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1歳

そうこうしているうちに、もう一歳です。


なんと、たっちができるようになりました。


わーーーい!



「沙良ちゃん、お隣にでかけますよー」


「うきゃにゃああ(はあい)」


ほふく前進開始だあぁあ。


はいはいで、ベビーカーまで進みます。


えっ、隣なのにベビーカー?


えぇ、そうなんです。結構な都会に住んでいるにもかかわらず、お隣さんてば敷地が広い広い。というか、正確にいうとお隣さんのお隣にあたる家は何十件もあります。


どうやら道をはさんで向こう側は高級住宅地らしく、家の敷地がぜんぜん違います。


私が生まれるまでは全く意識したこともなく、町の端に住んでるイメージだったらしいんですが、どうやら仲良くなったママ友さんが隣だったことが判明してから、住宅地だったことを意識したようですね。


まぁ、塀しか見えてなかったら家に思えないわな。


もう通いなれた道ですが、門はいってから遠いな・・・。

でも、この家だと広いし、おもちゃもいっぱいだし、お手伝いさんがいて、ママはおしゃべりできるし、いいこと尽くめなんです。

女性はおしゃべりしないと生きていけないよね。わかるわかる。


まぁ、体が発達してない私はそういう欲求今のところないんだけど。


「しいなさん、おはよう。沙良ちゃんも。いらっしゃい」


「おはよう、真美さん。亮くんもおはよう」


にこやかに挨拶をしている二人を見送って、今日も亮くんと一緒に遊ぶ。


といっても、広い部屋でお互いがやりたいおもちゃで遊ぶだけだけど。


こやつは、顔がいいだけでなく、身体能力も高いようで、なかなかの高速ハイハイで進む。

む、このままではお気に入りのガラガラをとられてしまう。

こちらも必死でハイハイをして進む。

ふぅ、場所が近かったから確保したぜ。


亮くんが必死で手を伸ばしてきているのを無視してガラガラする。


気持ちいいぜえええ。


あ、泣いた。


知らないけどな。


過去に30過ぎた女性だっただろう?


知りません。


本能に従って生きると気持ちいいんです。


いろいろ考えることもできるけど、本能には負けます。

1歳の理性って、弱い子なんです。

どんなに過去の影響で難しいことを考えれたとしても、ぞうの前のアリさんのようにぷちっと踏まれてさようならな状況なんですね。


亮くんはどうやらメイドさんにあやされているようです。

こっちを恨めしそうに見ていますがシカトです。


強く生きてね

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