からか声が聞こえた。


 ――癒・・・のち・・・を使う・・・ゃ――


 ――ユ・・・コー・・・聖な・・・癒しの力・・・埒者を叩・・・めす・・・――


 なんだ? 何の力を使えって・・・? ユニコーン?

 ・・・そうか! ユニコハルコンの力を使えばあの真・吸血鬼(ヴァンパイア)に傷を付けられるかもしれない。

 再生機能の治癒力にユニコハルコンの治癒力をぶつけて機能を無効化に出来れば!


「ユニコハルコン、俺に力を貸してくれ!」


 俺の声に応えて一刃刀ユニコハルコンの刀身に淡い光が灯る。

 ユニコハルコンから伝わる力を感じながら、俺は再び瞬刃で刹那を斬りつける。


「はははっ! 無駄無駄無駄っ! 真・吸血鬼(キル・ヴァンパイア)は無敵だ・・・!?

 何だ・・・? 傷が治らない・・・!?」


 よし! この攻撃は通じる!


「ターニャ! 援護を! トリニティは隙をついて打撃技で攻撃して態勢を崩せ!」


 ターニャはすぐさまユニコハルコンの力を察知し、槍戦技で俺の援護に回る。

 トリニティもロープを使った崩し技に、掌打やショートソードの柄打ちなどで刹那の攻撃の邪魔や態勢の崩しを行う。


「くそっ! 何でダ! 俺は無敵の吸血鬼(ヴァンパイア)になったんダ! お前らごときに何か負けるかヨ!!」


 さっきまでの余裕が一転、刹那は急に焦りだし攻撃が雑になり始めた。

 いや、それだけじゃない。明らかに体の方にも異変が生じていた。


 体は異様なほど膨れ上がり、赤い目なのにこちらが分かるほど充血している。


「クソッ! これデモ喰らえ! 刹那刀剣流・ブロッサムストライク!」


 桜のエフェクトを散らしながらの剛腕による一撃。

 おそらく刀戦技・桜花一閃と剣戦技・スラッシュストライクの複合技だろう。


 だが余裕の失った攻撃はただの力強い一撃にしか過ぎない。

 俺はユニコハルコンを斜めに構え、刹那の攻撃をいなしながら返す刀で胸を斬り裂く。


「ぐアぁ!?

 クソッ! クソッ! クソッ! だったらこれならどうだ!

 スキル並列起動! Start! Variant!」


 なっ!? ここで使徒の証の特殊スキルだと!?


 確かにエンジェルクエストを攻略しているのは俺達だけじゃないから当たり前の事なんだが、こいつらがエンジェルクエストを進めているとは思いもしなかった。


 Startは分かるが、Variantはどんな能力なんだ?

 ちぃ、これは意外と厄介だな。スキル内容によっては一発逆転もありうる。


「フハハッ! ドウダ! コレデ俺ハ負ケナイ!

 グァ!? グゴゴッ・・・! グガキガググゲゲガガガガッガガガッガ・・・!」


 ところが使徒の証の特殊スキルの起動に反応するかのように、刹那の体がより醜悪な姿へと変化していく。

 牙はさらに伸び、鉤爪は刃物のように鋭さを増し、服を突き破るほど体の筋肉が膨れ上がり、背中から新たな皮膜の翼が現れる。

 髪は乱れ、最早目には正気が見えなかった。


「あーー、これって暴走してね?」


 トリニティは目の前で変化を遂げていく刹那の姿を眺め思わず口にする。


「だな。特殊スキルの所為か真・吸血鬼(キル・ヴァンパイア)の所為かは分からないがな」


「でもこれはチャンスだ。動きが止まっている今なら私の最大の攻撃を当てることが出来る。

 鈴鹿殿、私の攻撃の後に止めの一撃を頼む」


 確かに今なら体の変化に着いて行けなくなったのか動きが止まっている。


 ターニャは刹那から距離を取り、槍を構えて槍戦技を解き放ちながら駆ける。

 俺はその間、呪文を唱え止めの準備をする。


「槍戦技・雷鳴一閃牙!!」


 槍戦技の上級技であり最速の突き技を人馬(ケンタウルス)の速度を持って刹那の体を穿つ。

 一直線に突き進んだターニャの槍は刹那の体を貫いたまま壁まで推し進められ、そのまま壁に縫い付けられる。


「鈴鹿殿!」


 俺が駆け寄ると同時にターニャが槍から手を放し道を開ける。

 俺は7種の呪文が込められた鞘にユニコハルコンを納め、魔法を1つに融合しユニコハルコンの刀身に魔法剣の力を移す。

 今回は相手に治癒魔法の力が効くと言う事で、7種の内で込めた魔法は火・水・風・土・雷・氷・治癒となっている。


「剣姫一刀流奥義・天衣無縫!!」


 一気に刹那の懐まで間合いを詰め、ユニコハルコンで居合一閃。


 暴走状態で最早自我が残っていない刹那は、為すすべもなく俺の一撃を受けて壁に縫い付けられてたまま力尽きた。


 一応、残心の構えで警戒はしていたが、力尽きた刹那は吸血鬼(ヴァンパイア)のように灰となって消え去った。

 それと同時に、血を吸われ干からびていたクラウドたち3人も灰となっていた。


「ふぅ・・・」


 一息ついて落ち着いた風を装っていたが、内心冷や汗ものだった。

 毎度のことながら何故俺の周りの奴らは一癖も二癖もある敵ばかりなんだ?

 今回もちょっとやばかったし、刹那が暴走していなければと考えるとゾッとするな。


「鈴鹿殿、子供たちの救助の協力に感謝する」


 ターニャは子供たちの手を引きながら俺に礼を言ってくる。


「礼を言うのはまだ早いよ。ちゃんと村に着くまでが依頼だからな」


「確かに。鈴鹿殿はまるで歴戦の冒険者みたいだな」


 ターニャさんよ。それはいくらなんでも持ち上げすぎだろ。


 さて、後は城の外のターニャの娘を拾って村に戻るだけだ。

 中に収まった九尾の狐が無事だったからよかったものの、帰り道でネリネとテルマに再生水晶にぶつかったことに文句を言われながらも助けてくれたお礼を言われる。


 俺たちは無事に3人の子供を保護して俺達は九尾の城を後にした。






◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇



  Alive In World Online二つ名スレ56


936:闇を纏いし刃:2059/05/04(日)8:15:23 ID:Y3omTy818

 そう言えば二つ名持ちでプレイヤーなのはどれくらいいるんだ?

 因みに俺もそうだぜ! 二つ名は『闇を纏いし刃』


937:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:17:19 ID:SetaP4soji

 >>936 うわぁ・・・メチャクチャ中二病じゃん


938:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:20:51 ID:HkOj33sSn

 >>936 ちょっと人前では憚られる二つ名だね^^;


939:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:21:42 ID:MYboLL6

 どちらかと言うと二つ名持ちはノピスの方が多いね


940:闇を纏いし刃:2059/05/04(日)8:23:23 ID:Y3omTy818

 何でだよ! カッコいいじゃんか!


941:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:28:25 ID:Mdi93KnG2

 それは圧倒的にAIWOnの住人の方が冒険できる時間が多いからだね


942:アミシュ:2059/05/04(日)8:29:33 ID:Am3Sh6sh

 おお~♪ 二つ名持ちいいですね~(o´∀`o)ぉ♪


943:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:33:11 ID:OTA3pRinss

 私が知っているところじゃ『絶剣』『北斗七星』『八翼』『ミストラル』『スターブラチラ』だね


944:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:36:19 ID:SetaP4soji

 ああ、『北斗七星』は聞いたことあるな

 胸に7つの傷跡があると言うw


945:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:37:49 ID:Bs8610hrk

 ちょw 『スターブラチラ』ってなんだ!?www


946:闇を纏いし刃:2059/05/04(日)8:40:23 ID:Y3omTy818

 北斗○拳かよ!!www


947:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:41:11 ID:OTA3pRinss

 何でもことあるごとにブラちらすることで有名になった女性プレイヤー何だとかw

 で、付いた二つ名が『ブラちらで期待の星(スターブラチラ)』w


948:アミシュ:2059/05/04(日)8:42:33 ID:Am3Sh6sh

 あ、『絶剣』はS級冒険者の美刃さんだねヾ(*゜∀゜*)ノキャッキャッ♪


949:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:45:25 ID:Mdi93KnG2

 そう言えばS級冒険者って5人いるんだっけ

 全員二つ名持ちだよね


950:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:50:51 ID:HkOj33sSn

 僕が知っているところだと『古強者(オールドマスター)』の謎のジジイさんだね


951:闇を纏いし刃:2059/05/04(日)8:52:23 ID:Y3omTy818

 『漆黒の翼(ダークネスウイング)』を忘れてもらっちゃ困るぜ!


952:名無しの冒険者:2059/05/04(日)8:55:42 ID:MYboLL6

 S級の女性は『絶剣』と『人形使い(ドールマスター)』らしいよ








次回更新は6/27になります。

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