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お宅訪問1


「じゃあ、今日はうちに来てね」


授業がはじまって2,3日たったある日、当たり前のように京ちゃんに言われて、きょとんとしてしまいました。


「ん?」


「前に空いた時間に、沙良ちゃんにいろいろ教えるって言ってたでしょう?お母様が小学校にあがったからそろそろはじめていいんじゃないかって」


おぉ、わざわざお母さんにまでお話してくださっていたんですね。

私としては休み時間にちょこっとだけでもと思っていたんですが、ありがたいことです。


「ありがとう。じゃあ、喜んでお邪魔させていただくね」


と、まぁ、そんな話があったわけなんですが。


予想通りの広い広い敷地にある、予想通りの広くて綺麗なおうちにお邪魔させていただいて、予想通り沢山の使用人に出迎えられ、そして、全くの予想外の光景を目にしているわけなんですね。


えぇ、


目の前に二人の美女がいらっしゃいます。

「はじめまして、九条都くじょうみやこよ。京子の母です」

「はじめまして、弾正麗子だんじょうれいこよ。みつるの母です」

「ふふ、驚いた?私たち姉妹なのよ」


えぇ、驚きました。京ちゃんとみっちゃんが従姉妹だったことにも。

でもそれ以上に目の前の光景にびっくりしております。

だって、お二人の美女がそれぞれの旦那様(なのか?)に横抱きにされて寛ぎながら挨拶をしてくれてるんだもの。

途中キスしたりしつつ、砂糖が溶けてなくなりそうな甘い空気をかもしだしつつですが。


「はじめまして、水月沙良です。本日はお招きありがとうございます」


「はじめまして。東条茜です。お招きありがとうございます」


茜ちゃんと二人、なんとか動揺を押し隠しつつ、挨拶を終わらせた。

美女二人はそれぞれの男性にしなだれかかり、まさに、ザ・女性!といった雰囲気でございます。


「ふふ、都ちゃんてよんでね」


「私は麗子ちゃんね」


そういいつつも、甘えた声で近くの飲み物をとってもらい、食べたいものを食べさせてもらっています。女性を武器にするのが嫌いな人がみたら、鳥肌がたちそうな光景ですが、私はあいにくそういうの嫌いじゃないのでなんとも思いません。というか、むしろ、その努力と労力を尊敬しております。


男性のほうはごくごく普通の顔をしたおじさんで、体も鍛えているのか均整のとれたいい体格です。でも、どうしても美女の後ろでは影が薄くなってしまいますね。


「「ちなみに、こっちは旦那様よ~」」


そう紹介を受けると、二人はこっちをチラッと見て会釈するとまた愛の世界へと戻っていかれました。奥さんしか目に入ってないんですね。

ラブラブな家庭で何よりでございますが、どうかその左手は胸の上くらいで留めておいてくださいね。私は前世も今もテレビでえっちなシーンがでたら固まる家庭育ちなもんでリアクションに困るのですよ。


その後、なんとかカクカクした動きながら、二階の京ちゃんのお部屋に通されて、ちょっとほっとしてしまいました。


「ふぃぃいい」


思わず変なため息が出ます。

出していただいたオレンジジュースをいただいて、一息つかせていただきました。


「ふふ、うちの家は個性的だから驚いたでしょう?」


「沙良ちゃんも茜ちゃんも固まってておかしかったわー」


京ちゃん、みっちゃん、なんでそんなニンマリ笑顔なんですか。

事前に情報をくれなかったのはもしかしなくてもワザとですよね。














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