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小学校4

いじめがでてきます。勧善懲悪の正道は進みません。解決方法もお気にめさないかもしれません。気になる方は読まないことをお勧めします。小学校編を読み飛ばすことをお勧めします。

今過敏になりそうな問題なので、タグに追加しておきますね。

すでに読んでしまった方ごめんなさい。



水月沙良、小学3年生になりました。


成績のほうは、5位になれることが2回。あとは、惜しいところをウロウロしています。

周りを見渡すと才能にあふれた皆様方。色々教えてもらっているとはいえ、庶民になじみのない授業のウェイトが高いところではやはり不利ですね。

そして、忘れていた体育が私の足を見事にひっぱっております。

うぅ、前世でも運動音痴だったの忘れてました。


さて、2年生でクラス替えがあったころからちらほら見えてきた、虐めの気配。

予想通り、中流階級なのに溶け込んでしまっている私は、攻撃対象になってしまいまい、それは大きくなるにつれて、激化してきたように思います。


イジメ怖いよぶるぶる。

そんな風に思っていた時期が私にもありました。


どうしてこうなった?

毎日そんな疑問を浮かべながら暮らしております。


「沙良、どうしたの?そんな顔をして」


「京ちゃん、ううん。なんでもないよ」


いや、本当はなんでもあります。だって、私の目の前で同級生の男の子が目の前で号泣してるんだから・・・。


事の起こりは九条家にて、都さんが非常にイイ笑顔を浮かべて、発言されたところから始まりました。


「そろそろ、反抗的な人間の躾け方をはじめましょうか」


「ふふ、もうやっちゃうの?私はもう少し反抗的なのを躾けるほうが好みなんだけど」


「麗子ったら。でも、この子達は初心者なんだから、あんまりハードルをあげるのは良くないわ」


なんだか、理解したくないですぶるぶるな会話を聞かされた後、実践をともなう授業が開始されました。実験体?もちろん私を攻撃してきた方々です。


さて、私に向かって貧乏人は出て行けって言って、石を投げてきた子は今美少女3人からの心をえぐる言葉にひたすら耐えています。


「ねえ、あなた、私たちのお友達がなんでしたっけ?」


「この子頭わるそうだからおぼえてないんじゃない?」


「きもちわるい」


京ちゃん、みっちゃん、茜ちゃん。もうその子ぎりぎりっぽいですよー。


もう見ていられないから、次の段階にすすもう。


「ねえ、もういいよ。謝ってくれるかな?」


できるだけ優しい声をかけると、その子は地獄で仏を見たような顔で答えた。


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」


壊れた機械のようにごめんなさいを繰り返す。


「ふぅん、ちゃんと反省はしてるんだ」


「ゴミクズでもマシな人間だったのね」


「ほんとう?」


「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」


京ちゃんが目で合図をすると、その子は上級生を含む男子生徒の一団に引き取られていった。


「白いの、よろしくお願いしますわね」


優雅に微笑む京ちゃん。


それに会釈をかえす白いのと呼ばれた一団。


彼はその後、反省文を書かされ、昼ごはんも食べずに、それを朗読させられていたとか。


えぇ、予定通りです。


朝昼晩、3回の反省文朗読は、しかし、内容は至極全うなものでできております。


人に向かって石を投げつけるようなことをしたという懺悔、後悔、反省の1日目。


人生ノートと書かれた埋めていくことで自分と向き合わざるをえない宿題をだし、そのような行為をすることにいたった原因追求も含めた2日目以降。


1週間かけて反省文の朗読をしてもらっています。


いじめてごめんなさいの反省文を読むだけですから、先生からの指導も入りようがありません。


ご飯を食べずにやってもらっているのは洗脳しやすいと聞いたからです。

悪質なものだけに反省してもらっているので罪悪感は皆無です。

人に向かって石を投げるような輩にまあ一週間お昼ご飯が食べれないなんて可哀想なんて、妙な優しさをかけるような偽善者にはなれそうにもありませんからね。


人生ノートをめくりつつ、質問内容を考えたり、答えを読んで解決法をさがしていきます。


認められたい、下を見て安心したい、むかついたからやった、うらやましい、ねたましい


下種な欲求が多いですね。

家族、友人関係がうまくいってない場合もあるようです。

一番簡単なのは逆にイジメて見せしめにすることだと教わりましたが、そういうやり方は好きになれません。なんとか禍根を残さずにうまくやっていける方法を模索しています。

逆恨みされず反省を促し、その子が逆にいじめられることもないようにする。

言うのは簡単ですが、非常に難しい課題です。

この学園に蔓延している、自分の家庭より貧乏な家庭の子は劣っている。貧乏人はいじめてもいいという風潮がさらに事態を深刻にしています。


とりあえず、人に向かって物を投げたり、罵声を浴びせないように、洗脳まがいの反省文読みでその場その場の対処を地道にしていくしかないんでしょうか。

洗脳が怖い?

教育とは洗脳ですよ。

ご家庭でたいそうな教育をされているようですから、再教育には余計な力が必要です。

人に向かってものを投げないというのは3歳児レベルだと思うのですが・・・しかし、もうやりませんを繰り返すだけの反省文ではいまいち効果がでません。ため息です。


さて、白いのと呼ばれた一団ですが、現在校内では白の騎士(白のシュバリ)と呼ばれているようです。なにその中二病と言いたい所ですが、自分も一役かっているために何も言えません。フランス語からもじったらしいですよ。誰が作ったんだ、その造語。


京ちゃんから、白い玉を渡されて、これでもミサンガストラップ作ってくれる?と渡されたのでほいほい作り、渡したところ、いつの間にか白の騎士団(白のシュバリス)が結成され、白のミサンガがその証となっていたわけです。

成績優秀者は一箇所だけおしゃれアイテムを自由につけれる権利があるので、白の騎士団の何人かは名札から白い玉を吊り下げるようにして使っています。

残念ながらその権利がない方々はボールペンのふたにつけて吊るしたり、ポケットの側のベルトに吊るして教師が近づくとそっと隠したりと、とにかくできるだけ付けて人に見せたいと思っているようで各自工夫しているようですよ。



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